2009年11月17日火曜日

虫の世界

今日も動物ねたで行きます。

テレビでライフという新しい野生動物のドキュメンタリーのシリーズが始まりました。イギリス人なら誰もが敬愛する有名なデビッド・アテンバラという人がやってます。今日は昆虫がテーマでした。

いろいろ驚くようなことが描かれているのですが、特に印象に残ったもの、驚いたものについて書きます。

まずはある日本の昆虫。名前はわかりませんが、赤くてコメツキムシをちょっと丸くしたような虫でした。虫というのは普通は子供の世話をしないそうなのですが、この虫の親は違います。子供虫はある珍しい木の実しか食べないそうで(「好き嫌いが激しい!」とうちの子供たちは叫んだ。)、母親虫はそれを子供たちのために探しに行きます。どれでも良いというわけではなく、ちょど良い熟れ具合でないといけないらしく、いろいろ吟味してこれというものを選んで巣に持って帰ろうとするのですが、そこに同じ種類の別の虫がやってきて、奪い合いになります。

その間おなかをすかせた子供たちは待ちきれず巣を抜け出して、別の巣に行きます。

母親同士の奪い合いは後から来た虫が勝ち、それを自分の巣に持って帰るのですが、そこでは子供の数が倍になっています。そうです、ほかの巣からよその子供たちがやってきたんです。それで今度はこのお母さんは今まで以上に朝から晩まで休みなく働きづめで餌を探します。

そしてやっと子供たちが成長して自分で餌を探せるようになるころ、お母さんは疲労懇倍して死んでしまいます。すると子供たちは、巣立つ前の最後の食事としてお母さんの死骸を食べるんです。

うーん、なんかシビアな、人間の親子関係のたとえみたいな話でした。(というと、うちの子供たちは・・・・という反応だった。私はお母さんは食べないよとチャーリーは言った。)

それから(多分)オーストラリアのあるアリの話。アリというのはご存知のようにコロニーと呼ばれる巣を作ります。このアリは、1種類のアリでありながら、大きいのやら小さいのやら、あごが大きくて鋭いはがあるのやら、いくつかのタイプがいます。このアリは草原の中に住むのですが、その中であごの大きいアリは草によじのぼって草を噛み切ります。多分長さは2-3センチだと思う。たくさんいるのですが、皆器用に同じような大きさに切ります。

すると今度はあごの小さい同じ種類のアリがやってきてこれを巣に運びます。何万ものアリが葉を切り、何万ものアリがこれを運びます。たくさんいるので、間違えた物を運んだり、サボってほかのアリの荷物(草)にぶら下がって楽チンしているのとかいます。まるで人間社会のようです。なんとひとつのコロニーで半トンもの草を刈り取るそうです。

でも驚いたことに、このアリたちは草を食べられない(消化できない)んです。コロニーの中には奥深くにある種類のカビが生えています。このカビは世界中でこのアリの巣以外どこにも無いそうです。それでこの草をどうするかというと、これを巣にもってかえって、このカビの餌にするんです。そしてアリ自体はこのカビを食べるんです。つまり草でカビを育ててるんです。

驚くのはこれだけではありません。

このカビは生きていますから、アリの巣の奥深くにあって、危険なくらいの量の二酸化炭素を排出します。それでアリは巣に煙突をたくさん作るのですが、その形が絶妙に設計されていて、ほんの少しの風が吹いただけで中の悪い空気が外に抜け、新鮮な空気が入ってくるように出来ているんです。

ほかにもいろいろ驚くようなことがあったのですが、こういうことを知ると、ほんと、世の中には秩序があって、何にも悩んだり心配したりしなくても、すべてうまく行くようになってるんだなあって思います。このアリの社会にしても、人間社会のように、怠け者で働かないのや勤勉なのや、要領よくバランスよく草を運べるアリや、要領の悪いのや、頭が悪いのかふざけているのか、ぜんぜん関係ないものを運んでいるのとかいましたが、全体としては信じられないくらいうまく出来ている。そしてこの煙突のデザイン!

個人個人のアリのレベルでは全体のことはわからないはずなのに、やっぱりどこかで全体とつながってるとしか思えない。

これを人間にも当てはめてみると、人間ってあまりにも自己(エゴ)が大きくなりすぎて、自分の視点でしか物事が見えない。でも実はどこかでは全体(神、源、宇宙、the Force)でつながっていて、修行を積んだ仙人だとか霊媒だとか聖人だとか、イエスとか釈迦とかサイババとか、そういう人にはわかるんだろうなあという気持ちをまた深めました。

アブラハムによれば、聖人でなくても誰でも同じなんですよ。だから私もあなたも、そんなにばたばたと気をもんだり心配したり悪いことを考えたりせず、のんびりと楽観的に暮らせば、物事はどんどんうまくまわるもんなんですよ。笑う角には福来る。果報は寝て待て。金は天下の回り物。そういうことです。

今日は久しぶりに詩のブログ、今から更新します。今までとは違うスタイルというか、新しい領域というか、想像力がワイルドに飛んでいった詩になったので、自分では気に入っています。
http://fordfarmpoems.blogspot.com/

2 件のコメント:

こんの さんのコメント...

ポエム 拝読しました。たしかにこれまでのとは違いますですね
あつこさんのお気に入り...キリストと同一化する壮大な詩
こういうのを書いていると、ね 気分も激しく高揚してくるでしょう
どんどん書かれるがいい 楽しまれるがいい

虫やアリたちのそれも詩に通じてるのですね

お子さんと一緒になって見ているテレビ
会話しながらね (いいなぁ)と思います

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、ハイありがとうございます。はじめは、風が強いから風の詩でも書くかと書き始めたのですが、書いてるうちにどんどん空想が広がって、うそ八百の世界になりましたが、楽しいですねこういうのも。

最近は一緒にテレビが見れるようになり、楽しいですね。イギリスは9時までは子供でも安心して見れるような番組しか放送してはいけないと言う規制があるので、家族で見れるような番組が多いです。