2012年3月9日金曜日

アンデスの飛行機事後その6

翌日ナンドとロバートが目を覚ますと、まだ5時くらいだというのに対岸では昨日の遊牧民が焚き火をしていました。そして二人を見るとパンとチーズを川越しに投げてくれました。本当にどんなに嬉しかったことでしょうね。

それから石を紙で包んで鉛筆と一緒に放ってよこしました。それで二人はやっと自分達の状況を説明することができました。

この場所は辺鄙なところですから、河を渡ったり、救助を求めに誰かが馬を走らせたりと、実際に助かったのは数時間後です。そして早速ヘリコプターが2台山を目指して飛びました。ナンドとロバートは場所を説明しましたが、ここらの山は地図にも詳しく載っていないような場所で、結局衰弱度がひどくないナンドがヘリコプターに同乗しました。

このときも雪が降っていて天候はすごくよくなかったようです。それに乗るナンドはきっと怖かったんじゃないかなあ。

パイロットにあの山を越えて、それからあの山を越えて、そしてその先の山を越えて・・・・・・と説明していくと、「本当なのか。そんなに遠くから歩いてくるなんて考えられない。」となかなか信じてもらえなかったようです。でもついに見つけることができました。

このあたりのことは実は白黒の実際の映像が存在するんです。もちろんみんなすごく喜んで、大笑顔なんですが、なんかそれが本当とは思えません。笑顔とか嬉しいとか、そんな日常的な感情ですむことじゃないはずなんだけど 、映像はまるで単純そのもの。たぶん映画とかのほうがすごく脚色してあって、感情が盛り上がってると思います。

まあその後のことは、例の人肉のこともありますので、インタビューやら遺族に会いに行ったりやら、いろいろややこしいことがあったようですが、、まあ面倒なのでここでは省きます。御興味おありの方は検索してください。

というわけでこのアンデス飛行機事故のテレビのドキュメンタリーの話はここまでですが、こんな状況において、まさに奇跡としかいえない状態で16人が助かったことについて、考えてみました。その要素としては、

1.全員が頑強な若いラグビーの選手であったこと。
2.同じチームメートなので、団結できたこと。
3.医学部の学生、エンジニアの卵など、皆大学生で、知的な若者達であったこと。

が上げられると思います。そう思うと、こんな極限的な状態に限らず、人生で生き抜くために必要な要素って、一番大切なのは体。そして知性。それから人と団結してやっていけることっていえるんでしょうね。

でもそれだけじゃなくって、それにもまして必要なのって、強靭な精神力でしょうね。でも精神力って一体どこから来るものなのでしょう。自分を信じること、運命を信じること、そして神だとかソースだとか、スピリチュアルなものとのつながり。(ちなみに彼らは敬虔なカトリック教徒です。)

今年であれ以来40年になりますが、今のところ皆元気なようです。全員がどれだけ肉体的に疲労し消耗したかを考えると、それもすごいことの様に思えます。

映画があるそうなので見ようと思っていたら、5月にトルコに行くときにアルプスを越えていくので、子供達はホリデーから帰ってくるまで見たくないといっていました。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

お疲れ様でした。子供たちがホリデーから帰るまで映画を観たくないというのが興味深い反応ですね。見たら怖いってことかな?映画自体は怖くはなかったと思います。

全員が体育会系だったのかぁ。それは忘れてましたけど、なるほどなという気もしますね。

Atsuko さんのコメント...

飛行機事故の話は飛行機に乗る前はやっぱりね。引き寄せの法則があるから。

ラグビープレーヤーってすごい体格いいじゃないですか。それが救助されたときはそれこそ骨と皮だったのですが、やっぱりもともとあのくらいの体がないと持たなかったんじゃないかなあ。