2011年1月18日火曜日
激動の23年
私がイギリスに住み始めてから今年で早いもので23年目になります。その間世界は大きく変わったわけですが、私はその変化をイギリスから見ました。
先日イギリスのいい物のところでBBCをあげましたが、イギリスの報道番組ってBBCに限らず世界ニュースと国内ニュースの重要性が同じくらいです。もしかしたら海外のほうが大きいくらいかもしれない。日本の新聞やニュースだと、よっぽどのことがないと 海外のニュースが1番になることないですよね。日本の新聞で言えば典型的なのは一面はつまらない政治の話題。大体派閥争いとかそういうこと。そしてその次が経済。新聞の場合はそのあとが一応海外のニュースを簡単にだけど、テレビだと殺人だとか誘拐だとかの話題がドーンと時間をとって、海外のニュースなんてほんのちょっとですよね。
そこで今日は、イギリスで見た過去23年間に起きた大きな世界ニュースの報道で記憶に強く残ってるのをあげてみたいと思います。
まず一番感動したのは1990年に南アのネルソン・マンデラが牢獄から解放されたときです。この日はどのテレビ局もこの場面の生中継をしていました。トレバー・マクドナルドという有名な黒人のニュースアナウンサーが実況解説してました。中継自体は2-3時間かかったんじゃないかな。マンデラ氏が奥さんと手をつないで、笑顔で片手を振り上げているのが目に焼きついています。
日本ではネルソン・マンデラなんてそれまでほとんど知られていなかったんじゃないでしょうか。ロンドンではあのトラファルガースクエアの一角に 南アの大使館があったんですが、そこで私が知る限り延々と毎日24時間抗議者が陣取っていました。もちろんこの晴れの日を機にそれは終わりました。
本当にこの日は心に残るすごい良い1日だったんですよ。マンデラ氏は私がこの世で一番尊敬する人です。でもたぶん日本に住んでいたら、これはほんのちょっとニュースの最後に出てきたくらいなんじゃないでしょうか。このことだけでも、イギリスに住んでて本当によかったと思いました。
そしてその数年後に行われた、初の黒人参加の選挙も覚えてます。新聞に投票所の周りをぐるっと回って長い長い列ができている写真が出ていました。インタビューされている人は、楽しみで昨日から並んでいるとか、何時間も歩いて遠くからやってきたとか、本当に嬉しそうでした。
あとベルリンの壁の崩壊もすごい大ニュースですよね。その頃テレビが家に無かったのであまりニュースの記憶には無いんですが、回りの人たちがかなり興奮していました。その次の年くらいにベルリンに行ったら壁のかけらがあちこちの道端で売ってました。それを二つ買って、一つは妹にあげたような気がします。でも自分の壁もどこかにいってしまったし、きっと妹もなくしただろうなあ。
中国の天安門事件もこちらではニュースでずっと中継してました。あのタンクの前に立った若者のビデオが何回も何回も流れてました。これは場所的にも近いから、日本でも大ニュースだったかな。
最近のことではオバマ大統領の就任式が記憶に強く残ってます。すごく寒そうでしたね。アリサ・フランクリンが歌ったの、なかなか感動しました。このことは確かこのブログにも書いたはず。
そのほかに悪いことでは、第一次、第二次湾岸戦争。イギリスでのIRAの次から次に起こった爆破事件、ニューヨークのトレードセンター事件。ロンドンバス爆破。でもIRAのことなんて本当に地域的なことだから、日本ではほとんど知られてないだろうなあ。
こうしてみると、世界って激動の23年でしたね。それをBBCをはじめとするきちんとした報道で目にすることができたのは、本当に幸せなことでした。
もちろん日本でも報道されてただろうけど、きっとイギリスにいるほどは大事件としては捉えられていなかったような気がします。今ではネットもあるから、興味ある人は日本でもいくらでも調べられるんだけど、そうなると国際事情を分かってる人とそうでない人の差がますますついてくるんでしょうね。
日本のマスコミが大衆に向けて発するニュースはまだまだレベルが低いと思います。マスコミはただ視聴者や読者が喜んで飛びつくようなニュースを流してばかりいれば良いって物じゃありません。国民を啓蒙するというか、世界の状況を詳しく報道する義務があると思います。はっきり言って大衆の知的レベルを見くびってるんじゃないの?と思いますね。
なんか語気が強くなってしまいました。もしもマスコミ関係の人が読んでたらお許しを。
ところで明日からしばらく毎週水曜はブログをお休みすることにしました。夜に書くので、日本で読んでくださる方には木曜ですね。水曜は夜9時まで働いてるので、そのあと帰ってきてご飯を食べてブログを書き出すとどうしても寝るのが遅くなってしまうんです。夜遅く寝るのは大得意なんだけど、朝が大苦手なので・・・。そういうわけで次の更新は48時間後です。
そうそう、最後ですが大切なことを書き忘れてました。今朝体重を量ったら・・・ジャーン・・・50.5キロでした。金曜から1.5キロ減。といっても着てる服などにも寄るので、本当にそんなに痩せたわけじゃないと思うんだけど。次は金曜に計る予定。
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4 件のコメント:
当時、マンデラさんの本を読みましたよ。世の中には立派な方がいますよね。確かに日本のマスコミはその手の立派な話をあまり報道してくれませんね。たまにNHKスペシャルなどで放送されますが。
体重、私なんか50g単位で測りますからねぇ。食前、食後とか、お風呂に入る前と後とかで測ると微妙な違いがわかって面白いですよ。
マンデラって今92歳なんだって。今もよぼよぼという感じはしないし元気そうだよね。なんといっても顔が良いですよ。ありがたいありがたい観音顔。
細かく図っても体重っていろんな要素で左右されるから、まあ適当に計ってます。服を脱ぐのが寒いので計るのが億劫になるので、着たままはかったるし、究極の大雑把な体重検査。要するに見た目がすっきりして、体が軽くなれば良いので。目標46キロなんだけど、そんな体重は中学2年生くらい以来一度も経験ありません。見た目よりも、どれだけ動きやすくなるか、運動がしやすくなるか楽しみです。
水を差すようでなんですが、もともと極端に太ってる訳じゃないと、きっと動きやすくなるとか運動しやすくなるという面ではあんまり変わりませんよ。ストレッチしても、またしばらくしたら硬くなってるからむかつきます。かなり太ってる人の場合は膝の痛みが消えたりするそうですけどね。
そうなのか。確かに健康という面では今の私の体重は理想どおりって言う感じなんだよね。でも最近は、細ければ細いほど体に良いって話もよく聞くけどね。
今から5キロ痩せればエビアンの大きいボトル2本半分でしょ。それだけ荷がおろせれば楽になるんじゃないかと思うんだけど、たぶん徐々に落とすから気がつかないのかなあ。
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