イギリスの金曜の夜は、常にハイブラウなBBC4で、音楽特集を毎週やっています。クラッシックやジャズやロックやジャンルはいろいろ。貴重なアーカイブも流すし、もっと見るべきなんだけど、子供達の水泳やらなんやらで、テレビを見る時間などないことがほとんど。でも今夜は子供達が寝たあと、洗濯物を片付けるのにテレビを見ながらやろうとつけたら、ケイト・ブッシュ特集をしてました。
ケイト・ブッシュがセンセーショナルにデビューしたのは70年代の終わる頃。嵐が丘という、なんともどんなジャンルにも収めにくい曲で、大ブレークしました。ピンクフロイドのデイブ・ギルモアが見出した若いイギリス人の女性アーティストということで日本では話題になりました。デイブ・ギルモアだけでなく、その頃一目置かれていた実力者とされるミュージシャンがこぞって絶賛してたのを覚えています。
私もその頃は音楽に熱中してたので、ケイトブッシュもよく聞いてました。最初はそんな感じで話題先行、すごいミュージシャン達がそんなに絶賛するなら聞いてみようと思って、その奇妙な(知らない人にはそうとしか説明できません)音楽を聴き始めました。
そしていつのまにか私も好きになって、アルバムも何枚か買いました。
今日のドキュメンタリーは、そのケイトの足跡をたどるのと、他のアーティスト達がケイトについて語る インタビューをまとめたものでした。
その時も知っていたとは思うんだけど、今この年になって驚くのは、ケイトブッシュがそんなにセンセーションを巻き起こしたのは、19歳だったとのこと。しかもデイブギルモアに発見されたのは、15歳の時で、その時点で100曲以上も書いていたそうです。デビューアルバムからシングルになったMan with a child in his eyesという曲は、15歳の時のものだとか。
インタビューでは、ギルモアはもちろん、ピーター・ゲイブリエル、エルトン・ジョン 、ジョン・ライドン(セックスピストルズ)、そしてクラッシックのバイオリニストのナイジェル・ケネディーなど、大物が未だにいかにケイトブッシュが素晴らしいかを力説してました。全然ジャンルが違う黒人のラップアーティスト(たぶん。外見でそう判断した。)も二人、心の底から彼女を絶賛してました。ひとりなんて、ほぼ涙ぐみながら、「僕が一番影響を受けたアーティスト」って。
私としては今晩こうして改めてケイトブッシュの曲を聴いたわけですが 、やっぱり素晴らしいですね。その頃私は高校生大学生だったんだけど、今のほうがそのすごさが分かります。音楽自体もすごいと思うのですが、それを15歳くらいからやってたというのが、またまたとんでもなくすごいじゃありませんか。
こういうのって、本当に何十年に数人しか出ないような天才なんでしょうね。
誰かも言ってましたが、何が一番すごいって、彼女自体は普通のイギリス人の中産階級の娘さんで、全然自己主張もないのに、彼女の音楽って、まったくどこかから突然現れたような、まるでパラレルユニバースから来たような、完全なオリジナルだっていうことです。何しろ、デビュー曲が、あのブロンテの「嵐が丘」を題材にしてるんですよ。
そして思いました。やっぱりイギリスってすごい。彼女、アメリカならマイナーなまま埋もれてたと思いますよ。ギルモアという強力なバッキングがあることを差し引いても、この妙な曲「嵐が丘」がナンバーワンになっちゃうんですから。そして2年ほど前に見た番組では、イギリスの音楽史トップ10にも入ってました。
さすがビートルズやローリングストーンズや、そしてデイビッド・ボウイーとセックスピストルズを生み出した国。一般人の音楽のテイストが 成熟しているというか、音楽に関しての懐が深いというか。
この金曜の夜の音楽番組、見るたびに感銘受けて、CDをアマゾンでオーダーしたりしてます。もっと見るようにします。
さて昨日の栗ですが、チャーリーと一緒に 小一時間かけてイガから出しました。日本の栗の半分くらい、ちょうど天津甘栗のような大きさです。なんでもヨーロッパの栗はこのくらいのサイズなんだそうです。量は、ずいぶん捨てたけど、それでも思ってたよりもたくさんありました。
友人のアドバイスに従って、今晩は白い紙の上に広げて置いてます。日本の栗は小さい虫が食ってることが多いんだって。こうやっておいておくと、分かるそうです。
断捨離63番は、写真撮るほどでないので撮ってませんが、冷蔵庫に入っていた、カルピスオレンジみたいに薄めて飲むドリンク。考えたら相当長く入っていたようです。 誰も飲まなくて場所を取るだけでなく、冷蔵庫に入ってるってことは電気代も無駄にしてました。
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4 件のコメント:
その人は知らないけど、確かにイギリスの音楽はいい人多いですね。
断捨離、いよいよそんなものにまで来ましたか。100個捨てるって結構掃除になるのかも。
私もやりたい。でもいつも忘れてる。開店して落ち着いたらやろうと思います。
やっぱり日本ではそれほど知られてないのかな。イギリスでは知らない人はほぼいないと言っていいくらい、有名です。イギリスの音楽ってもしかしたら、アメリカ経由で、アメリカで人気が出たものが日本に入ってくるのかな。
100個終わったら、どんなものを捨てたかまとめてみようと思います。少しずつ捨ててるから、どのくらいの量を捨てたか分からないけど、まとめると大体想像つきそうなので。
そういえばこの歌が流行った頃、私は学校の英文学の授業で嵐が丘を勉強していたのです。ケート・ブッシュってあの当時はちょっと変わった歌い方をして、振り付けもユニークだと思っていましたけれど今にしてみれば個性的ですばらしいアーティストでしたよね。
嵐が丘はこの曲を知るしばらく前に読んでいたけど、詳細は忘れてました。昨日改めてこの曲を聴いて歌詞を読んで、キャシーの幽霊の歌だと知りました。こんな曲がラジオでナンバーワンでどんどん流れていたら、子供たちはそりゃ怖かっただろうなあ。あのビデオもちょっと怖いといえば怖いしね。
17歳であの曲書いたそうです。恐るべし才能。
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