2009年9月18日金曜日

優等生ママ

今日から新しいヨガのクラスを教え始めました。それで午前中家の近くで一クラス教えた後、家に帰ってきて帳簿をつけ、午後1時から車で30分弱の隣町で教えて、帰ってきたのは3時でした。子供が帰ってくるまであと40分。本当はお茶でも飲んで一休みしたいところなのですが、明日はチャーリーの誕生日パーティーなので、そのためのケーキを帰ってくるなり作り始めました。ちょうどバスがついた頃にケーキのねたができて、オーブンに入れました。

そのあとはケーキを焼きながら子供たちにトーストを食べさせ、宿題を見てピアノを練習させ、夕食を作って5時半にはスイミングのために出発。帰ってきてご飯にありついたのは8時半でした。

そういうわけでお母さんは今日は一日中座る時間もなく忙しく、まともに何も食べていなくておなかもすいて、ちょっとイラついて子供たちにきつく言い過ぎたりしました。特にチャーリーがたった1分前に着替えた洗い立ての白いTシャツに、ボウルに残っていたチョコレートケーキのねたをべったりつけたときには。怒鳴りはしませんでしたが、愚痴愚痴と、今日どんなに忙しかったか、どんなに疲れているか、昨日そのTシャツを二度も手洗いしてきれいに汚れを取ったところだったのにとか、愚痴ってしまいました。ごめんね。

でも私は割りと人に良いお母さん、優等生ママと思われたりいわれたりします。デイブのお父さんは、遠くに住んでいるのであまり会わないのですが、たまに会うと、ルイとチャーリーがこんなに良い子なのは、お母さんががんばっているからだとほめてくれます。(まあ、うちの母なんかは、昔から私のことを、「勉強ができるだけで優しくない、気の利かない子」と言い続けてきたので、私なんかに育てられているにもかかわらず、ルイとチャーリーはけなげな良い子だと思ってるようですが。)

まあ「良いお母さん」だといわれると、やっぱりある限りの全エネルギーで子育てしているわけですから、嬉しいんですけど、でも良いお母さんって一体なんなんだろうって思いますね。

うちの母は、私が叱るのがかわいそうなので、叱るお母さんイコール悪いお母さんだと思ってるようです。自分自身が5人の子供を育て、10人孫のいるデイブのお父さんは、ちゃんと叱るところは叱っているからこそ、ルイとチャーリーは良い子に育って、だから私は良いお母さんだと思っているようです。

こちらでも最近のお母さんは、子供を叱らないお母さんもいます。叱ると自主性を損なうと思ってるお母さんもいるようですし、ただ叱る気力も体力もないお母さんもいます。でもそれってやっぱりよくない、絶対。友達と仲良く遊べない子供や、わがままな子供、悪い言葉を使う子供は、ほかのお母さんたちから敬遠され、遊びにも誕生日パーティーにも呼んでもらえないし、結局しつけが悪くて損をするのは子ども自身なんです。先生にも嫌われます。

でもその叱り方がね、時々は感情的になってしまいます。ルイちゃんの場合はきつく叱ると、ただごめんなさいと謝って、そのあとまたすぐいろいろ楽しそうに話しかけてくるので、こちらもすぐに気分が変わります。まさに暖簾に腕押し。ぬかに釘。でもチャーリーはすねたり言い返したりと反応が悪く、1年半位前は、このまま行くと将来すごく仲が悪い母子になりそうという心配していたんですけど。

でもそれがちょうどその頃を境に急に関係が変わって、またチャーリーとママは大の仲良しになりました。何があったかというと、これも例の「引き寄せの法則」なんですけど、「まあ、この子はこういう性格で、これが彼女の生き生きとしたすごいところでもあるのだ。」とふと思ったら、それ以来あまり衝突しなくなりました。

悪いことをすると、そのことをねちねちと怒るとますます引き寄せてしまうので、お母さんは怒っているということは見せますが、あまり何もいわずに「自分の部屋に行きなさい」と今は言います。そうやって距離を置くようになると、だんだんそういうことがなくなってきました。「悪いこと」に注意を集中するから関係が悪くなって今っていたんですね。

まあ今でも細かいこと、ルイはとにかく注意力散漫で、行く先々で忘れ物をしてくるだとか、チャーリーはルイのすることに口を出しすぎだとか、腹の立つことはしょっちゅうなのですが、お母さんが爆切れすることはめったになくなりました。私たちは今は母子3人とっても仲が良いです。毎晩寝る前に抱きしめて、「なんて可愛くていい子達なの。」と言ってあげます。

体罰についての是非はいろいろいわれますが、イギリスでは基本的にご法度です。先生がそんなことすると免職だし、親でも体罰をしてはいけないという法律を作るべきだといわれています。日本のほうが暴力に対しては容認する風潮がありますね。

法律で禁止するのはともかく、やっぱり体罰はしないという方針で子育てするべきだとわたしは思います。なぜなら、そう思っていてもやってしまうんです。私は何度かしか叩いたことはないけど、でもそんなことしても誰も良いことはありません。親は自己嫌悪になるか、かたくなに自己正当化するだけだし、子供との溝は深まるし。でも体罰しないで育てるぞと思っていても、ぶっ切れてそうなることもあるんですから、厳しくバシバシ手を上げて育てるぞと思っていたら、感情だけで体罰を振るうことが日常茶飯事になるんじゃないかなあ。

そういうわけで、まあ私は少なくともここ1年くらいは良いお母さんです。これからだんだん子供が大きくなって、関係も変わっていって、もっとあっさりしたものになっていくんでしょうね。それが寂しいというお母さんは多いですが、もともと自分勝手で自分のしたいことをしたい私は、早く自立してくれって思ってます。

今までたっぷり愛情を注いで大事に育てたので、これからは彼らを信じて放任して、好きなようにさせてあげるよういいお母さんになりたいです。お母さんも好きなことするからね。

4 件のコメント:

こんの さんのコメント...

あつこさん うう、読めば読むほど(いい お母さんだなぁ)って思います。なんだか涙がでてくるほどに...
感情抜きで叱ることはなかなかたいへんですが、感情だけで叱るのはダメですよね
子ども(イヤ人間として)やって良いこととわるいことはしっかり教えるべきで、それが教育の基本でしょう

あつこさん いいお母さんです! 自信をもってお母さんの役割を続けてください
子どもさんもきっと(いいお母さん)と感謝すること間違いなしです

Atsuko さんのコメント...

ありがとうございます。
でもうちの子供たち、大人になって振り返って、「うちのお母さんは小さい頃はしょっちゅう怒鳴っていて、ちょっと大きくなったら、ほったらかしで自分の好きなことばかりしていたなあ。」と思うんじゃないかなあ。
別にどう思われても、元気で幸せに成長してくれれば良いですが。

あくあ さんのコメント...

お子さんが大きくなってからこのブログを読むとお母さんの姿、思っていたことなんかがよくわかっていいでしょうね。いいお母さんだと思いますよ。

Atsuko さんのコメント...

でもうちの子供たちが日本語を読めるようになる可能性は、すごく低い・・・

でもこういったブログって、10年後、20年後も残っているのかな。