今日は珍しく書くことが思いつかないので、最近まとめていた詩の中から、当たり障りのなさそうなのを載せます。
最近は女性の詩壇も過激というか、赤裸々というか正直というか、面白いものが多いようです。伊藤比呂美が好きな私は、もちろんこれはいいことだと思っています。与謝野晶子だってあの時代にすればすごく女性の本質をあらわにした過激な歌だったのではないかな。「柔肌の」というの、すごくセンシュアルで官能的な歌だと思いますけど。
なぜこんなことをしているかというと、公募ガイドで見た詩のコンテストの締め切りが今月二つあるからです。1社は10点まで、もう1社は3点まで応募可能なので、せっかくなので書きかけのものを整理して出せるだけ出そうと思っています。詩なんて何の役に立たないもの、審査員でも何でも読んでくれるという奇特な人がいれば、読んでもらおうと思って。
このブログを読んでいる人たちも結構奇特な人といえるので、奇特ついでに。
「愛だけは」
愛しているなどと
言いたくない
言われると嬉しいけれど
同時にうそ臭い
いまはここにあったとしても
次の瞬間にはなくなってしまうのが怖いのだ
愛の腕に身をゆだねられない
欲情ならいいのだ
結婚でも
友情でもいい
でも愛だけは
とても手に負えない
このようは荒涼とした土地を離れ
愛の元に帰りたいと
本当は
この世の心という心は望んでいる
ただ流されていく体を離れて
愛という存在に戻りたいと願っているのだよ
でも
「ほら、また行っといで」
と、体に押し出されるのか怖くて
愛なんて信じられないでいる
本当は一度見てしまったのに
本当はどんなものか知っているのに
臆病なばかりに
愛だけは認めないでいるのだ
このグーゴルのブログ、結構使いにくいので、コピペは無理かと思ったけど、できた。よかった。(ところでコピペという言葉、最近覚えたのですが、いつもエディットするときに、コピーだったかカットだったか忘れるので、すごく便利な言葉)
手間が省けたので、もうすぐ読み終わる本の読書記を書きます。
Paramahansa Yoganandaの Autobiography of a Yogi という本です。この本のことをはじめて知ったのは15年位前かな、ニューエイジの母のルイーズ・ヘイが自分の本の最後で薦めていたからです。その後知ったのですが、この本は初版は1946年で、いまだに読み続けられているよく知られた本なのです。コリンズ・ハーパー社の20世紀のもっともスピリチュアルな本100冊にも選ばれていました。(遠藤周作の沈黙もこの中に入っていました。)
これはAutobiography なので著者の子供のころからの自伝なのですが、彼の人生で出会った聖人や預言者、そして彼のグルの話がたくさん載っています。これを読んで3つ強く思ったことがありました。
ひとつはヒンズー教はなんと懐の広い宗教なんだろうということ。たとえば聖書の引用とか、キリストの言葉もよく出てくる。著者のグルにはインド中からたくさん弟子が集まってきたのですが、彼はヒンズー教の弟子には1日3回瞑想するように、イスラム教の弟子には1日3回メッカに向かって祈るように、キリスト教徒には1日3回聖書を読むように教えます。つまりそれぞれの文化や伝統や宗教にしたがって、神とのつながりを深めよという教えです。
それからインドにはなんと聖人やら奇跡が多いんだということ。日本ではサイババが有名ですが、ああいった人が結構たくさんいる。そしてそれが誰もすごい。
昔オーストラリアの友達とヨガの合宿で話をしていたときのこと。カトリックで厳しく育てられた彼女は、「私はキリストを信じているし、キリストのした奇跡も信じている。でもインドとかに行けば、キリストと同じような人はたくさんいると思う。」といったのを思い出しました。彼女ももしかしたらこの本をよんだのかもしれません。
この著者のお父さんは高級公務員で、大変信心が深く自分も2度大きい奇跡を目撃しているのですが、それでも息子である著者が聖職に入ることを反対します。お兄さんも同じ。遠く離れた町に住むお母さんが急死して、電話のない時代に、お母さんが著者の枕元に現れてそのことを告げるのですが、お父さんは信じません。
著者自身も深い信心があるにもかかわらず、自分のグルの言葉に従わなかったり、お告げを信じなかったりします。
それで思ったのですが、こんなに何度も直接奇跡を経験している人たちにとっても、完璧に神を信じることは難しく、時には疑ったり信仰が弱まったりするんです。人間というのは、神を信じることが難しくできているのですね。
インドではこれはmayaといいます。幻想という意味です。何が幻想かというと、私たちが生きているこの人生が幻想。現実と思っているものが幻想。神とのつながり、われわれは実は神の延長なのだということが真実。でも人間はmayaにとらわれているので、これを信じることが難しい。
こんなに昔に書かれた本で、500ページ近くもあり、しかもこの本自体がインドで出版された本なので、(世界中で出版されていますが、たまたま私が安く買ったこの本はインドの本)、活字もほんの少し雑で読みにくいのですが、読み始めると結構わかりやすい言葉で書かれていて、すいすい読めました。
すごくいい本です。でも興味のある人にしかお勧めしませんが。世界20数国で出版されているということなので、日本語訳、あるのかな。
3 件のコメント:
あつこさんのブログ 面白いなぁといつも思います
あぁ、こういうふうに考える人もいるんだなぁ とか、とにかく今日はどんなことが書いてあるのかなぁ とアクセスが楽しみです
えーと、これまで感想を書く場所が分からなくて、分かった後も、どうやって投稿するのかなぁ と、日にちが過ぎてしまいました
あ、とうとう、こんのさんが登場されましたね。
ところで、サイババはどうですか?
こんのさん、コメントありがとうございます。こんのさんに読んでいただいてるかと思うと、書き甲斐がさらに出てきました。恥ずかしいことはかけないなあ、と思う反面、何でも思いついたままに書くのがブログのいいところなので、今までの調子で書き続けますね。
これからもよろしくお願いします。
あくあさん、
サイババってこちらではあまり聞かないです。日本では15年位前、すごく流行っていたでしょ。ロンドンの銀行に勤めていたころ、日本から来たサイババの本が回っていました。でもイギリスって日本みたいに大流行になる文化ではないから、一部の人はやっぱり知っていると思うよ。
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