レクチャーの内容は、彼が関わっているポリオ撲滅についてです。御存知のように先進国ではポリオは赤ちゃんのときにワクチンを飲みます。それだけでなく、ここ数十年は後進国でも、地元政府、地元エージェンシーなどの、考えられないような 努力のおかげで、世界中のほとんどの国々でワクチンが行き渡りました。
インドでの写真を紹介していたのですが、田舎の未開の村では村が雨季の間中浸水してしまうところなどもあり、そういうところを腰まで泥水に浸かりながら、ワクチンを頭に抱えて、保険委員達が村を訪ねます。
それで今では世界中で、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリアだけがまだポリオの危険のある国となりました。
でもこの最後の1マイルが長い1マイルだとのことです。ポリオは天然痘と違って、保菌者の1パーセントだけが発病するので、保菌者を隔離することが難しく、土地続きの国では、簡単に国から国に感染が広がる可能性があるからです。
それでも、2016年までには、ポリオは撲滅できる可能性があるし、撲滅させなければいけないと言ってました。
天然痘に続いて、ポリオを世界から絶滅すること。もう誰もワクチンすら飲まなくてよくなること。貧乏な人もお金持ちも、先進国も後進国も、誰もポリオにかからない。これほど公平なことはないし、人類の努力の歴史のすごいマイルストーンとなるはずです。
しかもすごいと思うのは、ビルゲイツの夢。彼くらいの人になれば、そんな大きい夢を抱けるんだなあ。そしてそれが実現できる。もうすでに手が届くところまで来ている。
事業で成功して、素晴らしい発明をして、大金持ちになって。そうなったら、豪邸を建てたい、ヨットとプライベートジェットが欲しい。島を買いたい。それはそれでいいことだと思うけど、それよりも「ポリオを撲滅させたい。」。そんな夢が描けるなんて。
ビルゲイツに限らず、スティーブジョブズでもリチャードブランソンでも、やっぱりすごい事業家は、すごく楽観的だし、素晴らしいビジョンを抱いています。普通人には見れないような夢を見る能力があると言ってもいいかもしれない。だから、みんな彼らの話を聞きたがるんですね。
ところで知っていましたか?世界の子供の死亡率は過去50年で75パーセント下がったそうです。そして世界の貧困率は過去20年で50パーセント減だそうです。
80年代にボブゲルドフがバンドエイドをやって、それでもやっぱりアフリカなどで局地的な飢饉の話はしょっちゅう聞かれるから、どんなに募金しても焼け石に水のような気になるときもあるけど、そうじゃなかったんだなあ。
世の中は段々悪くなっていると思い込んでいる人が多いけど、そんなことはない。世の中はこんなにもすごいスピードでよくなってるんですよ。しかもこういうことは加速がかかるから、そのよくなるスピードはさらに速くなっているはずです。
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