2009年10月18日日曜日

日本の怖いこと

今日たまたまインターネットを見ていたら、酒井法子についての暴露本が3冊出たとのことでした。

彼女の失踪事件はわたしが日本にいた今年の夏でした。酒井法子って言うのはそういえば聴いたことあるなあという程度の名前。何をしているタレントだか、どんな顔かなんてぜんぜん知りませんでした。それでも入ってくるニュースでは、覚せい剤で逮捕とのこと。

私はイギリスに長く住んでますからね。イギリスでは覚せい剤って言うのは聞かないんだけど、(こちらで言うスピードのことなのかなあ。名前からはアッパー系のようですね。)ドラッグのことはよく知ってます。イギリスでよく使われる麻薬は、害が薄いほうから、マリファナ、エクスタシー、コケイン、ヘロイン。ヘロインはすごく怖い。これを使うと廃人の道まっしぐらです。コケインもちょっと怖いというイメージです。でもエクスタシーは簡単に手に入ります。ロンドンのディスコで、売りに来たこともありました。でもそのとき「ちゃんと持ってる?」(Are yoy fixed?)って聞かれて何のことかわからなかったのだけど、一緒にいた友達に、あれはエクスタシーはいらないかという意味だよと言われました。

マリファナは本当に簡単に手に入ります。これは実は、数年前法律上の格付けがクラスB からクラスC に下がりました。別にオランダのように合法になったわけじゃないんだけど、マリファナって害もそれほどひどくないし、もうあまりに蔓延してるので、そんなものを取り締まるためのお金や警察力をもっとハードドラッグのほうに向けようということで、格下げになりました。

イギリスでもスーパーモデルのケイト・モスがヘロインだかコケインだかを常用していたとのことで、スクープになりました。

だから私はこの酒井法子の話しを聞いても、芸能人が麻薬を使うなんてよくあることだし、そんなにたいしたことと思ってなかったんですが、むしろ世間の反応で驚いた。彼女が清純派だったことも関係あるようですね。

それでこの暴露本のことをちょっと読んだんですが、彼女はお父さんが暴力団の組長だったとか、組員と同居していた(同棲という事?)とか、中高では不良だったとか。

それを読んでこわーっと思いました。怖いのは彼女でも暴力団でもありません。それを暴露する人たちでもありません。そんなことが今まで表ざたにならなかったことです。そんなことを関係者が知らないわけはないし、同じ中学や高校に通った人だってたくさんいるのに、どこかから(芸能プロダクションでしょうね)圧力がかかって、そういうことが今まで長い間隠されていたということです。

今はあるのかないのか知りませんが、フォーカスとかフライデーとかの暴露週刊誌もあったくらいなので、暴露することで利益を上げる人たちもいるはずなのに、圧力だかお金の力か、それこそ暴力団の力で、そういうのが隠されてたんですねえ。

イギリスはその逆で(いや日本でもそうかな)、ちょっとでもおいしい過去が見つかると、大衆新聞にすっぱ抜かれます。芸能人だけでなく、政治家だとか王室の人も同じ。ダイアナ妃もこれに苦しみました。まあそれも怖いといえば怖いんだけど、すっぱ抜いた新聞社が利益を上げるという仕組みがわかりやすいので、背筋の怖さはない。

でもこの酒井法子のことは怖いですよ。今まで誰も彼女の過去のことを黙っていた・黙らされていたのに、こういうことになったとたんに、「そりゃ親父があれだから。」なんてすぐに出てくるんだから。知ってるのに言えない。言うとひどい目に遭う。こういう仕組みは怖い。

3 件のコメント:

3h3 さんのコメント...

覚せい剤はヘロインですよ。たぶん。

酒井法子の話、面白い目の付けどころですね。そういえばそうですね。彼女は清純イメージで売っていたので、それまで言論統制されていたってことなんでしょうねぇ・・・。

日本のマスコミって、かなり言論統制されてるんだろうなぁ・・・。私はかなり疑ってかかってます。

あくあ さんのコメント...

またやってしまった・・・

3h3は、あくあ、です。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、私は日本のマスコミから遠ざかって長いけれど、かなり言語統制されてるだろうと読んでます。だって今回のこととか、何か表ざたになると、実は、ということ結構ありそうじゃないですか。

テレビも雑誌も新聞も、広告主の影響力すごく強そうだし。

でもイギリスでも、あまりイギリス人は知らないけど、湾岸戦争のとき、ジョンレノンのイマジンは反戦的なので放送禁止になったんですよ。こっちのほうが実はむちゃくちゃ怖い。