2009年7月9日木曜日

食べ物をあげることについて




今年初めてさくらんぼがなりました。この木を植えたのは6年位前かな。去年もおととしもいくつか実がなったのですが、赤くなる前に鳥に食べられてしまいました。今年はまあまあたくさんなったので、本気で鳥よけネットをかけると、今日はじめて収穫できました。15個位かな。味のほうは店で買うのと同じような味。本当は店よりおいしくあるべきなのですが、まあ文句はありません。まだ木には30個くらい残っているので、日本に行くまでに、ぎりぎり間に合うかどうかというところです。間に合わなかった分は、ネットをはずして鳥にあげるしかないでしょうね。デイブが食べるとも思えないし。


今菜園は一番たくさん実っている時期なのです。私達が日本に行くのに火曜日にここをたつと、もちろんデイブはまだいますが、彼が畑から野菜を取って食べるなんて考えられない。それで、たくさんのものが無駄になると思います。今真っ盛りなのがグリーンピースとソラマメと絹さやなのですが、これは今1日おきに食べるほかに、できる限り冷凍しています。


イチゴはちょうど私達がいなくなるころに終わりだと思います。こちらもかなり冷凍しました。これも出発前に採って、冷凍して、後はネットをはずして鳥にあげようと思います。鳥は作物も食べますが、地面にいる害虫の幼虫やさなぎも食べてくれるので、持ちつ持たれつというところです。


後は人にあげています。イチゴは誰に上げても喜ばれますが、野菜はそうでもない。イギリス人は料理しない人や、簡単なものしか作らない人が多いので、土がついた野菜をあげても、喜ばれるとは限らないんです。でもルイの友達のお母さんはお料理好きなので、昨日もルイをバーベキューに招待してくれたお礼に、今日はレタスとソラマメと絹さやを上げたら、とても喜ばれました。


先週はチャーリーのバレエの先生にイチゴを上げました。お酒とタバコしか口にしないようなタイプなのですが、「まあ、私イチゴ大好き。」といって喜んでくれました。実はうちで育てたんですというと、「まあ、なんと光栄なこと!」とまで。その翌日の夜、携帯電話に彼女からテキストが入りました。


「ダーリン!イチゴはとっっってもおいしかったわ。ありがとう。マリオン」と、相変わらすドラマチックなメッセージが。


作物自体は年々、何をどれだけ植えれば過剰にならないかわかってきているので、たくさん取れすぎて人にあげることは減ってきているのですが、たくさん取れるイチゴやブラックベリーで作るジャムだとか、赤くなれなかったトマトで作るインド風の漬物とかは、たくさんできるのでかわいく包んでクリスマスやちょっとしたお礼にあげたりします。まあ、喜んでいただいてると思います。保存品だから、野菜のようにあわてて使わなくても良いしね。



昨日は私の水曜日のヨガの最後のクラスだったのですが、生徒の一人が、「インスピレーションをいただいたお礼に。」と、何かの瓶詰めをくれました。家に帰ってみてみると、自家製の蜂蜜でした。多分彼女はミツバチの養殖をしているんでしょうね。私もちょっと興味あって、習いに行こうかなあと思ったことがありました。この辺にはそういう人がたまにいます。夜間学校でも「Bee keeping」、養蜂のクラスがあるんです。
味のほうは、ほんのちょっとだけ試してみましたが、甘すぎずまろやかでおいしい!自分で作った大切な蜂蜜をいただくなんて、マリオンじゃないけど、光栄なことです。


こんな風に考えると、田舎の人って幸せですよね。自分で育てなくても、何かと自家製の食べ物が手に入る。うちは鶏はかっていませんが、ちょっと歩いて隣の農家に行くと、鶏とアヒルの卵を安く買えます。うちのりんごの木はまだ若いのであまりたくさん実らないけれど、毎年誰かが山ほどくれるし、水泳に行くと、誰かが自分の家で取れたなしを、ご自由にとかごに入れておいてある。取れすぎたきゅうりを、家の前の道沿いに、これまた自由に取れるように置いている人もいる。


それだけではなくて、うちの裏には勝手に生えているブラックベリーとダムゼンというスモモに似た果物と、ヘーゼルナッツの木があります。ただで食べる食べ物。これには、なんともいえない満足感があるんですよね。




7 件のコメント:

こんの さんのコメント...

今日のブログも(いいなぁ)です。田舎のようすがとてもよく分かります。そのありようが、またとても嬉しい!ですねぇ
あつこさん 優しいですねぇ 
ディブさんは、平均的な方?という野暮な質問は、畑のいちごやさくらんぼ取って食べないと書いてありますので...
(ノーコメントOK)
イギリスの主婦 あまり料理なさらない?のでしょうか?
うう、まるで子どもみたいな質問で(ごめんなさい)
でも、ほんと 今日のブログよかったです

こんの さんのコメント...

さくらんぼ ですが、イギリスのそれは、今頃が収穫時なのですね
品種はいろいろあるのでしょうか、またイギリス全土で栽培されてるのかなぁ

もうすぐ日本へ来られるんですねぇ
日本も間もなく梅雨があけ、真夏の太陽が輝くでしょう

Atsuko さんのコメント...

本当にこうして文章にしてみると、ここでの生活って、まるでお話に出てくるような、理想的な田園生活ですね。
デイブは、朝ごはんにベーコンを焼いて目玉焼きを作ったり、バーベキューはしますが、今まで晩御飯を作ったことは2回しかない。冷蔵庫に入っていても作って食べないので、畑に行って収穫するとは、とても思えません。畑の世話のほうは、定期的に雨が降ることを祈るのみです。
さくらんぼはイギリスでは普通に食べるのと、酸味が強いジャム用とがあるようです。そのまま食べられて、受粉のパートナーが要らないのは、うちで育てている一種類しかないとか。
イギリスではりんごを植えている人は多いし、なしもまあよく見ますが、さくらんぼを植えている人は見たことありません。店で売ってるのもスペイン産です。気候が適さないんでしょうね。

最近こんのさんに「優しい」とよく言っていただいて、なんとなく私ってもしかして優しいのかなあという気になってきました。子供のころから母に、「あんたは優しくない」といわれ続けて育ったから、そうなんだとずっと思っていましたが。

こんの さんのコメント...

あつこさんは、ほんとうに優しい(こころやさしい)人だと思います
文章(行間に)にそれがにじんでるからです
文は、如実にその人柄を現しますから、こわいといえば言えます

まるで子どもみたいな私の質問にもていねいに答えてくださる(嬉しい!)ですねぇ

さくらんぼ(おうとう)は、やはり気候と土地を選ぶようですね
うふふ 残ってる30粒 楽しみですねぇ

Atsuko さんのコメント...

ありがとうございます。

さくらんぼ、チャーリーは、日本に行くまでに赤くならなかったら、日本から帰ってきてまだ木に残っている可能性は、一億分の一くらいはあるかときいてきました。

1億分の一くらいならあるといっておきました。

こんの さんのコメント...

チャーリーさん、かわいいことを言いますねぇ
ネットさえ外さなきゃ 残ってるんですが、うふふ 1億分の確率かぁ...
面白いというか、優しい応えですなぁ

現実としては、萎びるか腐れが生じて、無惨な形になってるでしょう(残念ですが)

会話は、やはりルイさんの方が少ないのですか?

Atsuko さんのコメント...

ルイはやっぱりちょっと大きくなったので、ほほえましいようなかわいいことはいわなくなりましたが、大きくなった分ユーモアのセンスが出てきて、別の意味で面白いことをいうようになりました。人から聞いてきた面白いジョークだとか。

チャーリーはやっぱり女の子なので、私と話すことが多いですね。