2011年5月14日土曜日

トマトの力

日本よりもかなり寒いイギリスですが、家庭園芸家の間ではトマトはよく育てられています。きっと日本なら簡単なんだろうけど、なんといっても暖かい時期が短いですから、育てるのは結構難しい。

まずそもそも温室があるか、温暖な土地でないと育ちません。スコットランドなどのイギリス北部では 温室なしではギャンブルですね。幸いうちは南西部の割合マイルドな地域なので、今まで温室なしで何とか育ててきましたが、やっぱり温室トマトとの成長の差はすごく大きいです。

それから種を室内で育てるか、ガーデンセンターで苗を買わなければいけません。外で撒けるまで温かくなるのを待っていたら、実がなる前に秋が来てしまうんですよ。なのでうちは毎年小さめの植木鉢を1ダースくらい用意してそれに種を植えます。これを寝室の窓際に置いて、朝晩愛で、話しかけ、大切に大切に育てます。

5月の半ばを過ぎ、霜が下りる危険が去ったら、これを外に植えれますが、そのまま植えたら寒くて死んでしまいます。少しずつ慣らさなければいけないので、1週間くらい外の風の当たらないところだとか、夜だけ中に入れるとかしなければいけません。

まあそれほど大事に育てなければいけないとされているトマトなんですが、私は今まで一度も育たなかったということはありません。種もちょっと古くても芽が出るし、寒くて育たなかったこともない。ただ雨が多いとブライトというジャガイモのかかるカビ系の病気になって、実が茶色くなってうまくできません。

去年は夏に1ヶ月日本に行ったので、その間誰も世話をする人はなしでした。でもこちらのトマトは9月になるまで色がついてこないし、収穫にはまだ間に合うはずでした。

でもやっぱりこのブライトという病気にかかっていました。早めに気がつくと有機栽培用スプレーを することができるんだけど、もう手遅れ。それでも全滅というわけではないので、食べれる物は収穫し、だめな物は集めて捨てました。

それでもかなりが地面に落ちました。こういう病気って地面に胞子が残っていると次の作物に影響するからよくありません。それでこのトマトが植わっていた場所で焚き火をしました。これで万全。

そういうわけで、今年はあまりトマトはやる気なし。9本育てて少ししか食べられなかったし、しばらくの間トマトは休もうかな。でも数年前の種がまだ残ってるので、芽が出ないのがもともとで3つだけ植木鉢に植えました。これは今も私の寝室の窓際で細々と成長しています。

そうしたらこの春、驚いたことに
畑がトマトの苗だらけになってるんです!

去年地面に落ちたトマトが芽を出してるんです。あのトマトの中のグチャッとしたぬかるみの中に入ってる粒粒は、考えてみればすべて種です。秋に地面に落ちたトマトが、春が来れば芽を出すんですねえ。焚き火をして焼いたところに集中してでていますが、そのほかちょっと離れた所にも出ています。

あんなに大切に育てていたのに、こんなに図太いとは!

せっかくのトマトだけど、迷惑な場所に育つ植物はすべて雑草。他の作物の邪魔になるのでいちいち抜いています。でもいくつかそのまま放っておこうかなあ。もしかしたら室内で過保護にされていない分、すごくよく育つかもしれません。

今日は料理のブログも更新しました。とっても簡単なライスクリスピーとマシュマロケーキ
です。

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4 件のコメント:

こんの さんのコメント...

トマト うふ、そうですねぇ 「こぼれ種」でもよく出てきますですね
植物って、ね 思いの外逞しい!(笑い)

トマトは、また挿し木(挿し枝)でも比較的容易に根づきますよ

Atsuko さんのコメント...

堆肥の中のトマトも時々芽を出しています。本当にたくましいものです。パセリなどは種を撒くとなかなか芽が出ないのに、トウが立って花が咲いてしまった物は、翌年そこに種から生えてきたりします。

ここ数年まともに手を入れていない家の裏の元花壇は、先日見ると50センチくらいの樫の木まで育っていました。数年たつと森になりそうです。

あくあ さんのコメント...

ほんと植物はたくましいよねぇ。アロエの鉢の雑草が1メートルくらい伸びて花をつけ始めたのでそのままにしてやってます。

Atsuko さんのコメント...

1メートルも伸びるなんてその雑草何かなあ。マンションのベランダで、しかも上の方の階で、一体どこから雑草がやってくるんだろう?