2011年9月16日金曜日

コンカー

この季節になるとコンカーと言う木の実が道に落ちています。正式名はHorse chestnut. Chestnutといえば栗のことなんですが、これは栗とは違って食べられません。でも外見はこんな感じでそっくりです。イガが少しとげがあるんだけど、栗と違ってイガイガというかんじではありません。



このHorse Chestnutの木というのはよく公園や街路樹として植えられています。これじゃなくて普通の栗を植えてくれれば食べられるんだけどなあ。やっぱりあんなにとげとげでは公共施設に植えるのは無理なのかもしれません。

イギリスの子供達はこれを競って集めます。集めてこれを乾かして、これに穴を開けて紐を通し、それを二人で向かい合って打ち付けて、割れたほうが負けと言う古くからある遊びをするそうです。

というわけで、コンカーがなる場所に行くと、この季節大体もう獲られていて、あまり残っていません。先週末イギリス南部地方の友人の家に 行ったときコンカーを獲りに行きましたが、そこでは8歳の男の子が二人、長い棒で枝を打ちつけて獲っていました。ここのコンカーは豊作なのか、それでも私達もコートいっぱい拾って帰ってきました。友人の家に戻ってデイブとチャーリーがそれぞれ熱心に実を殻から出していました。大きなガラスの花瓶に入れると上までいっぱいになりました。

でも考えてみれば、実際に子供がコンカーを獲ったり集めてたりしてるのを見たのはこの日が初めてでした。上に書いたコンカー遊びと言うのも、話にはよく聞くけど子供がしてるのを見たこともないし、紐を通したコンカーすら見たことありません。

先日町に行く用事があり、たまたま車を駐車したのがコンカーの木の下でした。前の車を見ると屋根の上にコンカーがいくつか並べてあります。たぶん駐車後に拾ったので、とりあえず車の上に置いたのでしょう。私も見回してみたらいくつも落ちていました。それでささっと5つくらい拾って助手席において、車の元を去りました。

用を済ませて車に戻ってくると、大人の男性が私の車の周りでコンカーの殻をいくつも踏み潰して、実を集めていました。まるで子供みたいに一人でいくつもいくつも熱心に踏んでいました。私ももっと集めたかったんだけど、競い合うみたいで大人気ないので、手近なのをひとつかふたつ拾って車に乗り込みました。

それで気が付いたんですが、コンカーコンカーってこの季節喜んで獲りに行くのは大体大人なんですよ。秋の日曜など親子連れが朝早くから獲っていますが、もしかしたら大人が子供をダシに楽しんでるんじゃないかな。だって上にも書いたけど、子供がコンカー遊びなんてしてるの見たことないもん。今の子供はコンピューターゲームや任天堂遊びか、スクーターやスケボーで遊びます。

そういえば我が家もコンカーを喜んで拾うのはお父さんのデイブ。チャーリーはとげのある殻からつるつるのコンカーが出てくるのが珍しいのか、殻から取り出すのだけはするけれど、それ以降は興味なし。誰もキリで穴をあける人も紐を通す人もいません。考えたら先週末コンカー取りに行こうといったのも私だったし、それに乗り気で行ったのも大人だったし、子供はただものめずらしそうに付いてきただけでした。

そこで思ったんですが、これって子供の効用ですよね。大人気ない子供っぽい幼稚な昔の遊びをする、そのための口実です。大人だけだと、そういうことあまりに無邪気すぎてする気がしないもんね。考えてみればこんなの序の口で、子供を理由にディズニーランドやユニバーサルスタジオや、シュレックやトイストーリーなんかの子供の映画見に行ったり。ああ、子供というダシがあると便利。

遊んでもらえないコンカーのほうですが、これをお皿に盛るとなかなか秋らしくて素敵なデコレーションになります。生花の代わりみたいに。それからなぜかコンカーの近くには蜘蛛が寄ってこないという言い伝えがあり、蜘蛛の怖いルイちゃんは枕元において寝ています。

そうそう話はぜんぜん変わりますが、昨日のお好み焼きの話の続きですが、天カスを入れるという意見も出ていました。私もたこ焼きには入れたんだけどね。(ところで天カスって全国共通語でしょうか?)さくさくしていいかもしれませんね。ちなみにその人は、1週間分生地を作って、毎日食べるそうです。大阪の人ってそんなに食べるのか。私も大阪人だけど、上には上がいるものです。

レシピブログも更新しました。保存版、 基本的超簡単ジャムの作り方です。
http://fordfarmkitchen.blogspot.com/2011/09/blog-post_16.html

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4 件のコメント:

こんの さんのコメント...

トチグリ とちもち(栃餅)を作ります
画像のそれは、セイヨウトチノキ(Horse-chestnut, Conker tree) 大型の落葉樹である。マロニエとも言う

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、このコンカーがトチグリなんでしょうか?だとしたらこれが食べられると言うこと?昔の本などを調べると食べ方がもしかしたら載ってるのかも知れません。トチ餅、聞いたことあるきがします。なんかおいしそうですね。今でも手に入るのですか?(戦中の食べ物だとかそういうものではなく)

マロニエ、そういえばよく聞きますね。このことなのですが。コメントありがとうございます。

こんの さんのコメント...

縄文時代から食べられていたと言われる「栃の実」(とちのみ)。

文字通り、栃の木に成る実です。
栗と似ていて、煮たり焼いたりすれば美味しく食べられそうですが、残念ながら、アクが強すぎてそのままでは食べられません。
しかし、「栃の実」のようなアクが強い食材ほど、工夫次第で、とても美味しく食べられるもののようです。
昔の人たちは、様々な工夫をほどこし「栃の実」を食してきました。

ここ「食の都・庄内」の中でも月山の麓に位置し、栃餅で知られるようになった行沢地区がある山形県鶴岡市朝日地方では、国内随一とも言える代々伝わる秘伝のあく抜き方法を用いています。
あく抜き済みでも、そのままでは舌にビリビリと強烈な刺激があるほどですが、調味料のように、他の食材に少量混ぜ合わせ、薄める調理をほどこすことで、栃の風味豊かな食べ物を作り出しています。


1 餅米を研いだ(普通の米と同じ方法です)後、水に一晩(急ぎの時はぬるゆに1~2時間)浸けその後ざる等に移して水を切っておきます
栃は前もって仕込んで於きます。(仕込み方法はここを見て下さい)
2 餅つき機に餅米と栃を交互にを入れて蒸します。....重要ですからよく見て於いて下さい

1)最初に餅米を敷きます
2)次に栃を敷きます
3)さらに餅米を敷きます
このように餅米と栃を交互に敷いていきます...こうすると栃を旨く蒸すことが出来ます

3 蒸しあがると餅つき機が知らせますのでSWを入れて餅をつき始めます。

4 餅米、栃の実のつぶつぶが無くなり餅らしくなると出来上がりです
餅がつきあがると、のばし板の上で食べ易い大きさにします
関西は丸餅ですのでここで小さな丸い餅にします
5 好みに応じて中にあんを入れて食べると大変おいしいですよ!!

Atsuko さんのコメント...

御丁寧にレシピをありがとうございます。作ったこと、食べたことがあるのでしょうか? どんな味ですか?市販はしているのですか?

ちょと検索してみましたがこちらではコンカーは食べられないもの、食べるとおなかが痛くなるものと思われているみたいです。でも大昔バイキングかスープに入れたなんていうこともでていました。