2015年2月3日火曜日

王室と軍隊

先日エリザベス女王がサウジの皇太子を車に乗せて田舎道を運転した話を書きましたが、そこで、女王は第二次世界大戦時に陸軍の運転手だったとちょっと触れました。

そうなんです。イギリスでは王室のメンバーが軍隊に入るのはよくあることです。現在はプリンス・ウィリアムとプリンス・ハリーが陸軍に属していて、プリンス・ハリーはアフガニスタンに送られていました。日本では、皇太子が自衛隊に入るとか、考えられないことです。

(もっとも、イギリスでの軍隊でのキャリアは、日本の自衛隊よりも社会的地位が高いようです。)

軍隊の是非はまた別の話として、王室のメンバーが軍隊で国に仕えるという伝統は、立派なものだと思います。国民が軍隊に入隊して国を守るために命の危険を冒して働くなら、国の元首である王室のメンバーが率先して入隊すると言うのは、頭が下がります。きれい事だけでなく、 実際にこういうことがあるから国民に愛される王室として長い伝統を保っているのでしょう。

実際に軍隊に入って、本当に一般の兵隊と同じように訓練を受けてるのかと言うと、これがどうもそうらしいです。特別扱いはされていないとのことです。とはいえ、イラク戦争のときにプリンス・ハリーが前線に行くと言う話がありましたが、さすがにこれは、人質にとられたときにリスクが高すぎるので 、取りやめになったということがありました。その後アフガニスタンには行ったようです。

昔の話ですが、フォークランド戦争の時には、チャールズ皇太子の弟のプリンス・アンドリューが海軍でフォークランドに赴いたので、当時は大きいニュースになりました。

調べてみると、ウィキに、王室メンバーの軍隊でのキャリアが載っていました。こちらです。

こうしてみると、今の世代のプリンスウィリアムとハリーの前には、チャールズ皇太子とその兄弟はみんな軍隊に所属していました。そして前述の女王様自らも、陸軍でしたし、女王様の夫のプリンス・フィリップも第二次世界大戦中は海軍中尉だったとのことです。

話すと長くなるので書きませんが、イギリスと日本の軍隊や自衛に対する意識って、敗戦国と勝戦国の違いだなあと、時々つくづく感じます。

ではこちらのクリックもよろしく

イギリス(海外生活・情報) ブログランキングへ

4 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

敗戦国かぁ・・・。敗戦国にしかいたことがないからその違いが感覚的にはわからないけど、想像はつきますね。

敗戦国ってすぐに漢字変換されたけど、勝戦国って変換されなかった・・・。

Atsuko さんのコメント...

そういえば勝戦国って変換、私も出来なかった。そういうことかな。

この件に関しては、長くこの国に住めば住むほど、意識の違い、あえて言えば、正義の違いを感じる。まあ、漫画ワンピースを読めば、正義なんて絶対的な価値観ではないということは、子供でもわかるけど。

直子 さんのコメント...

なるほど、そういう見方もありますね。私は女王様が軍隊の最高指揮官なので、どちらかというと皇室のメンバーは家業に役員として働いていると言う解釈でした。

Atsuko さんのコメント...

直子さん、確かにそうですね。家業・・・・おもしろい。ちゃんと訓練もして、海外に送られてるところは、家業を継ぐために現場から研修するってところかな。