2009年12月6日日曜日

ありがたいもの

昨日見た(聞いた)アブラハムのビデオ、ちょっと面白かったので書きます。

質問者は、「いつもアブラハムの教えを聞いて、そのとおりにしようと思ってるのだけど、ついつい忘れてしまって、なかなか実行できない。」と言いました。それについての答えです。

「(冗談で)われわれの教えはとっても複雑でわかりにくようだ。長年勉強しても身につかないらしい。なので、もっとわかりやすく説明してみよう。『幸せになりなさい。どんなことをしても。』そのためにはもしも家出することが必要なら家出しなさい。毎日ビーチに行くことが必要ならそうしなさい。とにかくなんとしてでも幸せになりなさい。

ただし、行動だけで幸せになろうとすると、付けが回ってくることもある。たとえば毎日ビーチに行くと、仕事をくびになるかもしれない。だから行動よりは、考え方を変えることによって幸せになりなさい。今ある環境で、心の平安をえるようにしなさい。幸せに感じられるものを見つけなさい。」

話はちょっと変わります。

今、ナポレオン・ヒルという人の昔書いたThink and Grow Richという本を読んでます。これは古い本で、ビジネスの世界でもこの本を読んだ人は多いようです。だからビジネス書的なところもあります。どうしてこんな本を読んでるかというと、アブラハムをチャネルしているエスターの旦那さんのジェリーが、昔サーカスの曲芸師をしていたころ(彼は今はおじいさんなので、ちょっと想像できない)読んで、感銘を受けて、あっという間に100万ドル稼いだということで、時々話題に出てくるので、読んでいます。

それで昨日、なるほどと考えさせられるところがありました。 「資本家」という言葉にはちょっとよくない響きもありますよね。貪欲な、慈悲なき、労働者を搾取する汚い人たち、というような。でもわれわれが当たり前のように送っている生活は、資本家たちが私財を投じ、知能を才能を集めて、ビジネスリスクをとってきたからこそ成り立っている部分がたくさんあるというお話です。

この本のたとえはアメリカの朝ごはんでしたが、うちの昼ごはんを例にとって見ましょう。

今日の昼はローストチキンでした。(うちは日曜は午後3時ごろ、週に一度のご馳走のローストディナー)食べたものがどこから来たか、あげてみます。
チキン イギリス
じゃがいも イギリス
にんじん 庭
パースニップ 庭
メキャベツ イギリス
調味料  コンソメ 多分イギリス製
塩 不明      
コショウ 多分インドネシアなど、アジア
しょうが  上と同じ

イギリスで生産されたチキンにしてもじゃがいもにしても、農家で時間をかけて育てられて、それが新鮮なうちに輸送されてスーパーの棚に並び、私が車で買いに行って、冷蔵庫で保管されます。庭で育てた野菜といっても、種のカタログから簡単に何百種類もの中から簡単に注文したら、安価で送られてきます。それを蛇口をひねるだけで出てくる水で洗います。外国で取れるスパイスに関しては、そんな遠くの行ったこともない国から、空輸や船で送られてきて、それが簡単に買えます。しかもお手軽な値段で。

たとえばしょうがひとつとっても、アジアの国のおそらく近代的農家で作られて、それが処理所できれいに洗浄され、飛行機に乗せられてイギリスにやってきて、それをトラックで全国のスーパーに運ばれる。そのプロセスのどれをとっても、今まで資本家が資本を投資してそういうシステムを築き上げたおかげて、私たちはこんなに安くしょうがを買える。(ほんと、一かけ20ペンスくらいでした。)

この中のトラックひとつとっても、エンジンが発明されそれが商品化され、車が作られ、やがて大型トラックが開発されていって、同時に莫大なお金を投入して高速道路のシステムが開発されていって、そのおかげで一かけ20ペンスでしょうがが買える。だたしょうがをスーパーに流通させると言うだけで、歴史的にはどれだけの資本家の力が必要となったか。

これを読んで、目からうろこが落ちるような気がしました。資本家のおかげというのはともかくとしても、エンジンを発明した人、車を発明した人、飛行機や船を発明した人、冷蔵庫を発明した人、電気や水道のシステムを開発した人、商店やスーパーなどの流通のシステムを築いた人。どれをとっても、過去に生きた人たちが、そういうもののないところから、『こうなれば良いな。こうなれば便利だろうな。こうなれば人の役に立つだろうな。』そんな風に考えて、想像して、夢見て、それが実現していったのだと思うと、たった10ポンド以下で出来るローストチキンでも、人類の英知の集積だと思いませんか?

そうして考えると、最初のアブラハムの言葉に戻りますけど、『今ある場所で幸せになりなさい。幸せに感じられる理由を見つけなさい。』という言葉が、実体を持ってくるようです。

5 件のコメント:

こんの さんのコメント...

自分を信じ、しっかりと暮らし、「ありがたい」や「今が幸せ」と思える人がいちばんですねぇ
不平や不満や愚痴を言っても、なにも展望が開けるわけじゃない
考え方(前向き思考)次第で、辛くも楽しくもなります
うう「ありがたい」の反対語 それを思うとよくわかります
信じられるもの(こと)があるのは、生きる力になりますですよねぇ

Atsuko さんのコメント...

『何事も感謝しなければ』と思うと重くなってしまいますから、時々立ち止まって周りを見回して、『あれも良いな、これも良いな』という感じで楽しい気持ちになれれば良いですよね。

あくあ さんのコメント...

資本家の話、ほんと、その通り。うちは親が自営業だったので、マルクス経済の「資本家は庶民を搾取している悪人である」という理屈に全く納得がいかず、マル径を捨てて近代経済学を学びなおしました。私は本当は資本家になりたいけれど、サラリーマンをしている方が全然楽チンだし、リスクが少ないし、休みも多いから、なかなかその勇気が沸かないし。そんなに大変なのに、なんで悪人扱いされるのか、ほんとむかつくんだよなぁ。そうやってリスクを取るアグレッシブな人たちが世の中を前に進めてきたんだと思うんだけどねぇ。

ちなみに、不平や愚痴って言ってても意味ないと思うけど、不満は進歩を産む根源のような気がします。みんなが満ち足りてしまうと進歩が止まるから。ま、進歩が止まって何が悪いの?という考え方はあるけど、まだ地球上にいろんなものが足りない人たちも多いんだから、まだまだ進歩した方がいいだろうということを前提にしたら・・ね。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、資本家もあり、労働組合もありで、バランスが取れて、世の中が回ってるんでしょうね。ほんと、見方が変わりました。

アブラハムは、願いがかなっても、その時点でまた新しい欲望が生まれて、終わりというものがない。それがエネルギーや進歩の皆者になっているといっていますよね。セミナーの終わりに最近はいつもエスターが、We remain incomplete.と言いますが、満ち足りることってないんですよ、きっと。いつでも、『こうなれば良いなあ』って言うものはあり続けるんですよ。それは良いことだと思います。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、「皆者」、じゃなくて源です。失礼。