2015年10月19日月曜日

「今を生きる」ってどういうこと?

エクハート・トールと言う、英語だと特になんとも発音しにくい名前の著者のA New Earthという本を読んでいます。日本語では「ニューアース」というタイトルで翻訳が出ています。

この著者が最初に出版してベストセラーになった The Power of Nowという本は、数年前に読みました。評価が高かったし期待して読んだのですが、今ひとつ心に届かなくて、オークションで売ってしまいました。

その後この著者のインタビューを聞く機会があり、また読んでみようという気になり、今度は2冊目のこの本を読んでいます。全体としての感想は、読み終わってから。

「今を大切に生きる。」という言葉はよく聞きますが、わかりそうで、実践できそうで、でも実はすごくわかりにくいコンセプトだと思うのです。今を大切にするってどういうこと?それが今回この本を読んで、私なりにすっきりわかってきました。

漫画にふき出しってあるじゃないですか。 「せりふ」のふき出しのほかに、泡々の形に描かれる「考えている内容」のふき出しってありますよね。普通の人が普通に生きてるときって、このふわふわのふき出しの中に生きてるようなものだと思うのです。しかも特大の。

今これを読んでいただいているスクリーンがマンガの一こまの大きさとすると、全体の5分の一位のスペースが絵で、残りが全部このふわふわのふき出し。この中で、いろんなこと、今実際に起きていることやしていることと関係ないことが考えられています。今朝の腹の立ったこと、これからしなければいけない仕事のこと、しばらく前から心配していること、今日のタスクリストの内容、など。

そして、一般人は大半の時を、このふわふわふき出しの中で生きるのです。

ふき出しの中に生きるのをやめて、今実際に起こっていることに100パーセント集中すること。このたとえでいえば、漫画のこまの絵の中に生きること。それが、「今を生きること」と思うのです。

難しく考えなくても、自然にそうなっているときも多くあります。たとえばスポーツや楽器などに集中しているとき。会話に真剣に参加しているとき。仕事に100パーセント打ち込んでいるときなど。そういう時は、時間もあっという間に経ちます。

でも普通の生活ではそういう時間は稀で、 たいていは「心ここにあらず」で生きてると思うのです。なぜなら、普通の生活の大半は、それほどエキサイティングでも美しくも、切羽詰っているというわけでもないからです。

その当然視している「結構退屈な日常」も、宇宙の摂理から人間の体の仕組みから、本当は奇跡的なことばかりなのに。

「自分の考えてること」って、このたとえでいえば「ふき出し」の中身。つまり幻です。過去のことも将来のことも、どこにも実際には存在しない。この「ふき出し」の中にのみ存在すること。

瞑想とかマインドフルネスって最近注目されていますが、これって、刺激のない環境の中においても、気持ちを今に集中する訓練だと思います。私ももう10年以上毎日瞑想していますが、時々、15分のつもりが1時間近く時間が過ぎていることがあります。時間の感覚がなくなるっていうのも、なにかこれに関係あると思います。

この本、今で7割くらい読んだけど、読み終わってまた何かあったらここに書くかも。書かないかも。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

「ニューアース」読みましたけど、良かったです。「いまここ」はその後意識するようにしてます。

しかし、そんなに長い間瞑想を続けてて、15分のつもりが1時間になったりするくらいでも、まだ人生に悩みごとってあるの?

そのくらいやったら悟りたいなぁ。

私は瞑想はすぐに集中力がとだえ、他のことを考えてしまうので、続いたためしがありません。最近は催眠も、やってると寝てしまうし・・・。あかん。

Atsuko さんのコメント...

瞑想の境地らしきものを垣間見るのって、月に一度あるかどうかよ。それでも続けることに意義があると思ってやってるよ。人生に悩みは尽きないね。。。。。まあ生きてるって言うのはそういうものよ。