イギリスは去年と今年の冬は激寒で何度か雪が積もりました。そのせいで道路にたくさん穴ができてしまってちょっとした問題になってます。先日も夜の道を走っていたらグラブボックスがインパクトで開くほど何かにごつんと当たりました。パンクしたんじゃないかと思ったほどです。どうやらこういう穴の上を時速60キロくらいで走ったせいらしい。
こういうのは車のサスペンションにもよくないし、下手をするとパンクだし、安全面での問題もあり、ドライバーは誰もブーブー言ってます。でもその反面、雪のせいでできた穴なので平均で20メートルにひとつくらいは穴ができていて、特にこの財政赤字の今、そんな簡単に道路の修理ができないこともわかってるので、ただ文句を言ってるだけです。
今日も昼休みにデイブがすごく文句を言ってました。あんまりいうので、「でも財政難だし、病院だとか教育だとか大学だとか防衛だとか、いろいろ優先順位があるから難しいんじゃないの?道路の優先順位が一位だというわけではないし。」と私としては結構やわらかく反論したのですが、まだ言い続けています。
それでちょっと聞き飽きたので、「Do you know you are ranting?」と言っちゃいました。Ranting というのは暴言を吐くとか雑言を吐くという意味なんですが、イメージとしてはおっさんが文句言って絡んで不満をぶちあけてるという感じです。デイブもそれはそうだなあと思ったようで、「ちょっと会話しようと思っただけだよ。ぶつぶつ。」という感じで、それ以上は言いませんでした。
でも私も覚えがあるんですよ。3年位前まで毎日夜はニュースを見たり、政治家の討論番組などを見るのを習慣としてました。イギリスは基本的に2大政党で成り立ってるので、右と左に分かれていて分かりやすいし、政治的オピニオンにかかわらず日本に比べると政治家がしっかりしてるので、なかなか見ごたえもあって面白いんです。
その頃エイブラハムの教えに出会い、「ニュースを見ると気分が悪くなることが多いので、しばらくは見ないというのも良いのではないか。」ということを読みました。その時はそんなものかなあと思っただけで、別に実行するつもりはありませんでした。
でもそんなある日、いつものように政治の討論番組を見ていてちょっとぞっとしたことがあったんです。自分がおっさんのようにテレビに向かってRanting しているんです。別に大声で怒鳴ったりしてるわけじゃないんだけど、ある政治家が何か言うと、「おまえはあほか、庶民レベルで考えてみろ、そんな政策受け入れるわけないやろ。」とかそんな感じで、テレビに向かってつぶやいてるんですよね。隣のデイブに聞こえるように一人ごといったり。
で振り返ってみると、そういうことはニュースを見るたびに毎日1度くらいはしていた気がします。政治だけに限らず、とにかくニュースを見てむかつくことや絶望することや無力感を感じることは日常茶飯事。それでそのニュースにいちいち反応しはじめてたみたいです。
くたびれたサラリーマンのおっさんが テレビのニュースキャスターや政治家に文句をぶつぶつ言ってる。まさにそんな光景だったことでしょう。こわー。
で、そういうわけでここ3年ほどニュースはめったに見ません。でも1日1回くらいはラジオでヘッドラインくらいは耳に入るので、困ったことは全然ないですね。たまにテレビで見ても、気分の悪いニュース、たとえば今だったら「不況は回復の見込みなし」なんていうニュースになったテレビ消してます。
それが精神衛生に良いか?たぶんそうでしょうね。時間の節約にもなるし。それにやっぱりテレビに向かってランティングするのは悲しいですからね。
さて、お料理のブログまた更新しました。今日はベジタリアンラザニアの失敗談です。よろしく。
Ford Farm Kitchen
ブログランキングのクリックのほうもよろしければちょこっとお願いいたします。
2 件のコメント:
そういうことずっと言ってるおっさん嫌だもんね。自分もrantingしゃってるかな?あんまりしてないとは思うんだけど。テレビは基本的に録画したものを見るようにしてます。好きな番組のみということです。で、不愉快な時は消します。
そういう自分を捕まえるとぎょっとするよね。不愉快なときってテレビ消すのって結構大切というか、消さないで見続ける習慣の人が大半なんじゃないかな。
私は子供達にまるで「中年のおかん」のように話してる自分を捕まえてぞっとすることもあるよ。
コメントを投稿