最近2冊本を読み終わったのでその話。
Shakthi Gawainという人のかいた Creative Visualizationは1970年代に書かれた今ではクラシカルになるようなニューエイジの本です。クリーエーティブビジュアライゼーションというのは、イメージトレーニングとかマインドトレーニングとか言えば、わかりやすいかな。何かを達成したり、したいと思うときに、行動だけに頼る前に、まず頭の中でイメージをはっきりさせる、ということです。マインドパワーというと、意思の力というか、自分の意思でがんばるという風に思われがちですが、それとは違う。私たちは皆それぞれの中に、限りない可能性があって(それは、実は誰もが「神」と直接つながっているから)、それに集中して、同時にリラックスして宇宙ににゆだねれば、願い事はかなう、ということです。
たとえば街中で、車のパーキングスペースを探しているとすると、イライラとするのではなく、頭に停めやすい最適な駐車スペースを描いてリラックスすると、スペースが見つかります。そんなあまりにも現世利益的な、と思いますが、ボタンを創造するのもお城を創造するのも、ゴルフのスコアを上げるのも不治の病を直すのも、同じプロセスだとのことです。
ビジュアライゼーション自体のテクニックはとても簡単で、2ページくらいで収まります。この本が今でも読まれているのは、その他に書かれていることやプロセスがとてもわかりやすいし、はっきりと説得力がある。そして何かこう、不思議なカリスマ(という言葉を本に使うのはへんですが)がある。エネルギーが通っているせいだと思います。
去年同じ著者がこの本の数年後に書いたLiving in the Lightという本を読みましたが、これはあまり良くなかった。著者の意気込みがからまわりして、長ったらしくて、誠意は感じられた物の、説得力がなかった。私が読んでも、文章自体がよくかけていないと思った。それを思うと、このビジュアライゼーションの本は、著者ががんばって書いたというよりも、書かれるべき本がこの著者を通して、つるりと本になったと言う感じがしました。ミューズがやってきたというか。(ミューズって詩だけにつかうのでしたっけ?)
もう1冊はまったく違う本。Maria Isabel Pitaという人の書いた自伝(らしい)で、恋人の性的奴隷になる話。女性の目で書かれているので、納得の行くところもありますが、そもそも経済力のある独立した美しい女性が、社会的地位のある科学者の深く深く愛しあう恋人の奴隷になると言う設定が、説得力に欠ける。そもそも、その恋人は、インテリで若くして社会的に認められていて、無茶無茶ハンサムでかっこよくて、性技に長けていて、しかも性格が神様のようによくて、その上二人が出会ったときはシングルで、妻帯者ではなくゲイでもない、なんてことがあるわけがない。なので自伝ということも私は疑っています。
でもまあ禁断の世界をのぞき見るのは面白く、この続編のBeauty and Submissionという本を読み始めました。
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