2011年4月9日土曜日

イギリスは今週はすっかり天気がよく暖かくて、本当に春らしい数日でした。今朝起きると隣の部屋の窓が開けてあって、夏のようなすがすがしい匂いがしました。夏には夏の匂いがあると思うんだけど、一体何の匂いなんだろう?

で、町にはタンクトップだとか短パンだとか真夏のような格好の人たちもたくさん歩いてます。一方ではコートにブーツの人もいます。私はコートは着なかったけど、何枚も重ね着してました。日本でいえば5月くらいの天気かな。

果樹園ではりんごとチェリーはまだ咲いていませんが、スモモと梨は花盛りです。サクラと同じで、ぱっと咲いては1週間くらいで散るのであっけないですが、サクラと違って実がなるという楽しみがあります。実がなるために絶対に不可欠なものってなんだと思いますか?

水? 肥料? 太陽?

いえいえ、これがないと絶対実がならない物は・・・

です。

蜂が花から花を廻って魔法を使ってくれないと実はつきません。 しかも種類によっては自分の花粉では受粉しないものもあり、そういうのは別の種類の同じ木(りんごならりんご、梨なら梨)からの花粉がつかないとだめなんです。

うちはりんごの木が10本くらいあり、それぞれ少しずつ花開く時期が違うんですが、たくさん花は咲いてもぜんぜん実のならない木が去年は数本ありました。たぶん花が咲いている時期に冷え込んだり強風があったりして、蜂が魔法をかけられなかったんですね。

逆に枝がもげそうなくらいたくさん実がなった木もありました。我が家のささやかな果樹園でもいろいろあわせると300個くらいは果物がなりますが、考えるとこれって一つ一つ蜂がやってきて受粉させてくれたんですね。そうやって考えると、イチゴだとかラズベリーだとかの何百個と取れる小さい実も全部蜂のおかげで実がなってるんだなあ・・・

地震も津波も怖いけど、蜂がいなくなると人類は滅亡するって知っていましたか?蜂なしで実がならないのはりんごや梨だけでなく、トマトやきゅうりなどの野菜だけでもなく、あらゆる植物の種ができなくなるんですよ。風で受粉する草や小麦や米はありますが、それ以外は野菜と果物がなくなるし、人間界だけでなく自然のバランスが壊れて多くの昆虫や小動物が死に、鳥や大きい哺乳類が死に絶え、人類だって生存できなくなる。

そうか、我々の命って蜂に依存してるのか。

でももちろん蜂だけではありません。たとえば植物って地面から窒素を吸って育つけど、地球では窒素というのは雷の力と豆類の植物の根が作る以外は生産されないそうです。ということは雷と豆類がなくなっても人類は終わり。

こういうのはきっと考え始めると1時間で何十個も例が出るんじゃないかなあ。私達って本当にデリケートなバランスに支えられて生きてるんですね。

ところで話はちょっと変わって蜂蜜の話。先日ヨーグルトに蜂蜜をかけて食べているときに思いついたのですが、今の時代になっても蜂蜜って人造できなくていちいち蜂の巣から貰ってるというのは考えてみると不思議だと思いませんか。科学的にビタミンでも薬でもホルモンでも作れるのに。花の花粉を集めてそこに何か蜂が持っているような化学物質をかけて蜂蜜にすることってできないのかな?できなくはないけど、コストがかかるのか?それともそんなしょうもないこと考えた人はいないのでしょうか?

蜂1匹が生涯で生産する蜂蜜の量は小さじ1杯分だそうです。次回蜂蜜を食べるときは、心して食べましょう。

数年前からなんとなく養蜂したいなあと惹かれています。同じことを言う友人と、昔養蜂をやっていたという人を見つけたので、やり方を教わってはじめてみようかなあ。

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2 件のコメント:

こんの さんのコメント...

養 蜂
あつこさん ぜひ、やってくださいよぉ
楽しみにしております

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、子供達もやりたがってます。今はニューヨークの屋上などで養蜂してる人もいて、ブームになってるみたいです。