2009年9月11日金曜日

豊かな暮らし







今日も子供の学校のあとビーチに行きました。同じような天気で同じような引き潮だったんだけど、波がぜんぜん違った。遠くから見ただけで、あー、今日はがっかりだなあというような穏やかな海でした。じゃあ仕方がないから泳ごうと思って水に入ったら、ちょうど良い波が来始めました。昨日よりは迫力ないけど、かえって穏やかで波乗りしやすい。それで、昨日よりさらに人のいない海で、45分くらいボディーボードしました。どのくらい人がいないかというと、遠浅の広い広い海岸に、見渡す限り私たちのほかには数人しかいませんでした。こんな大きな海を貸切とは、本当に豊かなものです。


昨日豊かさの話が出たので、その続きを。


秋は収穫の秋ですが、ここでもいろいろ収穫しなければいけないものがあります。普段は大体必要に応じて庭から取ってきて料理するのですが、そうは行かないこともあります。収穫しなければいけないものはたいてい機を逃せないので、短期間にすごく忙しい事になる。


この週末は梨の木のうちの1本を全部もいでしまわなければいけません。もいだら保存はあまりきかないので、1週間くらいで食べるもの以外は保存食に調理しないといけません。これがめんどくさくもあり、楽しくもあるんです。梨は今までこんなに取れたことがないので、どうしたものかとインターネットを見ると、いろいろ調理法がありました。梨ジャムに梨のピクルス。ジャムのほうはレモンと混ぜてジャムにし、ピクルス(というか、チャツネという元はインドのいろんなスパイスの混ざったピクルスの1種)は、レーズンとたまねぎと一緒に甘い味に仕上げます。それで明日はジャムを作る予定です。


それから今日はブラックベリーをつみました。これは育てているわけではなく、勝手に家の裏の生垣になるんです。それも山ほど。でもブラックベリーって味はおいしいんだけどちょっと硬い種があって、それだけでは食べることはあまりなくて、パイに入れたりジャムにしたりします。



梨やりんごは収穫といっても簡単ですが、ブラックベリー摘みは小さいからめんどくさい。しかもこれが生えている潅木は鋭いとげがたくさんあるんです。だから気をつけないと、とげが刺さる。それで去年はもうジャムもいっぱいあるし、もう摘むのはやめようと思っていたのですが、結局無駄にするにしのびずたくさんとりました。実はそれがまだ冷凍庫に残っています。使い切れないくらいだから、もう本当に収穫しなければ良いんだけど、それでもやっぱりしてしまいます。こんなことしてる時間無いよと思いながら。


ジャムって1回作ると5瓶くらいできるし、こんなにジャムを作るなんてジャムが好きなのかと思われるでしょうが、実はジャムもなかなか食べない。ピクルスは時々食べますが、それでもまだおととし作ったのが残っています。これは長く置いたほうが味が丸くなるので、今すごくおいしいです。


もうすぐりんごもできるし、りんごはちょっとは保存できるけど、でもこれもいろいろパイにしたりジュースにしたり加工しなければいけない。ああ、めんどくさい。時間がない。でも別にやらなくても困る人は誰もいないのにやってしまうから、やっぱり好きでやってるんだなあ。


そしてへーゼルの木にはへーゼルナッツがなっています。これはうちだけでなく、ちょっとその辺をあるくとあちこちの生垣(ヘッジ)になってるんです。それもちょっと摘みました。でも昨日ペンチでからをあけようとしたのですが、本当に硬い!何とかいくつかあけましたが、さすがにこれはもうパスします。そんなにすべて収穫するなんて無理ですよ。



こういうことを考えると、田舎の秋というのは本当に心豊かにしてくれます。心だけではなくて、実際ずらっと並んだジャムやピクルスのビンを見ると、お金で買えない価値あるものがたくさんあるという感じはしますね。実際、手作りのジャムやピクルスはマーケットで売れば良い値段で売れるし。まだ温かい秋の午後遅く、ビーチを独り占めしてボディーボードをするというのも、お金では買えない贅沢だし、実際都会に住んでいる人は高い(?)お金を払ってやってきます。



私はもともとは都会っ子で、たまたまいろんな事情でこんな田舎に住むようになったのですが、海に近い広い土地に住むというのは、それなりにここに書かない苦労とか出費もありますが、心豊かなことですね。

でも都会でも同じようなことはいえるんじゃないかなあ。ロンドンをたとえに取ると、あんなにすごい美術館やら博物館がたくさんあって、それが無料で入れる。大英博物館なんて人類の文明に歴史が全部詰まっているんだから、あんな心豊かな場所はありませんよ。道を歩くだけですばらしい建築物がたくさん見れるし、コンサートや芝居があちこちでまあまあの値段で見れるし、探せば安いチケットやただでやっているものもたくさんあるし。


そういう具体的なことでなくても、根が都会好きの私は、ああいう雰囲気の街にいるだけで、心がわくわくと高揚します。特に夜の12時過ぎの喧騒。あーなんかエネルギーがあふれてるなあ、まだまだ夜は長いぞ、という感じ。


じゃあ日本の都会はというと、私は近代建築とか大好きだし、人ごみとかすごく好きです。店を見るのも楽しいし。それになんといっても大阪のミナミの夜の街は、心の底からわくわく感がこみ上げてきます。あー、生きてるぞ、という気がする。


何を書きたいのかというと、都会も田舎も、そのつもりで暮らせば心豊かになれるものはたくさんあって、私たちって良い時代に生きてるなあ、とかそういういうことでした。






写真は上から、今日の収穫(きゅうりに似たのがズッキーニです、ちょっと大きくなりすぎた)、ブラックベリー、へーゼルナッツ。

6 件のコメント:

こんの さんのコメント...

「ズッキーニ」 あぁ、うん やはりキュウリににておりますね
いろいろな収穫ができ、秋は「収穫の時」です
う~む たしかに幸せな時を生きている それが実感できますです
ただ、それを感じる人と、なにも感じない(別の不満をもっている)人とがいるような気がします
あつこさん 第三者(私も)から見ると、あつこさんたちやはり(幸福なんだなぁ)と思えますよぉ

こんの さんのコメント...

生け垣になってるへーゼルナッツなどのようすが見たい!です
もしできたら写真を見せてください

「天童の家」の母が、果実酒をつくるのが好き?で毎年作ってました
それを飲むひとがいなくて、棚が塞がってしまいます
もったいないということで、先日から果実酒を飲んでます。ふ~む これがなかなか旨いのですよぉ
いつまで飲んだら無くなるのやら...

Atsuko さんのコメント...

収穫って今までの苦労が全部実るときではあるんですけど、ほんと忙しいですね。

本当に自分でも幸せなんだろうなあと思うんですけど、時々立ち止まって振り返ってみないと、忙しくてばたばたしているうちにそんな実感なく毎日が過ぎていきそうです。

でもやっぱり満たされないという気持ちもまだぬぐえないのは、ほかにもしたいこと、かなって欲しい希望などがあるからでしょうか。

今の幸せを味わいながら、もっとすばらしいことが起こるのをわくわくしながら待つ、というのが最高なんでしょうね。

Atsuko さんのコメント...

わかりました。この週末やってみます。

うちにもスローという実がなって、これは食べれないんですけど、ジンの中に砂糖と入れておくと、スロージンという果実種になります。今年はスローがいっぱいで、作りたいという気持ちが高まってるんですけど、私はあまり飲まないので、何とかその気持ちを抑制しています。

あくあ さんのコメント...

引き寄せの法則ですよ。映画のDVDを注文しちゃいました。今日届く予定です。

Atsuko さんのコメント...

やっぱりあくあさんも引き寄せの法則に引き寄せられてるのね。日本のDVD , 吹き替えになってるのかな。

豊かだ豊かだ、ありがたいことだと思いながら暮らすと、きっともっと良いことがあるんですよ。