2013年9月28日土曜日

渋い

スローという実がなったので、それとレーズン、たまねぎ、オレンジなどと酢を入れて煮て作る、チャツネという福神漬けみたいなものを作りました。いつもの事ながらたくさん出来たので、庭で出来た林檎やたまねぎと一緒にヨガのクラスで販売しました。

スローって、梅酒みたいにジンにつけて作るスロージンが有名だけど、あんまり食用にはしません。なぜかと言うとすごく渋いから。口が曲がるくらい。知人によると「死の味」がするそうです。このチャツネもおいしいんだけど、やっぱり渋さが残ってます。ほうれん草を食べたときになんか口に残る味あるでしょ。あんな感じ。

でもそれを人に説明するのにちょっと苦労しました。だってよく考えたら英語には「渋い」に当たる言葉がありません。一応辞書によるとAstringentだけど、この言葉を人が口にしてるのを聞いた事はありません。詳しく書くと、辞書では柿の渋さはAstringent, お茶の渋さはStrongだそうです。

とりあえずその場は、「強い後味がして。。。ほら、ほうれん草を食べたときみたいに。」と説明しましたが、どうかなあ、通じたかなあ。

味の渋いだけでなく、「渋い男」などの渋いも、なんかいまひとついい言葉が思いつきません。Coolくらいかな。でもそれだとかっこいいとの違いがでませんね。「渋い男」とは、Coolだけでなく、Sophisticated で、Understated且つ、 With good and refined taste 。そうそう、年もたぶん最低でも20代後半以上。男前とは限らないけど、かっこ悪くはない。これらのすべてのイメージを含むんだから、「渋い」って言うのはなかなか奥の深い言葉です。

「渋い演技 」と言うと、年季が入った実力派で、目立たない抑えた演技で、でもすごくかっこいい。そういう意味だと思います。英語では、やっぱりSophisticated, refied, understated, skillfull。こんな感じかな。くどいですね、英語になると。

でも渋いっていい意味だけでなく、「お金に渋い」とか、大阪では「シブチン」とか言うんですが、あんまりいい意味ではないこともありますよね。英語ではお金に渋いのはMeanというただこれだけ。Tightと言うのも似た意味だけど、これはけちと言うよりは、本当にお金がなくて節約していると言うイメージです。

そう考えると、「渋い」と言う言葉一つで、日本人が共有するイメージって広いですね。それはやっぱり長い間日本にすまないとわいてこないイメージなのかなあ。外国語として日本語話す人には、難しいコンセプトなんだろうか。

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3 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

なかなか面白い視点ですね。今度、日本語を話す外人にわかるか聞いてみますよ。同様にニュアンスがわかってない英語もあるんだろうな。

Atsuko さんのコメント...

是非聞いてみて。こうして考えると、渋いって意味が深い言葉。私たちがニュアンスがわかっていない英語って。。。。やっぱり住んでみないと分からないって言うのはそういうことなのかなあ。

Atsuko さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。