2012年2月21日火曜日

禁煙キット

先日テレビを見ていたらCMで、薬屋で無料で「禁煙キット」がもらえると宣伝していました。このキットの中身はタバコをやめるためのいろんな資料や、ニコチンパッチやガム、ストレス解消のためのおもちゃとかMP3の音楽などが入っているそうです。これを発行しているのはもちろん国営の国民健康サービス。

 禁煙ツールのニコチンパッチも、低所得者層が多い地域ではただで診療所などでもらえるそうです。

御存知のようにイギリスって医療費がただです。でも医療の技術は年々進歩するので、新しい技術はお金もかかり、常に財政難です。それで、治療よりももっと予防にお金を掛けるべきだという声が昔から上がっていました。御存知のようにタバコが原因でかかる病気は直接的なものでも肺がんとか咽頭癌とか心臓発作とか大物がいっぱいあります。間接的に関係あるものまで入れると、喫煙にぜんぜん関係ない病気なんてあまりないくらいです。なので喫煙人工が減ると、医療費のほうも軽減するだろうということです。

イギリスって10年位前に比べて喫煙人口ってすごく減ったと思うんですよ。5年位前に、レストランやパブなどはもちろん、職場でもどこでも、とにかく公的な場所での喫煙が違法になりました。それでその機会にやめた人もたくさんいたみたいです。昔ってパブでもカフェでも足を踏み入れただけでタバコのにおいがして、家に帰ったら服や髪の毛に匂いが染み付いているのが当たり前でしたが、最近ってそういうことはぜんぜんありません。

タバコを吸う人を目にすることがめったにないので、きっとこういうのは子供の喫煙教育にもいいんじゃないかなあ。

日本てあちこちに普通にタバコの自動販売機があるけど、これもありえません。昔はパブでは自販機があったので、場所によっては許可されていたみたいでした。今は自販機どころか、店でもタバコをディスプレイできません。カウンターの後ろの戸棚に入って、雨戸のようなドアがしっかり閉まっていて、どんな銘柄があるのかすらわかりません。そして買うときは年齢証明を見せないと 売ってくれません。


純粋に国庫のことだけを考えると、タバコを吸う人が減って国民健康サービスが楽になったという話は聞かないけど、まあタバコの害って10年とか20年とかの長いサイクルで出てくるので、まだ結果を考えるのは早いのかもしれません。


逆にお金だけの話では、イギリスはタバコにかかる税金が高い(今はたぶん一箱 6ポンドくらいで売ってます)ので、タバコを吸う人が減ると、その分税収が減るという問題もあることはあるんです。まあそんへんが、喫煙者減少によって健康サービスが楽になるという点と、どの程度バランスするかですね。

まあもちろん禁煙のベネフィットは、財政が楽になるというだけではないんですけどね。国民の健康が向上すれば、これはお金に関係なく、素晴らしいことです。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

禁煙キットは面白いですね。

私もヘビースモーカーから病気を機に気合いで禁煙しましたが、禁煙もダイエットと同じで、覚悟次第だと思いますね。ツールがあっても、それだけじゃなかなか達成できないと思います。値段を上げるのが一番効果的でしょうね。1本1000円くらいにしたらさすがに吸う人は激減するでしょう。

国庫負担的には、煙草の税金なんかより医療費の負担の方がずっと高いと思いますよ。

でも肥満も同じくらい体に悪いし、万病の元で、国の医療費を膨らませる原因だと思うんだけど、なんで煙草を吸う人と同じように太っている人は悪人扱いされないんでしょうね?煙とかで直接人に迷惑をかけることはないからかな?病気になるリスクは高いんだから、少なくとも保険料は上げて欲しいなぁ。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、私も実はたまに吸ってたんだけど、20年くらい前に子宮頸がんの初期が見つかって、一瞬でやめました。デイブもヘビースモーカーだったんだけど、ある日を堺にぴったりやめてました。やっぱりすべては気持ちの問題なんでしょうね。 
1箱1000円という話は聞いたことあるけど、1本1000円はすごい。6ポンドでも普通のサービス業の時給はそのくらいなので、一日8時間働くとして、週末も考えると、給料の7分の1以上はたばこ代と思うとすごい値段ですよ。
肥満はまた別の問題ですよね。イギリスなら、チョコレートとか、脂肪分XXパーセントの物は税金を掛けるとか、将来やりそう。生命保険の保険料は高いんじゃないの?