2009年7月3日金曜日

アンディ・マリー負ける


まずは昨日載せるつもりで忘れた写真。毎週毎週山のように買い物するので、撮ってみました。よく見えないけど、牛乳2リットル入り3本、長いスパゲッティー4パック、日本の倍の長さの食パン3斤、トマト4パック、ジャンボきゅうり3本、牛ミンチ1キロ、鳥胸肉1.1キロ、たら700グラム、トイレットペーパー12ロール、シャワージェル3本、ワイン1本などなど。合計85ポンドくらいでした。野菜を買わないでいいから、ちょっとお金が浮いています。


ウインブルドンのテニスは後残すところ、男子と女子の決勝のみとなりました。今日は男子の準決勝で、イギリス人(スコットランド人)のアンディー・マリーが負けました。


この2週間はどこに行ってもテレビでテニスを放送しています。私もこの2週間は、昼間も時間を作って見たい試合を見たり、夜は必ずダイジェスト版を見ます。


イギリス人は本当にウインブルドンが好き。どこに言ってもその話題が出ます。人に会うと、「どっちが勝ってる?」という話になるし、タクシーにのっても髪の毛を切りに行っても、テニスの話になります。でもイギリス人がそんなにテニスがすきかというと、そういうわけでもない。ウインブルドンがすきなんです。


私は見るスポーツではテニスとラグビーが一番好きですが、やっぱりテニスはウインブルドンしか見ません。あまりテレビでやっていないのもあるけど、ほかのトーナメントを見ると、服もコートもカラフルだし、スポンサーの宣伝が大きく目に付くし、ちょっと面食らってしまいします。イギリス人にとっては、テニスは美しく縞模様に刈られた芝の植えで、白い服でプレーするものなんです。


ウインブルドンは伝統も長く、世界で一番権威あるテニストーナメントだと、イギリス人は思っています。おそらくそれは、世界のたいていの人が同意することだと思います。それを彼らはとても誇りに思っている。そして、世界中から超一流の選手がやってくるこの2週間のテニス漬けを、たっぷり楽しむのです。


今年はアンディマリーが活躍しているので、愛国的な盛り上がり方をしていますが、それがなくても、国籍にかかわらず、イギリス人は良いプレーヤーを応援するし、良いトーナメントになることを望んでいます。「わしらの国にせっかくやってきてテニスしていってくれる。みんな思い切りがんばって、たのしんでいってくれ。」と思っているかのように、応援の仕方もとてもフェアです。たとえイギリス人が出ている試合でも、相手が良いプレーをすると歓声が高く上がる。応援するのも決してイギリス人に限らず、特に何年も名前が知れている選手は、温かく見守られています。


テニスで良いことのひとつは、あまり国籍が注目されないことです。フェデラーはスイス人、ナダルはスペイン人、ウイリアムズ姉妹はアメリカ人だけど、そんなことはほとんど話題にされない。国にかかわらす、フェデラーファンもウイリアムズファンもたくさんいます。


それはスポーツの本来の姿だと、私は思っています。誰だって究極的には、自分のためだけにスポーツする。スポーツという媒体を通して、自分の可能性の極限に挑戦する。それ以外の真の理由はないと思います。国の名誉のため、チームの勝利のため。そんな能書きはありますが、本当は誰かのためにそんなことはしない。スポーツに限らす、誰でも人間は、究極的には他人のために何かをすることなんてできない。自分がどこまでやれるか、どこまで成長することができるか。自分がなりえる限りの最高の存在になる。自分が、できる限りのことはやったと納得して、満足する。それだけのために、がんばるのだと思う。


明日はウイリアム姉妹の決勝戦。どちらも好きですが、私は特にお姉さんのヴィーナスが、コートではとっても怖いのに、試合が終わるやがらりと変わって、とっても人柄の良い人になるところが好きです。今年は忙しくてあまりテニスを見てないのですが、時間を作って、見ようと思います。


日曜はフェデラーとロディック。ロディックは結構ベテランでおなじみの名前ですが、今日のマリーとの試合はすごく良かった。ロディックは勝った直後、目を赤くして泣いていました。「今までで一番良い試合ができた。」って。これってベテランならではの、奥の深い涙のように思います。自分で満足する試合ができた。これに勝る喜びはないでしょう。日曜はフェデラーがおそらく勝つでしょうけれど、私はロディックを応援します。どちらが勝っても、良い試合になりますように。




4 件のコメント:

こんの さんのコメント...

今日のような文章を読むと、(あぁ、よかった!)という清々しい気分になります
文章って、ある意味では(こわい)と思います
人を悲しませたり、怒らせたり、もちろん喜ばせたりします
人生の方途を変わらせることさえあります

文章には、書いている人の考えや気分がにじみます。書いてる本人が意識している、いないに関わらずあらわれます
だから、文を読むのが面白いのですね

Atsuko さんのコメント...

今日のこんのさんのコメント、すごく嬉しいです。今日は書きたいことがあったんです。でもブログという、簡単に短時間で書く媒体に、うまく自分の言いたいことが伝わるか、心配でした。われながら繰り返しが多い、くどいという気がしましたが、時間をかけて推敲というわけにも行かず、アップしました。

こんのさんにはわかっていただけたようで、本当によかった。

あくあ さんのコメント...

いいですね、イギリス人のウィンブルドンに対する思い。イギリス人についてはいろいろと思うところもあるけれど、そして妹がイギリス人に関して書いてある本を10冊以上も私の誕生日に送ってきてくれたにもかかわらずまだ一冊も読んでないけれど、何はともあれ、私はフェデラーが好きです。明日は沖縄なので見れないかも知れないけど、今度日本に来る時に観に行きます。

追伸、うちの甥っ子、姪っ子たちのディズニーランド日は8月19日になったようです。

Atsuko さんのコメント...

10冊もというところが、あくあさんの妹らしい。日本だとウインブルドンは夜中ですよね。高校のとき、中間試験の最中に、夜中に見ていました。マッケンローとボルグの試合だったけど、いまだにあのときの試合の話がたまにテレビなどで出るので、ウインブルドンってやっぱりすごいなあと思います。

沖縄、どうぞごゆっくり羽を伸ばしてください。