2015年5月25日月曜日

今を生きることについて

先日書いた、エックハルト・トールという著者のインタビューについて、書きます。この人の本 The Power of Now と言う本を数年前に読んで、納得はするものの今ひとつぴんと来なかったのですが、直接話しているのを聞くと、いろいろなるほどなあと思うところがありました。

普通の現代人がストレスに感じていること、悩んでいること、心配していること。これはすべて過去か未来に属することで、現在には存在しないということです。

つまりお金の心配とか、病気が治らないんじゃないかとか、このままではうちの子供はどうなってしまうのだろうとか、彼氏が浮気してるんじゃないかとか、こういう悩みや心配は、未来に属することです。

そして一般にはトラウマとか言われていること、子供のときにいじめられたとか、親にひどい子とされたとか、戦争で人を殺したとか、そういうのは過去に属することです。

そういうことをとりあえず置いといて、今現在、本当にこの一瞬だけに焦点をあわせれば、戦争中だとか死に面してるとかのごく一部の極端な例を除いて 、今を生きるのに必要なものは、すべてきちんとそろっているのです。

そして過去も未来も、すべて自分の頭の中だけに存在するもの、今この場には実存しないものです。

エックハルト・トールは、あっさりと断言してました。「人間のストレスの原因は、考えすぎることだ。」と。一般に、人は一日6000個のことを考えるそうですが、そのうちの9割は百害あって一利なしとのことでした。

これが納得行かない人は、実際に自分でやってみるといいです。なにか心配事とか、ストレスや悩みがあるときに、それは現在に属することかどうか。私の経験では、それはほとんど将来のこと。そしてなぜそれが心配かと言うと、 たぶん過去に似たようなシナリオで悪い経験があったか、そういう話を人から聞いたか。だから年をとるほど、いろいろ先回りして心配するようになるのだと思います。

つまり、将来のことを心配しているか、いやに思っているか、それとも過去の経験を将来に当てはめて、悪いことを想定しているか。なにかちょっとした不安なことがあると、人間って最悪の事態を考えてしまうものだけど、それもこの例です。

このストレスの悪循環を断ち切るのに、エックハルトは、ミニ・メディテーションを提唱してます。

もちろん本当に10分とか15分とかメディテーションできれば一番いいんだけど、それができない人は、たった一度の深呼吸をするのです。そのときに、呼吸するだけでなく、そのときに息が吸い込まれる感覚や、肺や胸の動きなど、身体的感覚すべてに集中するのです。それだけで、雪だるま式に膨らんでいく悪い考えの「加速」をとめることができるのです。

今見てみると、日本のアマゾンでも彼の日本語訳の本は何冊か売ってますよ。興味ある人は調べてください。

今日の初めては、新しいヨガのワークショップを始めました。アシュタンガ・ヨガ中級者のクラスです。参加者は5人だけだったけど、これから徐々に、アシュタンガ・ヨガのコミュニティーを築いていきたいです。私の中では重要なプロジェクトです。

ではこちらもよろしく
 
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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

いい話ですね。特に深呼吸の仕方が良かったです。これは使えそうですね。私は毎朝、寝起きにミニメディテーションをしてるけど、二度寝してしまうことが多々あり、何度もやり直しているうちに時間切れになったりします・・。

Atsuko さんのコメント...

私はいつも朝一番が、「あ~、朝や~、おきな~」という情けない状態なので、いろいろポジティブに朝を迎えられるように試してるんだけど、これ朝によさそうですね。本当、ちょっとしたところでいろいろ使えそう。車で渋滞にあったときとか。