2012年3月17日土曜日

ライフセーバー・ジュニア

今日はルイのライフセーバーのジュニアの、室内プールでのデボン大会でした。ライフセーバーはジュニアとニッパーズに分かれていて、13歳以下がニッパーズ、13歳以上がジュニアです。

ルイは去年までニッパーズだったのですが、ジュニアは競技がかなり違いました。何種類も競技があるのですが、ほぼすべてマネキンを使った競技です。マネキンと言ってもお店で立ってるマネキンじゃなくて、ちゃんとライフセーバー用の胴と頭だけのマネキンです。ニッパーズの時も マネキンは使うんだけど、ジュニアのマネキンは重くて、そのままだと水の底に沈む重さです。基本的にはどのレースも、それを脚ヒレを使ったり道具を使ったり何も使わなかったりして、とにかくいろんな方法でプールの端から端まで運ぶと言う物です。人命救助なので、マネキンの顔が水に沈んだら失格です。

説明のためにネットの写真を載せます。レースの様子はこんな感じ。



こういう重いマネキンを運ぶから、レース自体はかなりゆっくりで、しかも一レースごとにこのマネキンをまたプールの反対側に運ばないといけないので、かなり時間がかかります。12時から始まって終わったら6時半でした。それにスピードがないので、見ていてそれほど面白くもありません。

ルイは最初のレースで失格になって、ルイにしては珍しくかなりがっかりしてました。今年水泳でもうすでに2回失格になってるので、「えーまた?うそやろ、かんべんしてーや。」と言う感じだったみたいです。 まあまあ、水泳とライフセーバーは似て非なるスポーツだから、一緒に数えてはだめだよ。

でもそのあとはスムーズに進んで、結局リレーも入れて6つメダルを貰って帰りました。

その中でいちばんエキサイティングだったレースはレスキューメドレーと言うレースです。まず普通に1本泳いで(このプールは33メートルプールなので、33メートル)ターンして、そのあと息継ぎなしで水面下で20メートル泳いで、その20メートルの地点でプールの底に沈んでいるマネキンを拾って水面に浮上し、そのまま最後までマネキンを救助しながら泳ぐと言うもの。

この20メートルの水面下の泳ぎができずに水面に上がって息をしたら、その時点で失格です。かなりたくさんの選手がこの時点で失格になります。

20メートル泳げても底まで行ってマネキンと一緒に浮上できなければ失格。つまりターンした時点からはもう観客の視界から消えて、次にプールの半ば過ぎでマネキンを抱えて上がってくるまで見えないんです。だから浮上してきたときは、どの選手も大歓声を浴びていました。

ルイのメダルは二つを除いて全部銀でした。隣のクラブのジャックと言う男の子に全部負けたんです。実はジャックはスイミングではルイと同じクラブで、かなり早いんだけど、やっぱり水泳ではルイのほうが早い。ジャックはルイよりはライフセーバーに重点を置いてるみたいです。そういえば去年も全国大会で優勝してたしなあ。

でも家に帰ってきてからルイがポツリといいました。「ライフセーバーって優勝しても安泰じゃないよね。」って。

どういう意味かと聞いたら、「もしもすごい速い水泳の選手がある日ライフセーバーに転向したら、すぐに首位を奪われるから。」とのこと。そういえばそうやなあ。 そう考えたら、水泳や陸上っていのは基本の基本と言うか、ベーシックなスポーツですねえ。

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4 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

すごいなぁ。人間って練習すればそんなふうに自由自在に海の中を移動できるようになるんだなぁ。ここしばらく忙しすぎて泳げてないので出直しですけど、私もがんばろーっと。

本読みと山歩き さんのコメント...

今、資格をとる勉強を毎週末しております。
ちょうど、「救命処置」で、心肺蘇生法など勉強中です。
観察~気道確保~人工呼吸とか続いています。ホルガ―・ニールセン方とかハイムリックの変法とか西欧人の名前が出てくるんです。
やはりこういう分野は、体系が整備されているヨーロッパが進んでいるんですね。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、でもこれはプールでの大会なのですよ。冬の間はStill Waterと言って、プールのライフセーバーの競技をします。夏になると海に行くんだけれど、そうなると全然別の競技がまたいろいろあります。イギリスの海は夏でも寒いから、私は見てるのも寒くて、嫌なんですよ。チャーリーもプールはいいけど、海は怖がって嫌がってます。

Atsuko さんのコメント...

ライフセーバーって今では日本でも最近は競技になってるらしいんですが、オーストラリアでは国技だそうですよ。
大体が人命救助に必要な技術を取り入れたスポーツなんですが、それでも旗を使ってのシグナルの出し方とか、人命救助の方法も覚えます。将来みんながライフガードになるわけではないにしろ、予備隊が成長してるって言うのは頼もしいですね。