上の題はミスリーディングです。イギリスの総選挙で勝ったのは、あくまで保守党です。けれども、保守党は自分たちに計算の反して議席を大きく失い、逆に労働党は大きく伸ばしたので、雰囲気としては労働党の勝利のような感じです。
その勝因なんですが、毎日新聞のこんな記事をネットで見ました。
この記事の要約で「保守党はエリートのイメージがつきまとい労働者の支持を得ることができなかった。」とありましたが、これってちょっと的外れだと思いました。
確かに昔は、保守党は中産階級が支持し、労働党は労働者階級と分かれていましたが、今はぜんぜんそんなことはありません。たとえば、お医者さんや学校の先生で 保守党支持者はほとんどいません。大卒のエリートたちも労働党支持者が多いです。
むしろ現在は、中年以降と田舎の住人は保守党支持、若年層と都会の住人は労働党支持者が多いのです。
イギリスのメディアでは、今回の労働党が議席を伸ばした一番の理由は、若者の投票率が上がったことだと言われています。前回の総選挙では40パーセント代だったのですが、今回はなんと72パーセントです。
ちなみに日本では、平成以降は20歳代の投票率は50パーセントを上回ったことはありません。
考えてみればですね、去年はEU離脱の国民投票や、米国の大統領選など、選挙が大きいニュースとなりました。これだけ政治が話題になると、若者が政治に興味を持つのも納得が行きます。
ブリクジットはショッキングな出来事でしたが、高い代償を払って若者は学んだといえるでしょうか。その時も40歳以下の投票率は65パーセントとかなり高かったのですが、55-64歳では74%、65歳以上では90パーセントもありましたから、若者のシェアは低かったのです。(ちなみに若年層は圧倒的にEU支持者が多数でした。)
昔のパンクだって政治と大きく絡んでいたし、イギリスは昔から文化は政治と切り離せない側面が強かったのですが、最近はすっかりそんな風潮はなくなってました。ここからまた若者文化はパンクっぽくなっていくのかな。
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