飼っている人ならご存知と思いますが、猫って割りと敏感です。うちの猫も獣医に行く前の日などは、ベッドの下に入ってしまったり、吐いたりします。隣の猫など、獣医の日はいなくなってしまいます。車にはあまりよってこないのですが、去年の夏ホリデーに行くときは、車のボンネットに乗っかって、車を出せなくて困りました。
でも今年私たちがイギリスを発つときは、ペパー(Peppre)ちゃんは結構普通にしていました。何も感じなかったのか、それとも一応デイブがいるから、まあいいやと思ったのでしょうか。それで私たちも、ばたばた急いで家を出たこともあり、それぞれ軽く「バイバイ、ペパーちゃん」と声をかけたくらいでした。
今回日本に5週間いて、子供たちは何度もペパーに会いたいといっていました。私はそれほど猫のことは考えませんでした。賢い猫のペパーは、もしもえさがなくなったら自分でねだれるし、もしもデイブが何日も家を空けるようなことがあれば、猫好きのお隣さんに行って、えさをせがむと思っていました。それになんといっても彼はキラー・キャットですから、いざとなればいくらでも自分で獲物をつかまえられます。だから心配はしていなかったし、そもそも忙しくて、猫のことなんて考えてる時間が無かった。
それでも家について一番初めに思ったのは、ペパーちゃんどうしているかしら、でした。
車を降りて家に入ると、中からそうっと出てきました。まずルイがなでて、私がなでる。でもなんか様子が違う。怪訝な顔しているんです。そうか。やっぱり5週間も会わないと忘れちゃうんだなあ。猫の1年は人間の7年っていうから、5週間は人間にすれば35週間、半年以上という感じなのでしょうか。
でも私たちが家に入って10分くらいすると、急ににゃあにゃあ猫なで声で啼きだしだしました。きっと思い出したんです。その後軽い食事をする間、台所の床のに座って、じっとこっちを見ていました。そしてその夜、子供たちが寝た後、私がシャワーを浴びにお風呂場に入ると、なんだかドアの外で鳴き声がします。そのまま無視してシャワーを浴びて、10分くらいしてドアを開けると、お風呂場のドアの外に座って、私が出てくるのを待っていました。
翌日からはペパーちゃんは、まったく昔どおりのルーティーンです。夜子供たちが寝る時間になると、子供部屋に行って待っているし、私が寝るときに声をかけると、自分で外に出て行きます。(うちは夜は猫を台所の向こうの洗濯室に出すんです。そこから自由に外と出入りできる。)
今日はチャーリーと「猫つり」して遊んでいました。ペパーが椅子の下に隠れ、チャリーがビニールでできた紐をそこに入れると、それに噛み付いて離れず、床をずるずる引きずられています。驚いたことに、チャーリーが「バック!」というと、ちゃんとまた椅子の下に隠れて、つられるのを待っています。
猫って本当に面白いです。
ところで昨日の話の続きになりますが、畑のカリフラワーが育っていたところにネットを張っていました。今日そのネットに大きな穴が開いているのを発見。はさみでも使わないと切れるようなネットではないので、いったい何があったのだろうと思っていました。その後、改めてみてみると、鳥の翼のようなものがネットについています。ああ、鳥が絡まったんだなあと思ってさらによく見ると、そこには鳥の頭蓋骨と脊椎の一部も絡んでいました。
かわいそう。殺生なことをしました。そのカリフラワー、結局は誰も食べずに育ちすぎで捨てられたのに。
でもそれよりも驚くのは、その鳥はもう死骸ですらなく、骨になっているんです。私たちが留守にしたのは5週間でしたから、行ったすぐ後に引っかかったとしても、結構そんなにすぐに白骨化するんですね。
それを素手で取り上げながら、自分ながら、昔はこんなこと気持ち悪くてとてもできなかったなあと思いました。まったく田舎暮らしのせいで、たくましくなったものです。その鳥のことをルイに言うと、早速外に飛び出して、お皿に入れてもって帰ってきました。彼も本当に田舎の少年ですなあ。
しかしデイブは5週間も鳥が腐れ果てていくのに気がつかなかったのか?おそらくそのプロセスは気持ち悪いものだったでしょうから、気がつかなくて良かったんですけど、それにしても一度も畑に行かなかったの?
5 件のコメント:
あつこさん うん、今日のブログもすーっとこころに届くというか、素直に読め、頷けます
猫のこと・鳥の死骸のこと・ディブさんのこと みんなよくわかりますです
5週間の時の流れが、こういう形で表現できるのですねぇ
果樹の傾きは直りましたですか?
日本は、ここのところ晴れた日が続いてます
でも、夏空というより秋空の感じが強いです
お子さんたちの学校はいつから始まるのでしょう
5週間の時の流れ。そういえばそうですね。5週間あれば5週間分、いろいろなことが変わりますからね。猫にしたって、猫人生のかなりの部分が流れていったのでしょう。でもいったい、その間何してたんでしょうね。
果樹、どうやって直すのか、こんのさんにお聞きしたかったんです。反対のほうに支柱をして、ぐっと引っ張れば良いんでしょうか。
学校は9月のはじめの週なんですけど、何日か知らないんです。なんといい加減な母親。誰かに聞かなければ。
難しく考えずに、傾いた側から静かに(ムリせず)押せば、簡単に真っ直ぐになります
後は、いつも吹く風下に支え棒を斜めにすればいいのです
あのーですねぇ 「いい加減」がいちばんいいのです
なにかきつい目標(方針)をもてば、たいていムリがかかり歪みが生じます
その鳥の死骸を素手で掴めるとは!そこに一番驚きました。
しかし、こんのさんのおっしゃるように、帰国後のいろんな驚きのストーリー、面白いです。
こんのさん、大体わかりましたが、ちゃんとできるかなあ。
あくあさん、私だって猫を飼うまで、鳥の死骸なんて見るのも怖かった。慣れです。でもその割には、熱帯魚の水槽に手を入れるのが嫌だし、死んだ金魚は触りたくないんです。買ってきた魚はおいしそうと料理するので、変なものです。
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