2010年1月6日水曜日

雪で休校、ジョニーロットンをテレビで見る











今朝7時半におきると、静かで暗くて、外は雪景色。今日から学校のはずの子供たちはまだ寝ています。そうっときがえて台所でローカルラジオのスイッチを入れると、北デボンの学校60校が休校とのこと。そのリストをDJが読み始めると、5番目くらいに出てきました。それでまたこっそり自分の寝室に戻ってベッドにもぐりこみました。極楽。

遅い朝ごはんのあと子供が遊びに外に行った後、私は屋根裏にスキーをとりにいきました。最後にしたのは15年位前かなあ。それをつけて、残念ながらリフトがないので、庭をせっせと上がっていくと、子供たち(うちのと隣の)がやってきました。2回庭の中間から下まですべって(100メートルくらい)、そのあと興味津々のチャーリーと隣のエミリーに2回ずつ滑らせて上げると、スキーブーツが壊れちゃいました。だんだんひびが入ってきて、エミリーがすべってるときに二つに割れました。まあ、買って20年くらいになるんだから仕方ありません。それにもしもまたスキーにいくことがあれば、どうせ最新の新しいブーツが必要になるからね。

そのあと私はお隣さんのプラスチックのそりに2回乗せてもらいました。久々に子供に混じって遊び楽みましたが、さすがに私は午後は家にいました。子供たちは寒い中をまた元気に午後も遊んでいました。

天気予報はこの辺は明日は雪は降らないそうですが、気温が下がって今夜はマイナス7度とか。それなのでこの雪が凍ってますます危ない状態になりそうです。それで学校は明日も休校です。雪で休校っていうのは、子供たちにとっては最高でしょうね。こうなったらまだ遊べるだけの雪が明日も残っていることを祈るのみ。

話は変わりますが、昨日ちょこっとテレビのチャンネルと変えていたら、ジョニー・ライドンがインタビューされているのが目に留まりました。ジョニーライドンというのは、昔はジョニー・ロットンという名前で、セックスピストルズという1979年か1980年位に爆発的に有名になったパンクバンドのヴォーカリストです。パンクロック=セックスピストルズといっても過言ではありません。

その彼は今では50歳代。パンクの全盛のころが過ぎると、マスコミに現れることもなくなり、忘れ去られることはないけれど、話題にもならなくなりました。それが数年前からイギリスのリアリティ番組に出たりCMに出たりして、時々また顔を見るようになりました。

インタビューは結構長くて、まじめなカルチャー番組でした。子供のころの話になって、彼はカトリックの学校に行ったのだけれど、そのころは左利きの子供は悪魔の影響を受けてると言われていて、左で字を書こうとすると、ものさしで叩かれたそうです。するとインタビュアーも、僕もそうだったといっていました。私より5歳くらい上にしか見えないんだけど、イギリスって結構野蛮な国だったんですね。

それから彼は7歳のときに脳膜炎にかかり、11歳くらいまで、それにかかる以前の記憶が戻らなかったそうです。だから7歳から11歳まで、自分の親が本当にそうなのかどうか、よくわからなかったとのことでした。

それから学校時代は勉強をよくして、試験で良い成績だったとか、学校に入る前から本が好きで、中でも一番すきなのはディケンズとシェークスピアといっていました。そしてシェークスピアの言語についてコメントしていました。シェークスピアを読んだことがない私にはわからない内容でした。

彼ってこんな超アンチエスタブリッシュメントな音楽をやっているけれど、実はなかなかインテリジェントな人なんじゃないかなあと思っていました。何をやるにも成功するには、頭が悪いとうまく行かない。ほんと、そのとおりだったんですね。

それにむかーし彼が音楽番組に出て、そのときのヒットソングについてどう思うか聞かれた場面を見たことがあるんですが、そのとき彼は本当に苦しそうな顔をして、「凡庸なんだよ、凡庸。」と吐き捨てるように言っていたのが強く印象に残ってます。その中産階級的な凡庸さが我慢できない、その若い彼の感性と怒りの原点が象徴されているようでした。

私パンクってそんなに好きじゃなかったし、彼のことも昔は好きじゃありませんでした。今でもそのころのセックスピストルズの曲も音楽として好きになれないんだけど、それでもやっぱり彼ってすごい人なんじゃないかなあとうすうす思っていました。

彼の場合も、あの鋭い感性がそのころの同時代の若者を刺激し、パンクムーブメントのきっかけになったんだなあ。それがたまたま反社会的だったから、彼についてはいろいろマスコミで悪いイメージが出来たけど、本当は独特の見方と、それを表現する勇気を持ったまれな芸術家なんだなあとあらためて思いました。

そのころは警察の目の敵にされて、週に2回は家宅捜査され、辟易していたそうです。そりゃそうだろうな。でも考えてみると、彼はステージで過激な歌を歌っていた以外は、何も犯罪どころか反社会的なこともしていなかったのになあって、今になってわかりました。

もう40年前ものことですけどね。彼くらいのすごい個性を持つ個人を受け入れるには、イギリスという社会もそのくらいの月日が必要だったんだなあ。 また同時に、彼自身も年をとって丸くなって、イギリスの大衆と何とかやっていくか、という気持ちになることも必要だったのかなあ。

一番上の写真は、雪の中に見つけた水仙の芽です。こんなに寒くても、春は一歩一歩やってきてるんですよ。

6 件のコメント:

こんの さんのコメント...

降雪での休校
お子さんたちには、最高のプレゼントですねぇ
文句なく(いいなぁ)です

日本では、インフルエンザで学級閉鎖した分の授業を取り戻すため、年末年始休みを短縮した始業式がありました

なんともまぁ 世知辛いというか... しかたないのかも知れませんが

飛び抜けたタレント(芸術家)は、なかなか理解されにくいのはどこでも同じですねぇ

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、明日も休校ですから、今週は行ったとしても金曜だけです。3週間も冬休みがあったことになりますが、まあ寒い国だから仕方ないですね。

インフルエンザで授業時間が減った分、取り戻さなければいけないというのは、なんとも日本的ですね。イギリスはそういうのは、「しょうがないものはしょうがない」的に割り切ります。

ひ さんのコメント...

ノルウェーは、マイナス25度だよ。もっとひどいところは、マイナス40度とか。これぐらい寒いと、熱いコーヒーを宙に撒くと、瞬間に結晶化します。寒くて面白いのはこの程度。学校も仕事も普通どおりです。

Atsuko さんのコメント...

ひさん、学校も仕事も普通どおりか。そりゃあいちいち寒いからといって休んでたら国がまわらないよね。皆さん雪や氷の中の運転はお茶の子さいさいなんだろうね。車から入り口までの距離が寒そう。
暖房代かかってかなわないだろうなあ。
まだ寒波は続きそうですが、皆気をつけて。

あくあ さんのコメント...

私、中学校の時、彼氏の影響でセックスピストルズにはまってましたよ。そういう人だったんですね。当時は何もわからず乗りで聞いてましたけど。

でも、イギリスって野蛮だと思いますよ。大英博物館に行ったときにそう思いました。ミイラまで盗んで来てるんですからね。世界的な大泥棒でしょ。半端じゃないですよ。

雪、すごそうですねぇ。東京はあったかいです。

にしても、ノルウェーってそんなにすごいんですね・・。びっくり。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、中学のとき。そんな昔のことなんですね。昔はなかなかそれなりにかわいい顔してましたが、今は同じような髪型で表情で、でも人相の悪いおじさんになってます。でもそれがまた味があるというか、彼らしくてなんとなく愛着がわきます。

デイブも学校では鞭で叩かれたそうです。今ではその逆で、親ですら手を上げると通報されそうな世論ですが。もともと野蛮な気があるから、逆に今はすごく体罰に反発があるのかも。