フィジオセラピーってわかりますか?日本語ではあまり通じないのかもしれません。リハビリというのかな。怪我や事故などで回復途上の人がセラピストについて運動したりマッサージを受けたりして回復を早めることです。たぶん腰痛などの慢性的なものもこのカテゴリーに入ります。整体などとの違いは、運動が主なところかな。
御存知のとおりルイは4週間前にひざを捻挫しました。それで初めの数日は安静で、その後松葉杖をついて学校に行っていました。2週間後にだんだんよくなってきた頃、学校でふざけていてまた痛め、学校から電話がありデイブが迎えに行きました。
その日にたまたま会った友人にその話をしてたら、プライベートのフィジオセラピストを紹介してくれました。翌日別の友人にも同じセラピストを紹介されたので、かなり評判がいいみたいです。1週間以内で予約が取れるとか。初診料は40ポンド、そのあとは35ポンド。安くはないけど、まあ目玉が飛び出るほどでもないし、仕方ないから連れて行こうと思っていました。
でもその日に一応国民医療サービス(NHS)の かかりつけのホームドクターに連れて行ったところ、NHSのフィジオを紹介してくれ、月曜に電話をかけて予約を取るように言われました。(この時点では木曜。)NHSのフィジオは無料です。無料で同じサービスが受けられるならそれはありがたいんだけど、NHSの欠点はウエイティングリストが長いこと。それでとりあえずNHSに電話をしてみて、もしも数週間待ちなら、プライベートでフィジオに行こうと思っていました。
するとその翌日の金曜に電話がなりました。ルイの中学の向かいの地区病院のフィジオ・デパートメントからで、月曜の午前8時半に予約が入ってますとのことでした。月曜に電話するつもりでいたんだけど、ホームドクターの先生が予約をしてくれていたのでした。
それでその月曜にデイブが連れて行きました。怪我をしてから、救急病院とホームドクターには行ったものの、スペシャリストに見てもらうのは初めてです。そうしたら経過は良好とのこと。この時点では 泳ぎもだいぶできるようになったし、松葉杖も取れたから、心配はそれほどしていなかったのですが、プロの意見を聞いてほっとしました。
2週間後の今日またアポがありました。経過をチェックして、問題なしとのことで、また新しい運動を教えられました。今度はゆっくりなら5分くらいジョギングしてみなさいとまで言われました。相当よくなっています。これは今日でフィジオは最後だろうなあと思っていたら、また2週間後にアポを取ってくれました。今度は治療室の隣にある専用のジムに入って、ジョギングマシーンなどを使うそうで、短パンとスニーカーを持ってくるように言われました。
これって全部無料なんですよ。NHSでフィジオが受けられることは知っていたけど、それは手術をしたりだとか交通事故にあったりとかに重症な人たちばかりだと思っていました。人の話ではNHSのフィジオは日常生活に不自由なくなるくらいまでは面倒見てくれるということだったので、 松葉杖が取れたらもう終わりだと思っていたんですが、スポーツセラピーのような感じで、かなり真剣に面倒を見てくれます。これってもしかしたら若い子供だから、余計にちゃんと世話してくれるのかなあ。スポーツ選手というのも関係あるのかもしれません。
NHSがありがたい話は何度か書きました。チャーリーのめがねも無料で毎年新しいのを作ってくれるし、子供達は医者にかかるのはもちろん(これは大人もただ)、薬も歯医者も眼科もめがねも歯の矯正までただでやってくれます。フィジオもこんなにちゃんと、しかもプライベートよりも早く面倒見てくれるんですね。
普段は税金が高くてヒーヒー言ってるけど、はっきり言って子供のいる人にはすごく得な社会システムになっています。そういうと子供のいない人は損みたいだけど、その人たちだって自分が子供の頃は同じ恩恵を受けていたのだから、家族単位ではなくその人個人のライフスパンで考えれば損得はないはず。(でも私のような外人は実は子供のときに恩恵を受けていないから、損ともいえるんですけどね。)
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2 件のコメント:
福祉はあるといいと思うけど、悪用する人もいるんだよね。医療が無料だと無制限に使っちゃう人がいるから、10円でもいいからお金を取った方がいいという話が出てました。
悪用するって話はイギリスでは聞いたことないなあ。
イギリスでは具合が悪くなるとまずホームドクター(GP)に行って、そこから検査の手配だとか、専門医に予約を入れてもらいます。自分で勝手に外科だとか胃腸科だとかフィジオにはいけないようになってるんですよ。だからGPがNHSの予算のゲート・キーパーになっていて、自分から勝手に無制限に病院にいくことはできないようなシステムになってます。
なので日本に比べると検査もなかなかしてくれません。日本みたいにみんなじゃんじゃん胃カメラ飲んでるなんて、こちらでは考えられない。
でもNHSが常に資金難なことはみんなわかってるし、NHSに対するリスペクトだとか、このシステムを大切にしようと言う考えはイギリス社会全体に行き渡っているので、悪用しようとする人はほとんどいないんじゃないかなあ。どうしても気になる人はプライベートで行くこともできます。
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