私が5週間留守にしていた間、イギリスの天気は最低だったそうです。ロンドンに遊びに言った友達は、結構暑かったといていましたが、この辺はぜんぜん夏らしくなく、雨が続いたらしい。それは帰ってきたときの庭の状態でわかりました。8月なら普通の靴やサンダルでいつもなら庭に出られるのですが、今年は長靴をはかなくては靴が泥だらけになるという有様でした。植木も一つも死んでいなかったので、水を上げる必要もなかったのでしょう。そして会う人会う人、今年はぜんぜんりんごがならなかったとこぼしています。
月曜に友達とランチに行ったときに、一人が「水曜から晴れるらしい。」といっていました。でもその日も火曜も一日中小雨で、もうすっかり夏は終わって、暗くて寒くて雨の多い秋が始まったなあと思っていました。
それが水曜の朝起きてみると、空が晴れています。もう寝室の窓にはうっすらと水滴がつくくらい寒いのですが、9時を過ぎるとだんだん温かくなってきました。空はそれ以来雲ひとつなく真っ青です。外に行くには光がまぶしくて、サングラスがないと出られません。
今年の夏は夏休みの前に2回くらい海に入ったけど、そのあと日本にいったので(もちろん日本では沖縄で海に入りましたが。)、今年はボディーボードはもうできないなあとあきらめていました。ウエットスーツを着るし、9月はまだ海が比較的暖かいといわれているので、天気が悪くても波さえよければ、そして根性さえあれば、まだ海に入れますが、なかなかそこまでして冷たい海に入って波にもまれたいと思えません。
でも今日は快晴。そして普段はいろいろ習い事があるけれど、今日は何もなし。それでサーフィン情報を調べてみると、「30-50センチくらいの楽しい波」ということでした。それで子供が学校から帰ってくると、家でウエットスーツを着こんで、海に行きました。
ここは昼間は駐車が3ポンドなんですが、4時以降は1ポンド。ゲートでお金を払って海のまん前まで乗り付けて、今日は引き潮だったので、まっ平らな美しい砂浜を500メートルくらい波打ち際まで歩いて、海に入りました。ちょうど引き潮が満ち潮に入れ替わるころだったのですが、潮の引いていく海が、普段は海底の砂の表面に薄く残り、光を反射して、とても言葉にできない美しさでした。
平日のこんな季節のこんな時間だから、人はとってもまばら。車は25台くらい止めてあったかな。でもただ散歩に来ている人も多いので、海に入っている人は数組の子供連れと、サーファーたち10人くらいでした。
海はすごく冷たかった。足をつけるともうそれだけでかじかみそう。でも我慢してずんずん沖のほうに向かって歩いていきます。ここは極端なほど遠浅で、50メートルくらい行っても足がつくくらいなので、子供も安心です。がんばって腰まで漬かるくらいのところまで行くと、やっと波乗り開始です。
波はまあよかった。ルイは学校からサーフィンスクールにもいったくらいなので、さすがに波を読むのがうまい。しかも水が怖くないので、どんどん沖のほうに行ってしまします。私とチャーリーはルイよりは岸のほうで、ルイが乗っている波に便乗して結構楽しみました。
ルイは5歳位から平気で一人で波乗りしていましたが、チャーリーは泳ぎはうまいのに、ちょっと海は怖いみたいです。それで今まであまり楽しそうにしていると思ったことはないのですが、今日は帰ろうかと声をかけると、「嫌だ!」抗議していたくらいだったので、楽しかったのでしょう。
水の中にいたのは30分位かな。やっぱり寒くなってくるんですよね。そろそろ上がらないとまずいかなあというくらい、手足が冷たくなる。それで海から上がり、また車まで砂浜をてくてく歩いて、車で着替えて帰ってきました。チャーリーなんて着替えるのがめんどくさいからと、水着を脱いでタオルを巻きつけただけで家まで帰りました。
私たちが水から上がったのが5時くらいだったのですが、そのくらいの時間からサーファーがたくさんやってきていました。5時からは駐車がただになるし、働いてる人はこのくらいの時間にやってくるのかな。水平線まで続きそうな砂浜には、ところどころにサーファーや家族連れが点在し、美しい夕方の秋の太陽を浴びて、本当に「この世の天国」といいたいような風景でした。夕方にまだ日が高く晴れ上がり、人が出てくるのって、一日はまだまだ終わっていない、楽しいことはまだまだこれからという感じがして、なんかわくわくします。
家に帰って、昼間に用意した晩御飯のマカロニ・チーズ(グラタンと同じ)をオーブンに入れて、その間にみんなシャワーを浴びて、6時半には晩御飯を食べました。学校が終わるのが3時半だから、3時間で学校から家に帰って、海でボディーボードして、家に帰ってシャワーを浴び終わって、ちゃんと宿題とかピアノの練習もしたので、今日は時間がすごく有効に使えました。
晩御飯も早く食べ終わり、7時半にはすっかり寝支度ができた子供たちは、9時までテレビを見て、それぞれの部屋で文句も言わずすぐに寝ました。
私はもうブログ書き終わるというのに、まだ10時にもなっていないなんて快挙。今日は早く寝れるかなあ。
6 件のコメント:
「この世の天国」
よかったですねぇ そう思える日があるから、多少辛くても苦しくとも辛抱できる
この世に生きているって、そのこと自体が幸せ。そう思えます
海が近くて(羨ましいなぁ)です
みんなが元気で暮らせるっていちばんです
天気が良いと、なぜそれだけで幸せな気分になれるのでしょうか?多分普段は曇りの日が多いから、余計そう思うんですね。晴れた日に海にいると、本当に天国のようです。
景気が悪くても物価が上がっても、海の近くに住むというのは、お金では買えない豊かな暮らしだなあと感謝しています。
「お金で買えないもの」
それって、ほんと!!ですねぇ
お金で買う物も必要ですが、それ以上に買えないもの(こと)に大事なのが多くあるように思います
言い古されてることですが、本当に幸せをもたらすものは、お金では買えないですよね。愛情とか健康とか。ここイギリスでは、良い天気とか暑い夏というのもそうです。りんごや梨がたっぷり実るとか、そういうお金で買えない豊かさもありますね。
でも友人のお母さんは、「お金で幸せは買えないが、少なくとも快適に暮らしながらに惨めさを味わえる。」といっていました。
子供が帰ってくるのを待って、一緒にサーフィンに行くなんて、お金云々じゃないよね。海は冷たくてもそれこそ幸せなことですよ。いいお話でした。
ほんとおっしゃるとおりですね。こんなに天気が良い日はめったにないのが残念ですが、毎日晴れだと、そんなことしようなんて思わないだろうなあ。
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