ガンジーの自伝を読んでいる話を書きました。まだ読んでます、今で3分の2くらいかな。長い本なので全部読み終わってから、感想を書くかもしれないし書かないかもしれません。
その中で、先日読んだ箇所が印象に残っているので、ちょっとここに書きます。
ガンジーが2度目か3度目に南アに家族を連れて移住したしばらく後に、次男が病気になります。この2年前には天然痘にかかり回復して間がないというのに、今回は腸チフスと肺炎を併発します。どれも簡単に命を落とすような病気です。
ガンジーは1869年生まれなので、これは19世紀から20世紀に変わる頃だと思います。もちろん天然痘の予防注射も抗生物質もなかった時代です。
医者が来るのですが薬もなく 、「薄い鶏スープに卵をいれて飲ませるように。」と指示されます。
が、インド人の多くがそうであるように、ガンジー一家は菜食主義で卵も食べません。それを医者に言うと、「どうしてもというのなら、水で薄めた牛乳を飲ませるしかないが、栄養をつける必要があるから、無理をしてでも鶏スープを飲ませるように。」と言われます。
ここでガンジーの、菜食主義と親としての責任や愛の葛藤があるのですが、結局菜食主義を貫く決断をし、薄い牛乳と果物の汁を飲ませるだけになりました。
その夜高熱が続く息子に添い寝をしていたのですが、一旦妻に看護を任せて夜中に散歩に出ます。
そこでも 歩きながら心の中の葛藤が続きます。そしてついには「ラマナマ」とヒンズー教のマントラを繰り返し唱えます。
ガンジーは宗教に対してはオープンマインドで、ヒンズー教に深いこだわりがあるわけではないのですが、広義での神への信仰心を強く持っています。今で言うスピリチュアルっていう感じです。ですがこの場面で、初めて、いわゆる一般的な意味の「神に祈る。」というような行為をします。
実はこの章を読む直前、私も娘チャーリーの体調のことで気になることがあり、信奉しているシルディ・サイババの写真の前で瞑想したところでした。娘の方は天然痘とか腸チフスとか、そんなたいした病気じゃないですけどね。
なのでこのガンジーの章を読んで、身につまされました。日本とインド、19世紀と21世紀、偉人と凡人。こんなに大きな違いがあっても、子供を心配して神に祈る気持ちって同じなんだなあ。
ちなみにガンジーの方は、その後家に帰ると息子の熱が下がりはじめ、3週間くらいで完治して、その後は病気ひとつせず元気に育ったそうです。ハッピーエンドでした。
ではこちらもよろしくね
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2 件のコメント:
ベジタリアンなあ・・・
今日、ベジタリアンの人に会ったんだけど、殺した動物を食べると、その負のエネルギーを取り込んでしまうというようなことを言ってました。
私は宇宙は破壊や食物連鎖を前提に作られてると思うから、そんな心配はないと思うんだけどなあ。そんなに深刻な問題なのかな?人の価値観っていろいろですね。
子供を思う親の気持ちは同じなのか。ひどい親もいるだろうから、祈ってくれる親がいるってありがたいことだろうけどね。
ベジタリアン、私も決めかねてます。野菜だけ食べても、有機栽培でもそうでなくても、害虫を殺さないことには作物は出来ないし、やっぱりどこかで何かが死んでいってるわけだし。
まあ一般のインド人の場合は、特に宗教上というよりは、先祖代々の習慣としてという感じらしいよ。私たちが、犬や金魚やセキセイインコを食べるのに抵抗があるようなもんかな。
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