2010年2月14日日曜日

ヘザー・ミルズ


イギリスで今ダンシング・オン・アイスという番組をやっています。これは有名人が何週間かアイスダンスのトレーニングをして、テレビで競い合い、毎週視聴者が電話投票して振り落とされていくというものです。普段は見たことがないのですが、今日チャーリーが見ていたのでちょっと一緒に見ました。すると今週は5週目なんですが、へザー・ミルズという人が落とされました。これを見てちょっと驚きました。

彼女の名前をはじめて聞いたのは20年近く前、私がシティーではたらいていた時です。彼女は売れないモデルかグラビアモデルか何かだったのですが、110番で呼ばれてスピードを出していたパトカーにはねられて足を切断したんです。それがその頃の大衆紙に載っていました。

その頃私の隣に座っていた女性の元彼氏がへザーとつきあっていたので、なんとなく記憶に強く残っていました。

その後も彼女のことは時々聞きました。チョコチョコ芸能活動をしてるとか、第三世界の国に先進国で不要になった義足を送るチャリティーをしてるとかそういうことです。

それが7-8年前に彼女の名前がイギリス中に知れ渡ることかが起こりました。なんと彼女はあの元ビートルズのポール・マッカートニーと結婚(ポールにとっては再婚)したんです。そのときの世論は、諸手をあげて祝福するという感じではなく、人のよいポールがだまされてるんじゃないかなあというマスコミの書き方でした。でもポールも若い奥さんをもらって鼻の下を伸ばして幸せそうだし、まあうまくいけばいいねという感じです。

でもやっぱりうまくいかなかった。おととしくらいに離婚しました。これが大ニュースだったんです。だって何しろ慰謝料だとか養育費だとかすごい額のお金が絡んでいます。そのときにマスコミはここぞとばかり、今までたまりにたまっていた彼女の悪口を書き始めました。元モデルなんていっても実はポルノ女優だったとかで、そのビデオとかも出てきました。ほんとその頃、イギリスで彼女ほどの悪者はいなかったという感じです。

それが今はこうしてアイススケートの番組に出てるんですね。スケートしてるところを見ると、確かにちょっと硬い感じがしますが、とても義足だなんて思えません。今までの練習風景なんかを見てもそうです。それで今週で振り落とされはしましたが、今まで5週間も勝ち残ってきてるんですね。

私もあんまり彼女のことはよく思っていませんでしたが、それにしてもすごい人だなあと思います。あんな大きな事故やハンディキャップに負けないで、テレビでアイスダンスにまで挑戦してるんだからなあ。好き嫌いはともかく、その前向きさには脱帽するばかりです。見直しました。

4 件のコメント:

こんの さんのコメント...

誰でも、良い面とそうでない面をもっている。
あるいは、一つのことでも見方によって良く見えたり、そうでないこともある。
でも、その人なりに一生懸命生きているのでしょうねぇ
誰からもよけいな目で見られない我々庶民は、そういう点では幸せというか、気楽です
ヘルザー・ミルズさん
彼女もたった一度きりの人生を懸命に生きているのですね
そんなことを考えさせられた今日のブログです

あくあ さんのコメント...

その人がほんとに悪い人なのかどうかなんてわからないもんね。マスコミがこぞって書きたてることは信じないことにしてます。

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、彼女ってすごい人だなあと思います。普通に人にとっては悪いことでしかない出来事を、最大限にいい風に利用して。これって人に何を言われても気にしちゃいけないという典型的な例だと思います。

Atsuko さんのコメント...

あくあさん、マスコミに嫌われるタイプの人っていますよね。芸能人でも政治家でも。嫌われるにはそれなりの理由があるのかもしれませんが、だからといって悪い人というわけではないし。そもそもいい人悪い人なんていう区別がへんですよね。彼女にもがんばってほしいと思います。