2016年9月27日火曜日

委員会とかボランティアとか

ロンドンに住んでいた時は、500件くらい入っている大きいアパートメントブロックに住んでいました。ここには住人で出来た委員会があり、いろんな費用の徴収だとかポーターの採用、支払いなどを手がけていました。

知人がこの委員会に入っていたのですが、年に一度総会があり、住人全員が招待され、委員会を投票します。一度誘われて行きましたが、結構多くの人が来ていました。その時に、ぜんぜん自分の得にならないのに、どうしてわざわざこんなことをしようと思う奇特な人がこんなにいるのだろうと思ったのを記憶しています。

時は流れデボンの田舎に引越しして、子供が3歳のときから幼稚園(Play group)に行き始めました。これも委員会で経営されていて、保護者が年に一度の総会で委員会を選出し、委員会が保母さんたちを雇い、料金を集め、その他の雑事をすべて行います。田舎の幼稚園で園児は30人強しかいませんから、4分の1くらいの父兄が委員会に参加してました。これは私も二人の子供合計、4年間も続け、そのうちの2年は会計全般を請け負いました。

他にはPTA,学校関係の委員会、水泳クラブの委員会、ラグビークラブの委員会などに携わりました。

イギリス人って、本当に委員会やボランティアによく関わっています。日本でも町内会とかありますが、これってごく数人の物好きな人がいて、あとは 義理や持ち回りでやる人達ではありませんか?

ボランティアは最近ではよく聞くようですが、若い人達も参加しているのでしょうか。

イギリス人ってどうしてこんなにボランティアとか委員会とか運営委員とか、面倒で時間を取られることに参加するのかなあと、自分も参加しながらも不思議に思っていました。

それが最近になって息子が大学受験の願書を整えるのにしたがって、だんだんわかってきました。

大学の受験に有利なのです。ボランティア活動だとか、学校での委員会、運営委員などでの活躍が、医学部受験では重要な要素です。医学部以外でも、 競争の激しい学部は、そういった勉強以外の活動が明暗を分けます。

ルイもライフセーバーのクラブのコーチやら園芸セラピーのボランティアとか、学校内での委員会などに参加しました。目的はもちろん大学入試のためです。

でも今ではどれも積極的に、楽しんでやってます。特にライフセーバーなんて、日曜の朝の9時からなのに喜んで参加し、受験が終わっても続けると言ってます。そして受験の名目だけでなく、彼自身も私から見てもかなりこういった活動を通して成長したのがわかります。

日本の大学も、こんな風にボランティアや学校や社会での積極的な活動をもっと評価して、入学の基準にすればいいのになあと思います。その本人にとっても成長の機会だし、社会にとってもいいことだし、まさに一石二鳥と思うけど。

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2 件のコメント:

foo さんのコメント...

ボランティアやシャドーイング等は、喧伝されているほど、直接的には評価には関係ない感じです(ここが医学部と獣医学部受験の決定的な違いな気がしますし、歯学部の方が獣医学部よりも現場経験を重視する傾向はあるかもしれません)。特に書類審査段階の一次では、経験の量自体は全く評価対象じゃないはずです。その医学部が要求している項目に対する内容に対してのPSの記述に、経験を織り交ぜて書く方が真実味が増すというのが一番大きい効果でしょう。経験量が多い人の陥る失敗は、文字数に制限のあるPSにそれらを全部盛りみたくて、経験一覧のようなPSを書いてしまうことです。それだと、平板なだけのPSになりやすく、損です。

でも、ボランティアの経験は、間接的には大いに関係ありますよ。面接では、PSの内容を話がネタされる場合もあるし(MMIでも1ブースぐらいあったりします)、倫理系やプロフェッショナリズムの理解系の質問の答に具体的答える場合は、具体的事例を添えてが重要なので。しかしここで重要なのは経験の量ではなく、ポイントは解釈の深さなのに、そこを誤解して、「何日ぐらいのボランティアやシャドーイングが必要ですか?」というようなことばかり心配をしている人が多いみたいです。うちの子が友人に聞いた感じでは、全部かき集めても2週間ぽっちの経験、みたいな人もいたようですし、うちの一人目も、週1で2−3時間のケアホームボランティア半年+病院系実習を実質10日程度でした。

いかにその活動に対するcommitmentが強かったかは、百戦錬磨の面接官には簡単に見破れますから、ルイさんの興味を持ったバラエティに富んだ活動経験は、面接やPSの深みにすごく役に立つと感じています。あと2週間ちょっとで締め切りですね。PSの最後の仕上げ、頑張ってください。

Atsuko さんのコメント...

fooさん、ブログの記事も拝見しました。ありがとうございます。
うちの息子はワークエクスペリエンスを探し始めるのが遅かったので最初はすごく焦ったのですが、今になるとおっしゃること、すごくわかります。特にクリニカル・エクスペリエンスのほうは、どの大学も必須ではないと言ってますよね。来月に1週間の病院でのワークエクスペリエンスが出来ることになったのですが、これ無しでも今でもPSには充分以上に書くことがあったようです。GPでの経験など、3つほど事例を上げ書いていました。
本人自身は、とくにボランティアの経験から、知らない人と話すことに自信が出てきたようだし、子供たちや下級生を率いて物事を教えたりシーダーシップを発揮したり、1年前からは考えられないくらい積極的になりました。ライフセービングの先輩で医学部に行った人が数人いるのですが、珍しいせいか、インタビューでいろいろ聞かれたといってました。
あと2週間ちょっと、言われて実感が湧いてきました。私が緊張する~。