2011年7月18日月曜日

ネルソンマンデラの93歳の誕生日

私がこの世で一番尊敬する人は南アのネルソン・マンデラ氏です。世界情勢に疎い日本でどれだけ知られているか知りませんが、イギリスでは彼を知らない人はいません。

もしも日本であまり知られていない場合のために簡単に紹介すると、彼はアパルトヘイト時代の黒人解放運動の指導者です。それで捕まってロビン島という政治犯が入れられる牢屋で20年以上を過ごしました。その間世界中で(でもたぶん日本はあまり力になっていなかったと思いますが。)南ア政府に対するプレッシャーが高まり、今から15-6年前に釈放されました。

その頃は市民レベルでも日常茶飯的に運動はされていて、ロンドンの南ア大使館前は何年間も24・7デモが 行われていました。南アに投資していたバークレーズバンクの小切手を学生生協が受け取るのを拒否したり、同じく南ア投資していたネッスルのキットカットボイコットなどがありました。普段の買物でもデルモンテの果物や南ア産のアボガドを不買したりしたものです。

釈放されたときはすごいニュースだったので日本でも話題になったのではないかな。その後彼はその頃の白人大統領のFWデクラークと一緒にノーベル平和賞をとり、その後初の全市民の選挙で初の大統領に選ばれました。

まあここまでは前置きです。

で、今日ニュースをたまたまランチタイムにつけたら、マンデラ氏の93歳の誕生日だとの事でした。それで南ア中で午前8時05分に1千200万人もの人が参加して、マンデラ氏のためのお祝いのうたを歌ったとのことで、そのビデオが流れていました。子供達がたくさんあのアフリカンリズムでマンデラ氏の歌を歌っていました。「Mr. Mandela, I love you!!」と10歳くらいの子供がカメラに向かっていっていました。

誕生日を迎えるに当たり、彼はどんな誕生日を望むかと聞かれ、 みんながそれぞれ少しずつでも社会のためになることをする日になればいいと思うと答えたそうです。それで今日は南アではみんなそろってコミュニテー・サービスをしたそうです。つまり町を掃除したり、殺風景な壁をペイントしたり。そういうことって押し付けられると嫌なものだけど、皆がマンデラ氏の誕生日プレゼントにと嬉々として奉仕してるなんてすごいです。

日本って政治が弱い国だけど、地震以来その弱さが浮き上がってきているじゃないですか。まあ日本は強力なリーダーが出にくい社会背景で、問題外だけど、イギリスだってアメリカだって、クリントンとかブレアとかサッチャーとかカリズマ的な政治家っていたけれど、やっぱりそれは政治家の域をでないですよね。

でもネルソンマンデラって本当にすごいですよ。彼はガンジーの域に達しています。彼って一番すごいところは、あんなに20年以上も牢獄に入れられておきながら、白人リーダーに対してぜんぜん悪意を持っていず、常に前向きなビジョンの中に生きているところです。

ああいう国をまとめ上げることのできるマンデラ氏、究極的にはその人間性なんでしょうね。南アって犯罪率も無茶無茶高いし、エイズ禍で大変なことになってるけど、この日だけは国がひとつにまとまったようです。

マンデラ氏が元気で長生きしてくれますように。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

マンデラさんは日本でも有名だと思うけど、どういう人なのかを詳しく知ってる人はあまりいないかなぁ?私は彼の自伝を読んだので知ってますが。ほんと立派な方ですよね。しかし、あそこまで行くと立派すぎて、お釈迦様とか、キリストとか、マザーテレサとか、そういう次元ですね。

キング牧師はどう?

いずれにせよ、人類って、人生って、奥深いですねぇ。

Atsuko さんのコメント...

やっぱり日本から見ると南アのことは遠いことだからねえ。イギリスとはまだつながりが深いからなあ。

ほんと普通の政治家のレベルではないですよね。キング牧師もそうかな。でも彼は暗殺されてしまったので、長生きしていたらもっと評価が変わったかもしれないですね。良いほうにか悪いほうにか。

時々すごい人物が歴史上には登場するものですよね。