2016年1月31日日曜日

イギリスもコネ社会

日本ってコネ社会って言われてますよね。

数年前なんですが、あるイギリス人としゃべっていて、その人が「成功ってどんなコネがあるかで決まるからね、残念ながら。」と言ったのを覚えています。イギリスって、確かに階級社会の名残はまだありますが、一方では公平な価値観のある社会だと思うので、意外に感じました。

それがですね。最近ルイの大学入試のワークエクスペリエンスを探すのに、やっぱりその人の言葉の通り、イギリスもコネ社会だなあと実感しています。

「医学部受験のための手引き」みたいな本を買ったのですが、そこには、WEの見つけ方に、「まず医療関係につながりのある人のリストを作りなさい。親の友達、友達の友達、近所の人など。どんなに遠くてもとにかくリストを作り、手当たり次第、紹介してもらえないか聞いてみなさい。コネを使うのは、まったく正当なやり方です。(perfectly legitimate )」と書いてありました。

我々の経験はこうです。

自分でコネなく探したのは、 2年前私が電話して探した薬局くらい。そのときもルイがたくさん手紙を書きましたが、うまく行ったのはこの薬局だけでした。

今年になって医学部受験準備が本格的になって、あちこちの病院等に問い合わせましたが、コネなくコンタクトしたものは、まだどこからもいい返事が来ていません。

WEが決まったものは次の通りです。

病院の心臓医
チャーリーのボーイフレンド(ルイのスイミング仲間)のお父さんがその心臓医。

近所のクリニックの見学
ライフセーバーのコーチの一人がお医者さんで、その人のつて。

ロンドン郊外の病院の半日見学
私の友達がICUの婦長さんで、その人についていった。

近所の障害者などのチャリティー
近所の人のつて

それから今照会中なのが、隣町のクリニック(水泳クラブのあるお母さんがそこのお医者さん)と、老人ホームのバイト(ルイの友達がそこで働いている)。

本当につくづく思いましたよ。イギリスってコネが幅を利かす社会なんだなあって。

ところで、私とデイブはこの土地ではよそ者だし、会社で働くわけでもないので、ルイの親にはそれほどコネがありません。ルイのコネって、ほぼ全部水泳とライフセーバー関係なんですよ。

別にそういった意図があって水泳をさせていたわけじゃないですが、今になっては本当にこれに助けられてます。

だから、イギリスで子供を育てるお母さんは、水泳に限らず、地元のスポーツクラブや学校のPTAなど、積極的にかかわっておいたほうがいいですよ。 本当に何が身を助けるかわかりませんから。

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中華食料品店でかったザーサイ。ちゃんとPickled vegetables for studentsと訳されてますよ。

11 件のコメント:

foo さんのコメント...

おさわがせしました。ねこなすさんのところへコメント出来ました!

ところで、イギリスのコネ社会。私は、コネというより、紹介社会=reference社会と認識しています。まぁ、同じことって言えば同じですが、情実コネというより、信頼コネという感じですか。実際、うちのように地元とのつながりが極端に弱いと、苦労します。結局シャドーイングなど医療関係のワークエクスペリエンスは、イギリスでは探せませんでした。その分、日本とのつながりが強いので、日本でやりましたが、やはりどこかには根がないと大変ですよね。しかしどこにも根がないというのは、それ自体信頼性という上で大問題なわけですもんね。

ちなみに、人間の病院以外のワークエクスペリエンスはそんなに大変じゃないので、病院が破格にハードルが高いです。法制上の18歳ハードルもありますし、現場も忙しく、コンフィデンシャリティを重視してますしもんね。これは大学も承知しているので、医学部受験に際して、病院経験をうるさくは言わないですね。獣医受験だと、ワークエクスペリエンスに動物病院とファーム(とおそらくワイルドライフ関係)をやってないと結構厳しいですけど、大都市圏に住んでいると、ファームでのワークエクスペリエンスを探すのは容易ではないですね。親が週末ごとに車で二時間送迎でやってるなんてケースもあるようですよ。

Atsuko さんのコメント...

fooさん、レフェレンス社会ですか。そうですね。たしかに、実際レフェレンスという制度もありますしね。これって考えたら、日本にないほうが不思議なくらいですね。その分日本は、どう転んでも、それほど変な人はいないだろうっていう認識があるのかしら。
本当に、人を介して頼んだものは、特にその人がConsultantとか地位が高い場合は、スムーズに進みました。人を介してないものは、何度も電話やメールしても、なかなからちが開きません。Fooさんの所は、結局探せなかったのですね。

獣医学部ってそんなにワークエクスペリエンス必要なんですか。うちのあたりは周りがファームだらけで、その分獣医も多いし、トサツ所(漢字変換できませんでした)もあるし、その点では楽なんでしょうかね。去年近所の生徒が合格してましたが、ファーマーの息子でした。

あくあ さんのコメント...

へえ、そうなんだ。ロンドンでもそうなの?私も田舎にいた高校生の頃まではコネが大事と言われてたけど、実際に就職したりする時にはコネは効かず、結局、自力で切り開くことになったので、都会ではコネは効かないのかなと思うようになりましたが。採用する側に回った今、人を採用するときは紹介があった方が安心だけど、でも、紹介だからいいというわけでもないし、それでうまくいかなかったら切るときは困るから、紹介も面倒な気もするけど、それが日本の標準かどうかはわかりません。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、都会と田舎って言う違いはすごくあると思うよ。私も実際日本で、コネが大事と思ったことはなかったですが、大阪でのことかな。ロンドンでも、コネが重要って思ったことはなかったけど、日本人社会って狭いし一応ステータスもあったから、知らない間にコネに保護されていたのかもしれません。もしかしたら、医療関係のワークエクスペリエンスが、特にそうなのかな。

日本の銀行にいたときは、やっぱりビジネス上ではコネの世界だなあと思ったよ。まあ、それも邦銀が特殊だったのかもね。

確かに、コネのある人は、うまく行かなかったときにややこしいよね。

nekonasu ねこなす さんのコメント...

こんにちは〜。
今、うちの長女も地方大学の生物科学部にいて・・・
今年の9月からプレイスメントをロンドンでしたいと探しているのですが、まったくその関係の知り合いがなくて決まりません。
長女がロンドンだけに絞っているのもあって、難しいですねー。
まだこれから時間があるので、夏休みくらいまでは探し続けますが。(笑)
なければないでそのまま3年生に上がるだけなので、まぁいいかという感じです。

Atsuko さんのコメント...

ねこなすさん、生物化学ってどうですか?息子も興味を持っています。
卒業後はどんなかんじなのでしょうか?研究者になる人も多いのでしょうか?
やっぱりコネがないと難しいんですか?でも、近所の病院などと違って、なかなかコネってないですよね。そういうプレースメントって学校が探してくれるわけじゃないんですね。

nekonasu ねこなす さんのコメント...

Atsuko さん、またこんにちは。

生物化学だったら、薬品会社とかもあるしまだ多いかも。
うちは生物科学(Biological Sciences)で、特に動物や植物の研究とかをロンドンでっていうのがネックです。
ウェールズやスコットランドなどに行けばあるみたいですが、長女がイヤだと。(笑)
大学はプリマスなので多分その周辺なら大学から紹介してもらえそうだけど、うちの近くで見つけるとなると、やっぱりコネがないですよね〜。

nekonasu ねこなす さんのコメント...

またまた私です〜。
ところで、プレイスメントのリサーチ中に、こんな記事をガーディアン紙で見つけました。
やっぱりみんな苦労しているみたいですね。
http://www.theguardian.com/education/mortarboard/2014/jul/08/science-students-lab-work-experience-impossible

Atsuko さんのコメント...

Biochemistryと Biological Scienceって同じかなあと思ってましたが、違うんですか。大学によってもコースによっても違うみたいだし、それぞれの大学のコースを調べないといけないということなのですね。
記事読みました。息子も読んで、げげげ_っと思ってます。ワークエクスペリエンスの苦労がまた繰り返されるわけですか。

ところで娘さんプリマスなのですか。うちもデボンです。この週末は土曜も日曜も、プリマスのインターナショナルプールに行く予定です。

nekonasu ねこなす さんのコメント...

またしつこく私です。(笑)

長女の大学を選んでいるとき、同じBiological Sciencesでも、大学によってどの分野に重きをおくかが違うことがわかりました。
だから、大学の説明会とかに行った方が、その大学の特徴とかがよくわかると思います。
でも医学部のコースはほとんど同じでしょうね、きっと。
医者の知識に差があったら困るし。(笑)
まぁ、ほとんどの情報はネットでわかるとしても、やっぱり大学や町の雰囲気はそこに行ってみないとイマイチわからないですね。

Atsukoさん、デボンに住んでいるってブログにあったので、それも勝手に親しみを感じている要因です。(笑)

Atsuko さんのコメント...

ねこなすさん、
息子はGeneticsに興味を持っていて、Geneticsのコース自体もありますが、それよりはもうちょっと範囲が広いBiochemistryがいいかなあと思っていたのですが、BiochemもBiological Scienceも同じとしているサイトもあるし、本当に大学それぞれなんですね。

娘さんがプリマスにいらっしゃるって言うことは、ねこなすさんも、何度もいらっしゃってるんでしょうね。北デボンの我々としては、南デボンは開けた都会だということになってるんですよ。(笑)