2009年5月6日水曜日

豚インフルエンザのリーフレット

今日政府が作った豚インフルエンザのリーフレットが届きました。イギリスのすべての家に配られているそうです。

内容はもう知っているようなこと。これは何か、どうやって感染するのか、症状、感染したらどうするか、どうやって予防するか。

それから坑ウイルス剤のタミフルは3千万人分ストックがあるとのこと。これはイギリスの国民の半分をカバーします。それだけあれば、大丈夫かなあ。

予防については手洗いをしっかりということを何度も強調していますね。それから鼻をかんだら、紙をすぐに捨てようということ。でも捨てようにも、ロンドンではテロリスト防止のためにゴミ箱がないんですけど、そうなったらやっぱりしばらくポケットにいれておくしかないですよねえ。

マスクは効果なし、とのことです。日本ではそうは言われないんでしょうけど。わたしも個人的には、マスク効かないんじゃないかなあと思います。ウイルスって細菌というくらいだから、ばい菌よりもずっと小さいし、マスクの目など通り抜けるのではないかしら。でも一方では、私は考え事をする時に顔とか唇を触る癖があるので、それを防ぐにはいいかもしれません。

今のところかかっても普通に健康な人なら命に別状はないようですが、政府としては、その感染の広がり方が問題なんでしょうね。たとえ普通の流行性感冒のように1週間寝ていれば完治でも、人口の半分がかかったら社会が動かなくなります。

これが本格的に流行りだしたら、まず小学校がお休みになる。するとお母さんたちは働きにいけなくなるので、女性教師中心の中学校もすぐにクローズ。そして看護婦さんとか助産婦とか女医さんも働けない。だからただでさえ忙しい病院が大混乱になる。豚インフルエンザ事態で入院する人は少ないとしても、スタッフ不足で予定されていた手術などがキャンセルになる。

スーパーや店も人手不足で、営業時間の短縮。一方ではパニック買いが好きなイギリス人は店に殺到する。何かあるとパニック買いになるガソリンスタンドも長蛇の列。するとパトカーとか救急車とか、緊急用の車までガソリンのストックが心配になりだす。

そうなると経済はどうなるか。クオリティーへの逃避でドルが高騰する。ポンドがますます下がる。薬品会社以外の株が下がって、輸入インフレになって、ガソリンのねだんがあがって.....などなどきりがない。

そうなるとマスコミが騒ぐ。国民が騒ぐ。スケープゴートが好きなマスコミでは、責任者は誰だという話しになる。するとブラウン首相の首が危ない。

だから政府はあわててこんなリーフレット作るんだろうなあ。

今のところイギリスでは学校が5件閉鎖になったらしいけど、パニックになったり感染者の件数が倍増しているということはありません。

昔、ルイが幼稚園のとき水疱瘡が流行って、一人がなると1週間くらいのうちに小さい幼稚園のほぼ全員とその兄弟が感染したことがありました。その速さって、それこそみてるうちに次々と発疹が出てきて早退するくらいでした。だから感染力が強いというのは、これくらいのことを言うのだと思います。だから今のところ、この豚インフルエンザ、そんなに感染力が強いようでもない気がします。

この程度でだんだん下火になって、もうまた91年間パンデミックの心配はなし、ということになればいいなあ。

4 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

リーフレットですか。それはすごいですね。日本ではそんなもんは出てません。まだ感染者も出てないし、マスコミのトーンも、このウィルスは普通のインフルエンザより弱いかも・・・なんていう感じに変わってきています。但し、秋にまた変異して強くなるかもって脅してはいますが。

マスクにはいろいろあるんですよ。ウィルスをガードするタイプでも、いろんなレベルのものがあります。さあ、効果があるのかどうかは分からないけど、私はインフルエンザ専用マスク(空港検疫の人がつけてるようなやつ)まで備え付けています。でも、うがいはまだあまりしてないし・・・。

あ さんのコメント...

日本の公衆衛生のえらい先生は「インフルエンザの予防は1にも2にもマスク。人ごみにでかける時は必ずマスク」と呼びかけています。確かにマスクにはいろいろレベルがあって、花粉症の季節に道端で配ってるような花粉やハウスダスト程度を防ぐ簡易マスクから、WHO認定のアメリカ政府防塵規格N-95ウイルス捕集規格マスクおよび同等レベルのマスクまで(パッケージに「ウィルス飛沫捕集効率99.9%」とか書いてある)あります。
日本では昔からマスクはあるけど、どちらかというとマスクをして出かけるのは恥ずかしいものだったように思います。それが花粉症が国民病のように広まってからは誰もがマスクを堂々とするようになり、種類も増えたように思います。
確かに今やマスクは日本の文化ですね。最近では厚生労働省がちょっと風邪をひいて咳をするときにも周りに不快感を与えないようにマスクの着用を推奨しています。それが「咳エチケット」なのだそうです。
…マスク欲しくなった?今度送ろうか?

ふ さんのコメント...

お久しぶり。

私の職場では、わざわざ日本(本社)からマスク・消毒薬などなど・・・を従業員数分、送ってくれるそうな。でも、この新型インフルエンザのせいで、いつも以上に日本の官僚主義的な仕事が増え、私は死んでます。(いっそのこと、自宅待機にして欲しいわん!)

そのくせ、この国ではあまりマスコミも騒いでないし、国民も今のところ、何となく他人事みたいに考えている人がほとんどなので、本当に事態が悪化したら、ものすごいことになりそうです。

でも、夏休みのこととか、この先のことをいろいろ考えたら、早く終息して、平穏に休養したいです。この病気のせいで、自由に行動できなくなったり、仕事がシフト制などになって、人数繰りから、休暇がもらえなくなっても困るもの(泣)。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん
東京の満員電車で通勤なんて、豚インフルエンザであろうとなかろうと、マスクしたほうがいいかもしれませんねえ。でも夏になったら暑そう。

あさん
マスクほしいことはほしいんですけど、誰もしていないからちょっと恥ずかしいなあ。それによく考えれば、めったに人ごみに出ないので、今のところはいいかな。でも非常事態になったら絶対ほしいので、売り切れないうちに買っておいてもらえますか。送ってもらうのは様子を見てからで。

ふさん
日本の会社ってすごい!だってまだそちらでもマスコミが騒いでるだけで、感染者はいないかあっても数人でしょ。
日本って鳥インフルエンザのパニックドラマが作られたりとか、ちょっとscaremongering がひどいのではないかな。
こちらでは結構みんな落ち着いていますよ。政府は2週間分食料を準備しろなんていっていますが、そんなことしてる人いないんじゃないかな。うちだって1週間分だけでもすごい量なのに、2週間分なんて置く場所がないよ。