2012年4月17日火曜日

目覚めた芸術家

今ちょこっと見たテレビの話です。

普通の20代半ばくらいの男性が、ある日脳卒中で倒れ、回復するとゲイになっていたというドキュメンタリーでした。途中から見たのですが、まず医者からホルモンテストだとか性格テストみたいなものを受けていました。医者によれば、ゲイかストレートかというのはもって生まれたホルモンなどで決まってくるので、思春期を過ぎて成人するに従ってそれまで隠れていた傾向が出てくることはあるけれど、脳卒中が原因で性的傾向が変わるとは考えにくいとのことでした。

この辺から段々つまらなくなったので、テレビを消そうかと思ったら、彼があるアーティストの家を訪問しました。

この人は本当に根っからのアーティストというか、ゴッホみたいにちょっと変人の域に達してるなあという感じの人でした。見かけや話していることは普通なんですが、 なぜそう思ったかというと、とにかく家の中が、天井から床まで自分の作品でびっしりなんです。ドアも壁も隙間なく絵が描かれています。イーゼルも壁にかけてあり、床にもたくさん積まれています。彼が言うには、こういうイーゼルは上に何度も重ね描きしてあるとのことでした。

50代くらいの男性なんですが、11年前に脳卒中になり、ある日突然アートに目覚めたそうです。それまでは土木関係の職業で、両腕に刺青して、毎日仕事の後でパブで大酒を飲むようなタイプの男性だったとのこと。芸術も絵もアートも全然縁のない生活でした。でも脳卒中から回復した途端に、寝ても覚めても取り付かれたように絵を描くようになり、家庭は崩壊、友人も失ったそうです。

そういえば似たような話をテレビで見たことがあるんですよ。こちらはピアノでした。ある中年の男性でしたが、ある日家に帰ってくると無性にピアノが弾きたくなり、その日から寝ても覚めても寝食を惜しんでピアノを弾きまくり、現在はコンサートピアニストです。その人の場合もそれが理由で家庭崩壊となったそうです。

この人の場合は脳卒中だとはいってなかったと思うんだけど、何か特別なきっかけがあったのかなあ。

番組の趣旨としては、脳卒中によって人間の人格がまったく変わることもあるというドキュメンタリーだったんですが、私としてはこの突然にして芸術やピアノに目覚めた、というか取り付かれた話のほうが興味ありました。

そういうのは素晴らしいことだけど、ある日突然仕事もしなくなり家族もまったく顧みず、趣味に没頭しだしたら、周りの人間としたら対応に困るし、家庭の崩壊もそりゃああるでしょうね。

でもきっと偉大な芸術家や音楽家なんて人はたいてい、普通の家庭の幸せなんてものを超越してるだろうし、そういうものに取り付かれてしまったら、もう元には戻ることはできないんだろうなあ。

なんかそういう人生もうらやましい気がします。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

あれ、昨日、iPhoneからコメントしたつもりだったんだけど入ってないね。

それは、脳の一部に血が通わなくなり、逆に今まで使っていなかったところが活性化されたりなんかして起きるんでしょうね。アブラハムの集合無意識的にはどう考えるんだろう?

Atsuko さんのコメント...

科学的にはそういうことなんだろうね。脳内のすごい刺激になってるだろうし。

アブラハム的にはどうなんだろう?抵抗が無くなって今まで抑圧されていたものが流れてくるようになったのかなあ。

どの人も、いろいろあったけど今が幸せといっていたし。