2012年3月22日木曜日

死刑

先日書いた南フランスでテロリストがユダヤ人の学校で無差別射撃をした事件ですが、昨日から犯人の居場所が分かり、警察がそこを取り巻いていました。いろいろな交渉があったようですが、今日犯人が射撃されて、事件は一応幕となりました。

犯人が捕まって法廷に立つのが一番いいんだけど、まあ警察に射殺されても仕方がないような事件でした。

ところで昨日、まだ犯人が中にいるうちに考えていました。捕まっても死刑にはならないんだなあって。正直言ってほっとしました。犯人に対して同情してるとかでは全然ないけれど、でもつかまって死刑って言うのは、本能的に嫌なんです。怖いのかもしれません。

この自分の「死刑がなくてほっとした。」と言う感情は、我ながらちょっと意外というか、不思議な感じがしました。社会の一員として、犯罪者を殺すと言う責任を負いたくなかったのでしょうか。

ヨーロッパではもちろんEC国はすべて死刑は廃止されています。廃止されてもう長いので、私のように感じる人が普通かもしれません。でもイギリス内でもフランス内でも、「そんなやつは死刑にしてやれ。」と思う人もたくさんいることでしょう。

私は死刑は廃止論者です。被害者の家族や被害者の立場から反射的に死刑を望むのは自然かもしれませんが、それは感情の問題に過ぎないし、アメリカの例を見れば分かるように、死刑の犯罪率に対するインパクトなんてありません。社会的には死刑によって得る物は全然ないと思います。

でもまあ以上は私の私見なので、他の方はいろんな意見があるでしょうが、ここではデイベートは避けます。

それでもこんなことを考えたので、ちょっとネットで国際的にどのくらい死刑が適応されているか、調べて見ました。そうしたらやっぱり、というか、そうなのか、というか・・。発展国で死刑が適応されてるのは、アメリカと日本、そしてシンガポールと韓国だけでした。しかも韓国とシンガは過去10年間執行されていないそうです。


 ウィキからの表をコピペして見ます。
Rank Country Number executed in 2010[49] per 10M
1 China People's Republic of China Officially not released.[51][52] In the thousands,[49] may be up to 5000.[53] 37.3 or less[54]
2 Iran Iran 252+ 33.5+
3 North Korea North Korea 60+ 24.9+
4 Yemen Yemen 53+ 22.5+
5 United States United States 46 1.5
6 Saudi Arabia Saudi Arabia 27+ 9.9+
7 Libya Libya 18+ 27.3+
8 Syria Syria 17+ 7.6+
9 Bangladesh Bangladesh 9+ 0.6+
10 Somalia Somalia 8+ 8.5+
11 Sudan Sudan 6+ 1.9+
12 Palestinian National Authority Palestinian Authority 5 12.7
13 Egypt Egypt 4 0.5
14 Equatorial Guinea Equatorial Guinea 4 59.2
15 Republic of China Republic of China (Taiwan) 4 1.7
16 Belarus Belarus 2 2.1
17 Japan Japan 2 0.2
18 Iraq Iraq 1+ 0.3+
19 Malaysia Malaysia 1+ 0.4+
20 Bahrain Bahrain 1 8.1
21 Botswana Botswana 1 4.9
22 Singapore Singapore unknown unknown
23 Vietnam Vietnam unknown unknown


こちらの地図は、青の国が廃止国、緑が「特殊ケース」だけに死刑を適応する国、オレンジは廃止はしていないけれど10年以上執行されていない国、そして赤が死刑がまだ適応されている国です。




ヨーロッパでは死刑が廃止されていること、アメリカと日本では死刑が行われていることは知っていましたが、世界的に日本とアメリカがこんなに少数派とは知りませんでした。

まあ私は自分が日本に住んでるわけではないので、日本がこうなることを望むとか、そういうことを言ってるわけではありませんけど。

でもどうして廃止にならないんでしょうね?廃止論者は昔からいるみたいだけど。

ちなみにまたウィキによると、日本では西暦818年から1156年まで338年間もの間死刑は廃止されていたそうです。中国でも8世紀に12年間だけ死刑廃止の時期があったらしいのですが、これを除けば日本は世界で一番古くに死刑を廃止した国だったらしいです。こういうこと知ってる人ってまずいないと思うけど、どうして知られていないのかなあ。

さてさて、話はぜんぜん変わりますが、詩のブログも更新したので、 酔狂な方はよろしく。
Fordfarm Poems


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3 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

死刑の話はねぇ、私は意見を決めかねてる感じだけど、廃止論者ではないですね。あまりにもひどい犯罪者を税金で食わせて行くっていうのに違和感があるから。ただ、人間が裁いて死刑かどうか決めるという部分に、正しく判断しているのかどうかという疑問が残るので、決めかねてます。

でも、この間、ビンラディンを殺したドキュメンタリーを見ていて、国を挙げれば復讐のための殺人をしてもいいってことなのかと、なんか微妙でしたよ。世界って所詮まだまだその程度なのね。

Atsuko さんのコメント...

でも死刑囚って日本の場合は処刑まで長くかかることがあるし、それまで何度も審査や裁判があるから、お金に関してはそれ以上かかってるんじゃないのかなあ。まあアメリカのテキサスなんかでは、精神に問題があるんであろうと何であろうと、割と適当に裁判して処刑してるっている話も聞きますけどね。

サダムフセインのときも処刑は早すぎたよね。やっぱり極悪人ほどきちんと捌いて、真実を掘り下げて欲しいと思います。

Atsuko さんのコメント...

上のコメントの「捌いて」は、「裁いて」です。ぜんぜん意味が逆やな。