2012年1月23日月曜日

サイモンとガーファンクルはダサい

金曜日の夜何気なくテレビをつけたら、元サイモンとガーファンクルの片割れのポールサイモンのライブコンサートを中継していました。そのあと昔のサイモンとガーファンクルのスタジオやバックステージなどのビデオを背景に、現在のポールサイモンやその頃のプロジューサーやセッションミュージシャンなどが、当時のことを振り返ってインタビューを受けていました。

サイモンとガーファンクルって私が生まれる前後のバンドだし、音楽も有名ではあるけれど、ヒップでかっこいい曲ではないし、それに外見もぜんぜん素敵じゃない。はっきり言ってダサいからぜんぜん興味なんて持ったことありませんでした。それなので別にこの番組もちゃんと見ていたわけではなかったのですが、途中からすごく面白くなって真剣に見ました。

音楽も、 Sound of Silence, Mrs. Robinson, 明日にかける橋なんかが有名だけど、聞いたことあるけどあまり知らない曲で、すごくいい曲がありました。アメリカというタイトルなんだけど、これが今リリースされたら1位になるだろうなあ。

終わりのほうに、いちばん有名な曲「明日にかける橋」のエピソードがいろいろ語られていました。

ポールがある日プロジューサーのところに来て、「いつもの僕の曲に比べて数段にいい曲ができた。」といったそうです。

ポールによると、それはある日突然どこからともなくあっという間にやってきたとか。あのサビの部分の繰り返しの部分が一瞬にして歌詞と曲が現れたそうです。「僕の水準の格段上。」と自分で言ってました。

この曲はポールではなくアートが歌って大ヒットしたんですが、そのことを快く思わなかったポールとの衝突が解散の原因になったと世間では言われてるようですが、このインタビューではポールは、「この曲が浮かんだ時点で、これはアートが歌うべきだと思った。アートほどのシンガーはそうそういるものではない。」とべた褒めでした。

そのあと、この曲がJFKやロバートケネディー、マーティンルーサーキングの葬式のバックグラウンドに流れたり、そういった一連のことから、右よりのスポンサーのAT&Tとの確執が起こったいきさつなどが語られました。その頃の保守的なスポンサー達は、黒人と白人が一緒に写っていたりするビデオを見て激怒したそうです。

あの60年代のアメリカの、戦争やらケネディーの暗殺やら黒人解放運動やら、そういったいろんなごたごたした背景を考えて、この曲や上述のアメリカなどの曲が流れると、心にずんずんと響きました。

アートガーファンクルって、80年代に恋人が自殺してるんですよ。そのことなんかを知っていたのもあってか、この時代の白黒ビデオのアートの繊細そうな様子を見ていると、それもなんか胸がきゅんと痛くなる感じでした。

そのあとYouTubeでこの曲(橋)のビデオを探したのですが、当時の物はなく、1981年の解散して10年位してからのセントラルパークでの復帰コンサートのものが見つかりました。アートは額が大きくなっておっさんになったという感じで、声も昔ほど天使のようにすんだ歌声って感じじゃないんですが、すごくいいライブでした。むしろオリジナルよりも心がこもって味があって、本当に胸がうたれるって言う感じ。

サイモンとガーファンクルなんてダサいバンドと思ってぜんぜん興味もってなかったけれど、ダサいダサくないの偏見を捨てると、世の中には素晴らしいもの、美しいものがこんなにたくさんあるんだなあと思いました。Mind is useless unless it’s open. (オープンでない心は役に立たない)という言葉を聞きましたが、本当にできるだけオープンマインドでいないと、人生素晴らしいものを見逃すことが多いんじゃないかなあ。

セントラルパークライブのビデオはこちらです。

そうそう、それからどういうわけか、プロジューサのおじさんが我が阪神タイガースの ホーム試合用の帽子をかぶってました。思わず写真に取っちゃいましたよ。


運動は今日はヨガ30分。累計 3時間20分。

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6 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

なるほど。どんな人たちなのか顔も思い浮かばないけど、歌はたくさん知ってるよね。オープンマインド、確かにそうですね。でも、演歌は苦手。

Atsuko さんのコメント...

あ、私も演歌は大嫌いです。あんなに音階が貧困で、歌詞の内容も後ろ向きなネガティブな内容ばっかりで。

ボブディランとかも数年前に大ファンになったんですが、年のせい・・というのではなく、大人になって昔わからなかったもののよさがわかってきたと思いたいですね。

匿名 さんのコメント...

はじめまして。サイモン&ガーファンクルというキーワードで検索しこちらに辿り着きました。私は彼らの大ファンなのですが、日本では彼らがテレビに映ることがもはや皆無なので、ライヴや特集の情報、羨ましくもとても楽しく拝見させていただきました。それから阪神タイガースの帽子をかぶったその画像、とても珍しいですね。そしてその方こそサイモン&ガーファンクルの片割れ、アート・ガーファンクルです。70歳のアート・ガーファンクル本人。とても興味深い情報、堪能しました。ありがとうございました^^

Atsuko さんのコメント...

匿名さん、コメントありがとうございます。実はその後、S&G グレーテストヒッツのCDを買い、ちょうど聞いていたときにこのコメントを拝見しました。ダサいバンドなどと書いてお気に触ったんじゃないでしょうか、失礼しました。
この日はBBCでポールのライブを実況中継していました。日本ではこういうのは見れないのかなあ。ファンは日本にも多いと思うんですけどね。
アートは70歳ですか。昔の白黒の繊細な若者というビデオを見てると、感無量ですね。
お時間ございましたらこれからも時々覗いてくださいませ。

Atsuko さんのコメント...

匿名さん、この翌日(1月24日)もサイモンとガーファンクルについて書いていますので、よろしければごらんください。

Anji さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。