2011年4月17日日曜日
子羊
うちの一番大きい窓から今、仔牛が放牧されているのが見えます。窓からこういうのが見えるっていうのは本当に牧歌的で素敵です。でも普段はこの草原には何もいません。ごくたまに1年に1回くらい、1週間程度牧草を食べにやってきます。
私の住むデボンはイギリスの南西部。イギリスで一番広いカウンティー(州のようなもの)なんですが、大きい産業は観光と農業です。でも農業といっても、ビニールハウスや温室は見ないし、どの畑も作物が植わってるようには見えません。実はイギリスの農地の23パーセントくらいが農作物に使われ、残りは酪農用に草だとか餌になる作物を育ててるそうです。デボンではとくに酪農(牛乳)が盛んなので、ほとんどの土地は草が生えているように見えます。一体1頭の牛が1年でどのくらい食べるのかわかりませんが、たいていの土地は普段は動物が放牧されていないところを見ると、かなりの量なのでしょう。
私は大阪生まれの大阪育ち。遠足など以外では田んぼすら見たことなく育ちました。そのあとロンドンで10年近く住んだあとここに越してきたのですが、初めはちょっと車を走らせると牛がいたり、前のトラックの中に羊がひしめき合っていたりというのは信じられませんでした。今でデボンに住んで15年近くになるのですが、それでも近くに牛や羊がいたら近づいて見てしまいますね。
私がこの世で何よりも好きな光景のひとつは子羊です。羊って大人になると動作も鈍く、その割には臆病で近づくとすぐに逃げるし、目もどんよりしていて毛も薄汚れて絡まっていて、とくに魅力的な動物ではありません。
でも子羊、とくに生後数週間の子羊って真っ白ですごく可愛いんですよ。 ちょっと大きくなってお母さんより一回り小さいくらいの大きさになっても、毛皮が汚れていないしお尻がむっちりしていて、可愛いです。お母さんのあとを追って走ったりと動きも敏捷。
でも一番感動的なのは、小さい子羊って跳ねるんですよ。ただ意味もなく、草原でポーンポーンと跳ねます。まるでトランポリンに乗ってるみたいに。そういうのって、生まれたばかりの子羊が生きていることが嬉しくて仕方がなくて、その有り余った生命力が跳ねているみたいで、自分の心まで高揚して最高に幸せな気持ちになります。でもそういう光景って普通に生活してると、よっぽどラッキーでないと出会いません。今年はまだ一度も見てません。
子羊の季節は1月から4月くらいまで。もう今年は終わりかけです。もう今年は無理かなあ。まあ良いや、そうなると夏が近づいているってことだから。
最近は地震だ原発だとつらい話が多いですが、可愛い羊の写真で少し和んでください。(ネットから拝借しました。)
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2 件のコメント:
へえ、子羊って跳ねるんだ。今まで知りませんでした。でも超かわいいねぇ。こんなのが目の前で見られるなんて、幸せなことですよ。
私も初めてみるまで知りませんでした。その時は「今のはなんだ?」という感じで、自分の目を疑いました。超和むでしょ。
ベジタリアンの人は家畜は可哀想というけれど、酪農がなければイギリスの田園風景もぜんぜん違うだろうし、羊なんて飼う人いないでしょう。
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