2009年9月3日木曜日

イギリスの秋は寂しい




今日から子供の新学期でした。休みの間は朝から晩まで子供につき合わされ、ひとりになれる時間がまったくない私とすれば、これはありがたいことではあるのですが、でもなんか、夏休みが終わるというのは寂しいものです。私自身の最後の夏休みなんて20年以上昔ですが、その寂しい感じというのは、今も自分の中に残っていますね。




それで昨日は私もちょっと緊張して、あまりよく眠れませんでした。考えてみれば、ただ朝早くおきてお弁当を作る以外は、学校に行ってくれたほうが、ずっと楽なんですけどね。




今年は日本でも夏が短かったそうですね。私は8月20日に日本を出ましたが、飛行場に向かうときタクシーを待っていると、吹いてきた風が妙に秋っぽかったのを覚えています。昨日は母からチャーリーに誕生日カードが届きましたが、そこには「セミはもういなくなりました。市民プールももう閉まりました。」とのこと。そういえば子供たちも9月1日から学校だから、プールも閉まるだろうなあ。寂しいことです。




村上春樹がどこかのエッセイで、夏の終わりについて書いていました。彼も夏が大好きらしく、「夏が終わると、もうこの世に良いことなんて何にも残っていない気がする。」と書いていました。




でも日本って、夏が厳しいから、秋が好きな人は多いんじゃないでしょうか。秋の気配といっても、9月なんてまだまだ暑いし。日本の秋って、栗だとかマツタケだとかいろいろおいしいものが出てくるし、子供にとっては運動会とか、文化祭とかイベントも多いし。だから、良いことまだまだたくさん残ってますよ。




でもここイギリスは違うんです。イギリスの夏は、日が長くてからっとしていて、とっても美しい。(といっても、過去3年間、イギリスは夏らしい夏はきていませんが。)バーベキュー、ピクニック、野外コンサート、お祭りなどいろいろ楽しいイベントも集中しています。それが8月の後半を過ぎると、だんだん夕暮れが早くなって、雨も多くなり、朝夕が寒い。




その上9月から新年度だから、新しいクラスになったり、新しい学校に行ったりと、ちょっとストレスになることもある。それになんですか、日本は今年9月に5連休があるとか。イギリスなんて、今からクリスマスまで、祭日は一切なしですよ。




昨日は大雨で家の横のドライブに川のように水が流れていたし、夜は轟々と強風が吹いていました。今日も朝から小雨で、子供たちはコートを着て学校に行きました。今晩は暖房を入れようかと、ちょっと思ったくらいです。




日は一日ごとにだんだん短くなり、10月の末に夏時間が終わると、4時くらいに暗くなります。夏至のころには10時くらいまで明るかったのに。そうなるともう本格的に、何にも良いことなんてこの世には残っていない気がしてきます。ありとキリギリスのありのように、ただこつこつと学校に行ったり仕事に行ったりして、冬至が過ぎて日が少しずつ長くなるのを待つばかり。
写真は4年前、友人の家に遊びに行ったときのもの。秋らしいひかりなので、載せました。

7 件のコメント:

こんの さんのコメント...

今日のブログ
イギリスの夏・秋のそれがよく分かりますです
秋の夕暮れは、日本でも寂しい。それを詠った詩歌がたくさんあります
しかし、天高く馬肥ゆる秋・読書の秋・芸術の秋・などと言われるように秋はすてきで豊饒な時でもありますね
錦秋に代表されるように紅葉が美しい世界を見せてくれる。いまからわくわくして待ち望んでところです
どこを見ても被写体になる秋、それが日本ですね

こんの さんのコメント...

写真 2枚とも「秋の光」を感じます
トップのそれ、面白いというかいいですねぇ
あつこさんの農場で写されたのでしょうか?

お子さんの成長がよく分かります

Atsuko さんのコメント...

日本の秋は良いですが、それでも夏が行ってしまうと言うのは、寂しいですよね。赤とんぼのころって言うんでしょうか。私の記憶では、つくつく法師のなくころ。

この写真のバックにあるのは、わらです。これはうちから200キロくらいはなれたイギリス中部の友人の家の近くの農場でした。こんなわらの塊(英語ではヘイ・ベールといいます)がたくさんおいてありました。

子供は7歳と5歳でした。

ふ さんのコメント...

へぇ、ルイちゃんもチャーリーちゃんも4年前って、今と全然感じが違いますね。てっきり、よそのお子さんの写真かなって思ってました(笑)。

ハーフの子どもって、成長するそれぞれの段階(特に、幼少期)で、顔がものすごく変わっていきますね。うちの子も生まれた時は日本人みたいな顔だったのに、今は主人そっくりと言われます。

もうこのくらいの年になると、これからはそう変わらないかもしれないけど、どんな大人になっていくのか、とても楽しみですね!

この辺りの小・中・高は、今年はなんと!9月14日から新学年スタートです。お国の南部地方へ行きますと、さらに1週間くらい遅いかも?!夏休みが3か月もあるので、働く親たちには、いろいろな苦労がありますねぇ(笑)。

Atsuko さんのコメント...

そうかなあ。ルイは今は髪の毛を伸ばして(今のファッション)おしゃれぽくなって来ました。チャーリーはあまりかわらに様に思うんだけど、毎日見るから、わからないのか。昨日背をを計ったら、5月から3センチくらい伸びていました。

Kちゃん、ぜんぜんお母さんに似ていないなあと思いましたよ。本当、御父さん似ですね。チャーリーは昔は私とそっくりだとよく言われました。どちらも日本人っぽいと思うんだけど。

あくあ さんのコメント...

もうそんなに秋の風景なのか、このお子さんたちは誰なんだろうかと思っちゃいましたよ。

そう考えると日本っていい国なんですよね。美しい四季があるって、やっぱりいいものですね。年中同じシンガポールなんか、やっぱ飽きちゃいそうです。

Atsuko さんのコメント...

そうですよ、外国に住むと改めて日本の四季のよさを感じますよ。アメリカで思わなかった?

でもイギリスの夏のすばらしさも、長く寒い冬があってころですからね。一年中あれじゃ、あんまり良いと思わないかもね。

ちなみに時々9月が天気がよく暖かい年があります。そういうのをイギリスではIndian Summerって言うんだけど、毎年イギリス人は、今年はきっとインディアンサマーだよって言っています。おめでたい人たちというか。