でもこの戦争自体は、戦争ってそうですが、いろいろ批判がありました。フォークランドといえばアルゼンチン沖にあるイギリスとは遠く遠くはなれた島。しかもきっとその昔にだましたり戦争しかけたりして分捕ってきた島に決まってます。そのどうでもいいような領土のために、何人も兵士を送って、こちらもあちらもたくさん戦死者を出す価値があるのかという議論です。
でもサッチャーさんは「過去の歴史がどうであれ、現在これはイギリスの領土である。それにいきなり進入してきて侵略するのは国際法的に許されない。」との議論で、戦争を始めました。まあ正論です。
それを見て思い出した言葉がこれです。
Do you want to be right? Or do you want to be happy? (筋を通したいか?それともハッピーになりたいか?)
これは私が大好きなニューエイジの著者のルイーズ・ヘイの言葉です。もちろんいつだって幸せになりたい。でも物事の筋を通したいばかりに、アンハッピーになってることってない?
たとえばすごく些細な例で言えば、うちの家の近くのスーパーは安いんだけど割りとよくバーコードが間違っていて、しかもいつもお客さんが損をするように間違っていて、よく並んで返金してもらうことがあります。しかも日本なら信じられないんだけど、会社のポリシーか何か知りませんが、絶対に店の人は謝りません。間違うこともそうですが、謝らないのがその度に頭にきます。
それでよっぽど店長に苦情を言ってやろうかと思うんですが、まだ言った事ありません。
筋を通すといえば、やっぱり苦情は言うべき。バーコードの間違いなんだから、私以外にも気づかないで払いすぎてる人がいるはずだし、そもそも提示してる金額と加算される額が違うって言うのは商法違反です。
でも苦情を言うとなると、考えもまとめないといけないし、電話したり手紙書いたりと、そのことで頭がいっぱいになります。
苦情を言わないでそのことを忘れて、家に帰って買ったばかりのおいしいランチを食べて、ガーデニングなどをすれば、ハッピーに午後を過ごせます。たぶんこのスーパーではまた同じようなことが延々クリ返されるとは思うけど。
このどちらをとるか?軽い例で言えばこれも筋を通すかハッピーになるかのチョイスだと思うんですよ。
どちらがいいというわけでもないし、時と場合によると思います。この例では、もちろん金額にもよるし。
映画の戦争の例も、スケールは違うけど同じだと思うんですよ。国際法で許されないから、今後の世界秩序を守るためにも制裁するか、 それとも国威には関わるけど、戦争を避けるか。考えてみれば、フォークランドに関わらず、戦争って似たようなケースが多いのかも。
で、これからさらに考えると、私に限らず、世界一般に「正しいか正しくないか」という価値基準ってすごく重要視されているし、よく判断の基準になってますよね。一番重要視されてると言ってもいいかもしれない。
でもそんなに大切なんだろうか?大切かもしれない、大切じゃないかもしれない。他の価値基準、「これをすることによって私は気分よくなるか気分悪くなるか。」ってことは軽視されてるけど、そんなに軽視されてもいいこと?(ちなみにエイブラハムは、気分がよくなることが一番大切なことといってます。)
「価値観が揺らぐ 」という表現がありますが、「正しいか正しくないか」って、もしかしてそんなに重要じゃないかも?そういう発見は、私にとってはかなり価値観が揺らぐものでした。そしてだいぶ楽になった。
そもそも、「正しい」と判断するのは一体誰なんだろう?自分?神?世間?
ではよろしければこちらのボタンのクリック、お願いいたします。

地域情報(ヨーロッパ) ブログランキングへ
7 件のコメント:
サッチャーさんの映画、飛行機の中で見ました。日本語で見たから声がいまいちだったのもあると思うんだけど、特に若いころの彼女にいまいちピンと来ませんでしたよ。もっと抜きんでるくらいすごかったはずだと思うんだけど。
しかし、あの映画からこの言葉につながるというのもすごいね。
確かに難しい問いですよね。happyならそれでいいや、とも思うけど、世の中ってみんながそうなったらそれはそれで回るのかな?日頃、価値観の相違が摩擦の元になっているのをよく見ているから、rightを目指すともめごとにつながるなぁとは思っているんだけど。
絶対的に正しいと思い込んでいることも、国が変わるとかわったり、時代が変わると変わることが多いから、どんなことでも「正しい」と思い込まないで、柔軟に考えることも必要なんじゃないかな。宗教戦争なんてまさにそれだし。
個人レベルでは、筋を通すことにこだわらなくなると、楽ですね。子育てでも、こうすべきなんだけど、まあみんなハッピーでやってるから、ちょっとくらいなら大目に見るかとか。
あの映画ね、やっぱりイギリス英語を話す人が聞くとすごいと思う。話し方がまったくおんなじだよ。映画自体はメリルストリープの一人舞台と思うけど。
我が家には、苦情のフォーマルな形式の手紙を書くことに長けた、イギリス人の夫がいます。彼が苦情の手紙を書くと、ほぼ確実にお詫びの手紙や返事が帰ってきます。
個人的には、そのような失敗が何度も続くようであれば、スーパーマーケットの本社のカスタマーサービスに、苦情の手紙を書くことをお勧めします。めんどくさい場合は、アツコさんの夫さんに代筆してもらってもいいと思うのですが。アツコさんのDavidは手伝ってくれないの?私の夫もDavid だけど、よく頻繁に私の書いた英語を熱心にチャックをしてくれます。夫がチェックすると、学校の先生がペンで採点したみたいなものがいつも返ってきます。
あと、イギリスの場合は、行く店によって、客の層やカスタマーサービスが大きく変わってきますよね。John Lewis やWaitroseはカスタマーサービスが凄くよくて、安心して買い物が出来ますし。あと、イギリスに住むようになってから、買い物する際に、店を選んで買い物する習慣がつきました。1ポンド位のものなら、運が悪かったって感じであきらめが着くけど。ただ、頻繁に使う物や長く使いたいものなどは、少し位高くても、信頼の出来るお店で買うようにしています。
そうそう、私のマメ男のDavidは物を買う前にいつも、インターネットで店のカスタマーサービスやお客さんのフィードバックを調べてから買い物をしてますよ。
確かに、「行った店が悪かった」って諦める手もあるんだろうけど、私であれば、同じ間違いが頻繁に続くようであれば、とりあえず苦情の手紙を本社に送ると思います。
上のコメントからの追加
Ask and it will be given to you, seek and you will find, knock and the door will be open to yo. という聖書のフレーズがありますよね。
だめもとでも、追求や解決する行動を起こさないと、何も変わらないと思うのですが。難しいと思うことでも、いざやってみると何とかなるなんてことがよくあるし。一回ぽっきりのお店ならまだしも、頻繁に使うお店なら、尚更です。バーコードの間違いなんてとんでもないと思うし。もちろんこれは私の個人的な意見なので、アツコさんに強制する気はさらさらないですけど。
うちのデイブ(よくある名前なんですね。特にあの世代の男性は。)は手紙とか一切書かない人で、きっとフォーマルな英語力も私のほうが上なんじゃないかな。(れっきとしたイギリス人なのに)
苦情をかくとお金をもらえたり、何か代償が返ってくることありますよね。銀行員の友達も今日その話しをしてました。銀行は大体1件につき30ポンドくらい払うんだって。私も昔は私もよく苦情を書きました。でも今は少々のことであればそのために考えたり行動したりする時間とエネルギーを、もっと気分のよくなることをするために注ぐことにしています。
でも匿名さんのような人がいるので、社会はよくなってるのでしょう。ありがとうございます。
社会がよくなる云々のことではなくて、これは、性格の違いだと思います。私も夫のDavid も、もちろんケースバイケースですが、頻繁に利用するサービスとか、お金に関する事柄だと、何度も頻繁に問題が起こると、ストレスが溜まって、精神衛生上よくないから、少しぐらい時間がかかっても、きちんと苦情の手紙を書くことが習慣になっています。代償を期待して、苦情をいっているわけではないですけど。今のところ殆どの場合、返答があって、その後多くの場合は、きちんと改善されているし。
イギリス人の中には、苦情を言わない人も結構いますよね。私の周りでも「波風を立てたくない」「面倒くさい」って感じで、あきめる人も時々みかけるし。
我が家のDavid は、交渉したり、議論するのはお手のもので、苦情の手紙もスラスラと5-10分くらいで書いちゃうし。日頃仕事で、読んだり、書いたりすることが多いから、手紙を書くことが全然苦にならないみたいです。今日も、2週間前に買った掃除機のことで、掃除機の製造メーカーに苦情の手紙を書いていました。
でもやっぱりイギリスって私が住み始めた頃(80年代後半)に比べるとサービスがすごくよくなってるし、匿名さんのだんなさんのようにこつこつと正してくれる人がいるからよくなってるんでしょう。
私でもさすがに電話やネットが繋がらないとか、すごく困ったときは連絡しますが、これは苦情にはならないかな。
昔(10年位前)電話がおかしくなったとき、BTは1日につき10ポンドくらいお金をくれました。数日直らなかったので、1か月分くらい電話代浮いた記憶があります。
コメントを投稿