パリのテロの件でもうすこし。
これはBBCのニュースのウェブサイトのビデオなのですが、日本でも見れるかな。ヨーロッパなら大丈夫と思います。フランス語訛りのある英語ですが、簡単な英語で字幕が付いているので、見てください。
この事件で奥さんが殺された人が語るビデオです。この人は多分30代前半。生後17ヶ月の息子さんと残されました。
このビデオで彼は、「僕は君たちに憎しみというギフトを与えない。だから君たちは勝利することはない。」と語ります。
今日、妻の死に顔を見た。僕の心は 悲しみに満たされた。その意味では、君らは小さな勝利を得たと言えよう。でも僕は君たちを憎まない。だから、君たちは勝利を得ることはない。
もうすぐ息子が起きる頃だ。息子に食事を与えて、それからたっぷり遊ぶつもりだ。彼は母親を失った悲しみを乗り越えて、幸せに成長するだろう。そして彼も、君らを憎むことはしない。
だから息子からも君たちは勝利を得ることはない。
妻は死んだが、彼女の魂は今もここにあり、何十年後かには、僕らは天国でまた出会い幸せになる。
その幸せは、君たちには決して来る事のない幸せだ。
こういう内容です。
時間が経ってからならともかく、このテロリスト事件の直後に こういうメッセージを語れるなんて、すごいです。
慈愛に満ちた完全な赦しの メッセージというわけではないにしろ、この、政治家やメディアを初めとする多くの人が、条件反射のように「報復」「戦争」を語る時に、こういったメッセージが発せられるのは、やはりすごい。言葉がありません。
ではこちらもよろしく
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4 件のコメント:
この人のこのメッセージの話は日本でも話題になってますよ。
奥さまを亡くした直後にこんなことを言えるこの人はすごいと思うけど、私も若くて青かった頃は、報復じゃなくて、こういう発想で、牙をむく敵にも、平和的に、愛で対応しなきゃいけないと思ってたけど、大人になった今は、そんなきれいごとでは済まないと思うようになってしまいました。
でも個人としては素晴らしいと思います。子供には愛を信じて生きていってほしいもんね。
日本でも話題になってるのか。それはいいですね。
私は今でも同じように思ってるから、まだまだ青々と若々しいのだわ、ほほほ。
このコメント、ハフィントンポストで読みました。
I forgive you.っていうことがあると思います。これって罪を許すとか日本語の訳されて、ぼくもずっとそう思っていたんですが、このごろ違うって思えるようになりました。年でしょうか。この意味は、私はあなたの誤りには、動じないというぐらいの強い意志だと思うんです。
ビー作
B作君、私も同じように思います。「許す」というところまではまだ行ってないと思う。「いくらテロ行為をしても、僕らはつぶされないで、何度でも立ち上がってみせる。」という風に私も受け止めました。
ちょっと気になったのは、最後に「僕らは天国に行くが君たちは行けない」というところ。気になったのは、宗教的な意見の対立がそもそもぜんぜん解決してないなあと思ったからです。イスラム原理主義者にしたら、ゆがんでいるにしろ、このテロ行為は「アメリカ資本主義の悪魔」との聖なる戦いで、彼らにすれば、このテロに参加することで天国にいけると思ってるのでしょうから。
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