2016年1月15日金曜日

Searching for Sugar Manの映画のうらを取った件

先日、Searching for Sugar Manという、すごくいいドキュメンタリー映画を観た話を書きました。詳細はこちら

かいつまんでこのドキュメンタリーの内容を書きます。

ロドリゲスというシンガーがアメリカで1970年代初期に2枚アルバムを出しますが、まったく売れず音楽を断念します。ところが、彼がまったく知らないうちに、彼のアルバムが、南アでの白人の若者によるアパルトヘイト反対運動のテーマソングのような存在になり、やがて彼は、南アでは誰もが知るアーティストとなります。しかし、南アの世界からの孤立や音楽産業の汚なさから、ロドリゲス自身はそれを知ることなく、南アのファンは彼について一切の情報を得ることが出来ず、やがて彼がステージで自殺したという噂が流れはじめます。ここまでが前半です。

すごくいい映画で深く感銘を受けたので、早速映画のサウンドトラックも買いました。年が明けてから、毎日車で聞いてます。すごくいいです。

映画の内容なんですが、彼は南アでは「エルビス以上に有名」とのことでした。でもこういうものは尾ひれがつきますからね。それにいくらなんでも、ちょっと100パーセント鵜呑みにもしにくい話だったので、知り合いの南ア出身の女性に、ロドリゲスって知ってるか聞いてみました。

彼女は私より3歳くらい年下です。南アで生まれ育ち、大学生のときにイギリスに留学して、そのままイギリスに住んでいます。だからまだアパルトヘイト時代に国を出てきてることになります。

以下が彼女からのメッセージです。

 Yes of course. Rodrigues defined my teenage years. Laughed and cried to all his music for years. He was huge. Such a great film - I had no idea he wasn't as huge all round the world as he was in SA.I cried when I watched it! 

(もちろん。ロドリゲスは私のティーンエージ時代の象徴。何年間も、ロドリゲスの音楽に笑ったり泣いたりしたよ。彼は大人気だった。すごくいい映画。南ア以外の世界で、南アでと同じように人気があったわけではないなんて、ぜんぜん知らなかった。映画見たときは、泣いたわ。)

ネルソンマンデラを初めとし、南アでの黒人活動家の苦難は知っていたけど、当時の南アの白人の若者も、文化的に世界と隔離され、厳しい政府の抑圧の元での苦闘があったとは、考えたこともありませんでした。映画に出てきていたけど、政府に反対する発言をしたら、懲役3年だったそうです。若者デモの映像も流れていました。

アメリカの60年代にベトナム戦争があったように、南アの白人の若者にもアパルトヘイトとの 戦いがあったのでしょう。

その頃に夢中になって聞いたアルバムとそのアーティストが、今になってドキュメンタリーになってるなんて、それはやっぱり泣くよね~。私なんて関係ないけど泣いたもん。

ではこちらもよろしく
 
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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

そうなんだ。観たいけど、もうちょっと落ち着いて、社会について考えられる余裕が出来てきたら観ますね。

Atsuko さんのコメント...

ぜひ。でもぜんぜん難しい映画じゃないよ。むしろ楽しく心温まる映画。長さも80分くらいとお手軽だよ。