昨日ちらりとテレビをつけたら、あるアメリカのシャム双生児のドキュメンタリーをやっていました。
3歳の女の子たちなんですが、頭のところでくっついていて、脳みそがくっついてるんです。だから切断手術はできないようです。
お母さんはこの子供たちを妊娠したのは21歳のときです。しかもこれが3度目の出産とか。でもインタビューを見ると、本当にしっかりした立派なお母さんという感じでした。
こういった双子にありがちで、一人のほうの心臓に二人分の負担がかかっていて、成人する可能性は少ないそうです。女の子たちは、はじめはちょっとドキッとしますが、なれるといつもニコニコ笑っていてすごくかわいいです。普通のかわいい女の子という感じ。
もちろん子育てが大変ですから、お母さんのお母さん(おばあさん)がかなり彼女たちの面倒を見ていて、インタビューにもいろいろ答えています。はきはきとした普通のおばさんという感じなんですが、実は彼女は深刻なパニック病(神経衰弱のようなもの?)を長く患っていて、自分の子供(つまり双子のお母さん)とはあまり関わったことが無いとのこと。ほとんど人前に出ることがなく、いつも暗い部屋で、自分の子供すら避けていたそうです。
それがこの双子が生まれてから、すっかり180度転換したそうです。それでこうしてインタビューにも答えてるし、双子を連れて街を歩いたり、公園でブランコに乗ったりしてる映像が流れていました。「この子供たちは本当に私にとっては最高の天からの授かりもの。」といっていました。「毎朝この子達が元気でいるのを見る度に、毎日この幸せに感謝している。」とのこと。
双子を連れて町に行くと、当然ながら人がじろじろ見ます。年配の人ほど、ひどいことをいうそうです。「そんな子供をよく人前にだせるな。」などということです。これ自体はいいことではないけれど、ということは若い年代の人ほど、偏見が少ないということなんでしょうか。それならば、やっぱり世の中はだんだん良くなってるという気がしますね。
お母さんは「ほかの人がどう思おうと、ぜんぜん平気です。あなた方はこの子達が嫌いかもしれないけれど、私は愛してるんですから。」と言っていました。そりゃあね。こんな境遇になれば、その辺のくだらない偏見に満ちた俗物とは、まったく別レベルでものを考えるようになるでしょうからね。
「今日この子達が元気でいてくれれば、それで良い。明日は明日でまた新しく始めれば良い。そしていつかこの子達が天に召されることがあれば、そのときまでの命に感謝する。」とも。
ドキュメンタリーの後半では、いろいろ面白いことを言ってました。一人が見たものはもう一人も自分の目を使わなくても見れてるそうです。一人に注射すると、もう一人も泣きます。そして今では、一人が考えてることが、もう一人にも伝わってるらしいと言うことです。
生まれたときは3歳まで持てば、生存の希望が持てるかもしれないとのことでした。彼女たちは今やっと3歳の誕生日を迎えたところです。言葉もしゃべれるようになり、歩けるようにもなりました。そして心臓に負担がかかっているほうの心拍数は落ち着いてきて、彼女もだんだん強くなってきてるそうです。良かった。
これからもがんばって。
6 件のコメント:
すごいなぁ・・・。感動的な話ですね。ほんと子供は授かりものなんでしょうねぇ。それにしても偏見でそういうことを言う人たちって一体何なんでしょうねぇ。昨日は役所の窓口で言ってもしょうがない文句を長い時間言い続けているおじいさん、おばあさんを見ましたが、ああいう人がそういうことを言うんだろうなぁ。
あくあさん、そうでしょう、感動物でしょ。ドキュメンタリーには同じようなシャム双生児で成人した女性たちも出てきて、この家族と対面します。その人たちの言うことがまた前向きでしっかりしていて、すごいなあと思いました。
今はそういう偏見を持つ人は少なくなってきて喜ばしいことだけど、日本でも一昔前はそういうことが言われていたような気がするな。やっぱり世の中は弱者に対して優しい社会になってきてると思いたいね。
一つのものにもいろいろな見方、切り取りかたがありますよね
偏見という視点(関わり)もまた多岐です
さいわいその番組では、感動的で(よかったなぁ)と嬉しく思います
でも、それに対極するような見方(捉え)をする人々も少なくないはずです
その子たちが、辛い切ない思いが少なくてすむような人生であってほしいなぁ
こんのさん、物の見方こそがすべてだと思います。現実と思っているものも、自分の観点からの解釈でしかありえないのですから。
どんな状況になっても、やるだけのことは文句も言わすやってそれと対面し、できるだけいいことに目を向けていきたいと思いますね。
シャム双生児でとても明るく生きている女の子たちの映像を見ました。かわいそうだとか思う方が思いあがってる気がしますね。明るく前向きで楽しそうで人生をエンジョイしていて、とっても幸せそうですよ。何が幸せかなんて誰にもわかりませんからね。何人だろうが黒かろうが白かろうがどこに障害があろうが、そんなこと何の意味もない気がします。
http://www.hiroburo.com/archives/50296601.html
あくあさん、ビデオ見ました。彼女たちについてのドキュメンタリーを見たことがありました。そのときもあんまりにも普通で驚いた。
おかしかったのは車の免許を取るときで、一人ずつ別々にとらなければいけないのかどうか法律がなく(あたりまえだ)、「ではいちおう念のために。」と試験官が言って、同じテストをもう一度受けていました。
本人たちは普通に幸せそうで、でもこういった人たちにとっての逆境とは一言で言えば「回りの人間がどう思うか」ですから、やっぱり人の言うこと思うことを気にかけちゃいけないということですな。
コメントを投稿