2010年6月9日水曜日

ワールドカップ

明日からサッカーのワールドカップが南アで始まります。日本でもサッカー、人気出てきたから、話題になってるのかもしれません。

私はサッカーにぜんぜん興味無しなので、個人的には盛り上がってません。でもイギリス全体はすごく盛り上がってます。私はむしろ嫌いです。というのはワールドカップでイングランドの試合があると、デイブを含め人々はパブで集まってテレビで試合を見て、それだけでなく、とにかく昼間からそれを口実に飲めるだけ飲んで、酔いまくるからです。だから私としてはできるだけ早くイングランドが負けてくれると良いなあと思ってます。まあ前回優勝したのは1964年とのことなので、今回も優勝する可能性はほとんどないですけどね、ほっほっほ。

ところで昨日ニュースを見ていると、アレキサンドリアという南アのすごく貧しい村からの放送をしていました。家はどれもトタン板で適当に作ったようなあばら家です。ゴミ回収が行われないのか、その辺にごみが山のようにたまっていて、そこに水溜りができて、見ているだけで悪臭が漂ってきそうです。ここに住む人の平均日収は2ポンドで、ここでの生活はアパルトヘイト以降もあまり変わっていないとのこと。

それで、このワールドカップを主催するのに南ア政府は巨額のお金をつぎ込んでるんですが、それを批判する人もたくさんいるそうです。そのお金を使って貧しい人たちを貧困から救えということです。そういえば似たような話が聖書にありましたね。磔にあう数日前、キリストの足に高価な香油を注いだマグダラのマリアに対して、そのお姉さんが「そのお金を貧しい人にあげるべきだった。」というと、キリストは「かまわない。彼女のしたいようにさせておきなさい。」というようなことをいうという場面でしたっけ。

南アの場合も、実際この貧しい村に住む庶民たちは、ワールドカップをすごく楽しみにしています。サッカーが人気があるというのもそうですが、そういう世界的イベントが自分たちの国に来るというのがすごく嬉しいようで、アフリカではじめてのワールドカップだと誇りに思ってるみたいです。それだけでなく、これが経済を刺激し、国が潤う潤滑油になればいいと発言してる人もいます。だから、「そんなお金があれば・・・」などという意見は、余計なおせっかいのようです。

これって良いなあと思いました。確かに厳密に考えれば、直接お金を貧困層に投資したほうが良いかもしれない。でも人間の生活ってそういうものだけではない。国を挙げてのお祭りや楽しみが必要なんでしょう。世界中から有名な選手たちがやってきて、マスコミやら観客やらが押し寄せてきて、国全体がお祭り騒ぎになる。そういうのって、貧しい人たちにとってこそ必要なことなんじゃないでしょうか。まさに「人はパンだけで生きるにあらず。」でしょう。

そういうわけで、自分の周りのことだけを考えるとワールドカップ、うんざりなんですが、南アの嬉しそうな子供たちの顔を思い出すと、いいワールドカップになることを祈っています。

4 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

同じニュースでも報道していることが違いますね。今朝の日本のニュースではアフリカには毒蛇が出るとか、日本食レストランで勝利丼を売っているとか、強盗が一日500件、殺人が50件起きていて、ある強盗の人がサッカーを見に行かずに盗みをはたらく予定であると、顔を出してインタビューに応えてました。

こんの さんのコメント...

あつこさん はい 今日のそれも(いいなぁ)と思いながら拝読しました
本音と現実と...そういう視点が嬉しく、なんだか今日のしごと(さくらんぼの収穫)にも元気がでてきます
日本の内閣もかわって、菅内閣 新しい活力ある日本めざしてガンバッテ欲しいと願いたいです
お祭りはエネルギーを補給してくれます
お祭りは、みんなで楽しめばいい
日本 どこまで戦えるか...ガンバレ イングランド ガンバレニッポン

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、南アはイギリス人も多く住んでいますが、すごく治安は悪いようですよ。白人はみんな当たり前のように銃を引き出しに閉まっているとか。そりゃ毒蛇は出るでしょ。殺人も強盗もあるでしょう。
出もそのインタビューはやらせじゃ無いのかなあ・・

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、イギリスではすごく盛り上がりすぎてます。今日は家全体をイングランドの旗に塗り替えたのを見ました。予選で負けたら、この家火をつけられるんじゃないかな。
内閣が変わったんですか?政党は変わり無しですか?