2010年10月14日木曜日

安楽死

飼っている熱帯魚が1匹調子が悪いんです。同じことが同じ種類の魚に前も起こったのですが、おなかが大きくなって子持ちシシャモのような形になって、ひれがくたびれてきてやがて死んでしまいます。まるで産卵期の鮭のような感じです。

この1匹も1週間くらいそんな感じだったのですが、今日見てみると表面にぶつぶつができています。なんだか病気のようです。こういうのって運が悪いと、他の魚にも拡がって絶滅ってこともあるんですよ。何とかしないといけません。この魚自体はまだちゃんと泳いでるし元気そうなのですが、どうやら時間の問題みたいです。

方法は二つ。殺すか別のタンクに移すか。でも別のタンクと簡単に言っても、熱帯魚の場合そんな簡単に用意できないんですよ。

それで熱帯魚の買い方の本を見ると、安楽死のさせ方が載っていました。はさみやナイフで背骨を一気に切れとのこと。それができない人は獣医にもって行きましょうとのことでしたが、まさか2センチほどの魚を獣医にというのもね。

それでルイに「あんたが飼い主なんだから、責任もってやりなさい。」というと、いやだよーと逃げていきました。まあ無理も無いですね。どうしようかなあと思っていたら、なんとチャーリーが私がやると言い出しました。

それで二人でネットでこの魚をすくおうとしたんですが、熱帯魚って金魚と違ってすばしっこくってなかなか捕まえられません。それでチャーリーはあきらめてテレビを見に行ってしまいました。

それで私が一人で5分くらい粘ってやっと捕獲。チャーリーに「捕まえたからはさみを持ってきて」といいました。チャーリーははさみは取ってきましたが、やっぱりいざとなると躊躇しています。まあ当然ですね。見ると魚は水から上がって、最初ははねてましたが、だんだんおとなしくなってきました。酸欠で苦しそうです。それで仕方ないので私がはさみでチョキン。

ゴミ箱に入れて、ごみを外に出しました。

水から上がると死んでしまうから、そのままトイレに流すとか外に捨ててもよかったんだけど、そんな死に方も苦しいだろうし、やっぱり飼い主として責任を取って安楽死をさせてあげました。初めて我が手を血に染めて、生あるものを殺してしまいました・・・ああなんとむごいことを・・・

と思っていたら、よく考えたら害虫だったらハエでも蚊でもゴキブリでもぜんぜん躊躇せずに殺します。ナメクジでも見かけるたびにきちんと止めを刺しておきます。海で取ってきた海老だとか蟹だとかを生きたまま熱湯に入れたり、ブランデーをかけて焼き殺しにしたり(フランべでしたっけ)したこともあります。料亭で魚の活き作りを食べたこともあるし。

そう考えると、なんて偽善者的なことを言ってるんだ、私は。そもそもベジタリアンでもないのに、動物を殺すのは可哀想なんて言うのは偽善者以外の何物でもありません。

アブラハムによると、動物は(実は人間も)死んでもぜんぜん平気だそうで、まだ同じ動物に生まれ変わるそうです。だからこの魚もまたしばらくすると別の熱帯魚に生まれ変わるらしい。

でも次の輪廻ではペットショップのタンクの中で生まれるんじゃなくて、アマゾンの川の自然なところで生まれてきてね。そうそう、シシャモみたいになって死んじゃうのもなんなので、今度は雄に生まれてくるといいんじゃないかな。とにかく成仏してください。Rest in Peace.

6 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

ほんと人間って勝手なもので、平気で殺せるものと殺せないものがありますよね。私ならはさみでちょきんは出来なくて、窒息しさせたでしょう・・・。そして土に埋めて拝んだりとかしてね。馬鹿だよねぇ。ちなみに私は生きてるままの生きものはなかなか料理できません。せいぜいあわびを焼くくらいかなぁ。海老は無理。そういえば、教育の一環として卵から鶏を育てさせ、大きくなったら首を切って殺して料理をして食べるというのをテレビでやってましたよ。どこかの中学でやってるとか。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、田舎に住んでるとある程度は慣れてきますね。そう考えると、都会暮らしって言うのは生命のサイクルから遮断されてる感じはしますね。
イギリス人で、魚の活け作りは残酷という人が多いですが、まあ言われてみればそうですね。食べるほうはそんなに抵抗無いですけどね。やっぱり新鮮なほうがおいしいなあって。
人間って勝手というか、その辺の感情って偽善的。If you eat meat, you should be prepared to kill!

あくあ さんのコメント...

Agreed. 偽善者は多いよね。

もひとつむかつくのは、私は働いてて相当税金払ってて、かつ発展途上国の人なんかに寄付とかしてるんだけど、自分は食べすぎで太ってて何もしてないくせに、高額所得者の税率上げて貧しい人を救えとか言ってる奴。お前が食べるのやめて、貧しい人に分け与えてから言え、といいたい。

なので、私は生き物殺すのはかわいそー、っていうんじゃなくて、単に殺す自分がいやだったり、気持ち悪かったりするだけだと思ってます。肉、好きだし。虫を殺すのも気持ち悪いし。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、政治的なことは昔というかつい数年前まですごく興味持ってたけど、今はすっかりノンポリになったというか、そんなことやっても世の中変わらないと思うようになりました。
よく考えず人やマスコミの意見を鵜呑みにして、えらそうに政治論を述べてる人はうんざりしますね。偽善者というよりは、無責任というか意識が低いというか。

そうそう、虫とか家畜とか、殺すこと自体が悪いんじゃなくて、ただ個人的に気持ち悪いって言うだけなんだよね。自分の手を血に染めるのが。でもそういうことを考えず、「エー、カワイソー」なんていう奴には、一生肉を食うなといいたくなります。鯨を殺すのは可哀想なんていってる奴らも。

本読みと山歩き さんのコメント...

人間は食物連鎖の頂点に君臨していますから、なんでも食べますね。
自分が生きていくので、必要最低限の生物を殺して食べるのはいたしたかたなく。
 会社で蜘蛛を足で当たり前のように足で踏んでいる奴がいました。
こら! 蜘蛛は益虫(人間にとって)だから殺すでない! と説明しても、きょとんとした感じでした。
 ところかわれば、考え方や感じ方も違いますね。 でもまあ、生物をあやめるのは必要最低限が基本かと思います。

Atsuko さんのコメント...

山歩きさん、芥川龍之介の蜘蛛の糸ですね。無益な殺生はしたくは無いのは誰でも同じだとは思うんですが、必要なときにどうやって殺すか、どうやるのが一番その動物にとって苦痛が少ないのか考えますね。
蜘蛛は私はぜんぜん平気だし、ハエをとってくれるからいいんだけど、家の中が蜘蛛の巣だらけになるのがちょっと困るなあ。