息子のルイが大学の願書の提出を終えました。イギリスは9月から新年度が始まりますから、まだ11ヶ月も先の話です。普通の学科は1月15日が締め切り、オックスフォード・ケンブリッジ、医学部、歯学部はそのもっと前の10月15日です。
日本でも今はそうかもしれませんが、ネットで提出なので、ネット環境があやふやな田舎に住む私としては、結構どきどきでした。
願書提出って、日本ならただ用紙に書き込んで個別の大学にそれぞれお金送るだけだと思うのですが、イギリスはUCASという一括したシステムを通して申し込みます。そこに自分の今までの資格やらGCSEという中学卒業で受ける試験の結果などをのせ、職歴もバイトを含めてのせ、4000字で志望動機を書き、そこに先生が推薦書を書いてくれて、送られます。
5校まで申し込めるのですが、1校なら11ポンド、2校以上なら全部で24ポンドですので、日本に比べるとぜんぜん安いですよね。(私のときですら、1校2万円だったのを覚えています。)
オックスフォードとケンブリッジは、どちらかひとつしか願書を出せません。医学部は4つまで。5校目は滑り止めの医学部以外の学部となります。
医学部系は競争が激しいですから、書類審査でまずふるいがかけられ、12月くらいから面接に呼ばれます。面接に呼ばれた時点からの合格率は、一部を除き大体2倍くらいのようです。
でも学部によっては、というか大半の学部は面接なしで書類審査だけで合否が決まります。合格すると、「条件付オファー」というものが来ます。条件とは来年6月の高校卒業試験のAレベル3教科の結果のことで、AAAとか、ABBとか指定があり、それ以上の成績が上げられたら晴れて本当に入学することが出来るのです。
ですから、条件付オファーをもらっても、試験の成績がそれに届かなければ、入学できません。生徒はもちろんのこと、大学も定員を割る危険が大きいわけで、そうなるとすごく困ることになるんですね。
でもこの辺がイギリスの大学システムの面白いところと言うか、Aレベルで失敗してもそれなりに何とかなるように出来ているのです。クリアリングと言うシステムです。
Aレベル結果発表の日に、定員割れの大学は、何学部にいくら空きがあるかを公表します。それで学生たちは、その受け取った結果でも入れる大学を捜すことになります。その日は学生も大学も電話やメールで忙しい日になるようです。
まあでもこれ は、出来ることならさけたいことです。数日という短期間で大学を決めて、大慌てで寮やらアコモデーションを探さないといけないんですから。
・・・・と思っていたら、逆に成績が思った以上によかった人達が、もっといい大学や学部に空きがあればそちらに変更すると言うアジャストメントというシステムもあるそうです。
日本より大学進学は簡単なのか難しいのか、私にもよくわかりません。ただ思うのは、日本の大学は試験の日一発勝負なので、そのへんはすごく受験生はストレスになりますよね。そして、その一発の試験だけで学生を選ぶと言うのは、大学にしたら一番簡単なやり方で学生を選んでいると思いますけどね。ですから、やっぱり日本の受験生の方が大変と言えるかもしれません。
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2 件のコメント:
え、じゃ、一発ものの試験はないのか。それもすごいね。各高校の評価が均一にされていることを前提としてるということ?
中学を卒業するときに受けるGCSEと言うテストと、これから受けるAレベルのテストの予想値が基本的に合否を決めるわけだけど、Aレベルの結果はまだ出ていないから、各学校の出す予想値が元になるね。だからその通り、各学校がきちんと正確に予想をすることが前提。まあ大体の学校は、それほどぶれなく予想値を出してるみたいよ。
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