昨日ルイが200メートル平泳ぎで失格になったので、地区大会の資格タイムが取れませんでした。それで今から5月までの間に日帰りで行けるような距離でオープンミート(個人参加ができるアマチュア水泳協会からのライセンスを取得した大会)がないか探しました。そうしたら5つくらい見つかりました。
こういう大会って大体スイミングクラブが主催してるんですが、朝から晩まで100レース以上もあり、ボランティアの人が何十人も働いて本当に大変そうです。
水泳ってアマチュアスポーツなので、州大会も地区大会もみんな無報酬のボランティアが運営に携わっています。審査員もオフィシャルもタイムキーパーもその他のヘルパーもみんなボランティアで、そのためにみんな自費(もしくはクラブのお金で)でコースに通って、資格を取ってこういう大会で働いてます。どういう人がなるかというと、大体は自分の子供が水泳をやっているお父さんお母さんです。自分も若いとき泳いでいたという人が多いですね。
週末のデボン大会もそうでした。今年で我々は3年目になるんですが、運営している人たちは大体同じ人でたぶん5人くらいいます。こういう人たちは、当日のずっと前からエントリーを扱ったり、当日のレースがスムーズに進むようにいろいろ所用をこなしています。
そして審査員とタイムキーパーは、参加するクラブがクラブの大きさによって何人と割り当てられて、手伝いに行きます。ひとつのレースで6レーンあって、それぞれタイムキーパーと審査員が3人ずつつくから、18人も必要です。
その日が終わると、タイムを入力して、これを各クラブのコーチに送って、ウエブサイトにも載せるという仕事があります。
大会だけでこれだけの人が無償で働いてるわけですが、水泳クラブもどのクラブも90パーセント以上の人がボランティアです。うちのクラブみたいに小さいクラブはヘッドコーチもコーチ陣もみんな無償です。運営は委員会が行っていてこれももちろん無給。大きいクラブになると、ヘッドコーチくらいはお給料貰ってる人もいるみたいですが、それでも水泳のコーチだけで食べていける人ってきっと何十人とはいないと思いますよ。
水泳ってすごい競技人口多いスポーツなんですよね。うちのクラブは300人くらいメンバーがいますが、イギリス中で1500から2000くらいはクラブがあるとして、45万人以上って感じでしょうか。これがほとんどすべてボランティアで運営されてるんだからすごい物です。
もちろん水泳に限らなくて、ラグビーでもサッカーでもアマチュアスポーツはみんなおんなじ様なものだと思います。そしてイギリスに限らず日本でもきっとそうでしょう。
でもここで思ったのですが、イギリスって日本に比べると有給が多いし、サービス残業とか週末出勤とかも日本より少ないし、こういうボランティアってやりやすい環境にあると思うんですよ。子供がいる親は、きっと半分くらいは何かの形でこういった無給の手伝いをしてると思います。
うちの例ならば、子供が小さいときは私は幼稚園の委員会と会計をやっていたし、小学校も2年生くらいまで毎週読み書きのお手伝いに行っていました。 水泳のほうはデイブはよく頼まれてタイムキーパーをしています。ルイの親友のお父さんは町のラグビークラブのコーチ。チャーリーの友達のお父さんはライフセーバーの運営委員。
でも日本って、お母さんはともかく、お父さんってこういうお手伝いってなかなか大変なんじゃないでしょうか。大会の審査員をすることになっていても、急に出張なんてなったら、日本では断りにくそうですよね。イギリスではよっぽどのことがない限り、水泳の審査員優先です。
そうしてどんどん考えていくと、こういうことってオリンピックだとかの、アマチュアスポーツの世界的レベルにも関係してくるのかなあ。こういうスポーツってコーチも運営も草の根レベルからあわせて99パーセントがボランティアでまかなわれてるってことを考えると、日本みたいに何が何でも仕事優先という文化の国では、なかなかアマチュアスポーツは厳しいとか?
一体どうなんでしょうね? 日本のちびっ子の野球とかサッカーとか、やっぱり同じように無償でこういったことが好きな人たちが世話してると思うんだけど。
それにしてもありがたいことです。うちの子供たちがこんなに熱心に水泳に取り組めるのもそういった人たちのおかげだし、そういった草の根ボランティアを理解してくれる雇用者 様様のおかげですね。
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