2011年5月23日月曜日

阪神暗黒時代

この夏は日本に行こうか行くまいか。余震が続いているみたいだし、やめたほうがいいんじゃないか。特に節電となると夏は電力が心配だし。どうしたものか・・・・と考えていたら、妹が、

「早く決めな7月の甲子園の切符なくなるよ。」

の一言で、日本行き決定。飛行機を予約した翌日には広島戦、横浜戦、中日戦と3日間押さえました。日本に行ったらまず阪神百貨店に行って、親子3人それぞれひいきの選手のTシャツを買おう。誰のシャツにしようかな、ウキウキ・・・・

そのくらい最近は阪神に入れ込んでる我が家なのに、今はとっても雰囲気が悪いです。

4月を何とか勝ち負けゼロで乗り切ったのに、ここにきて負傷者が続いたり、打者の不振で連敗。先発投手ががんばっても見殺し状態が続いてます。しかも借金は5。

私は大阪出身なので、昔から野球はディフォルトで阪神。どの球団が好きかと聞かれれば一応阪神でしたが、特に野球ファンというわけでもありませんでした。それでも1985年に日本一になったときは盛り上がりましたけどね。

その翌年にイギリスに留学してきたので、それ以降はぜんぜん野球とは縁のない生活をしていました。その間、タイガースはぜんぜん勝てない時代が何年も続いたそうです。優勝争いなんてぜんぜん縁がなくて、万年クラス。これは阪神タイガースファンの間では暗黒時代と呼ばれています。

そのあと今は楽天の星野監督が就任し2003年にリーグ優勝、2005年にもリーグ優勝をしています。

でもこの辺は私はぜんぜん知りません。何しろ1998年にルイが、2000年にチャーリーが生まれ、特にチャーリーが生まれたあとほぼ2年近くは平均睡眠時間2時間くらいで生活していましたから、野球どころか、何事もほとんど記憶がありません。

もちろん子供が二人になってからは日本にもぜんぜん行きませんでした。やっと日本にいけたのはチャーリーが4歳のとき。5年ぶりでした。

それでおととしの夏に京セラドームにナイターを見に行ったのがきっかけになりました。その時は2日続けて観戦。その翌年も甲子園で2戦観戦。私だけでなく子供達、特にルイも大ファンになったので、こちらに帰ってきてからも毎日ゲームをネットでチェックしています。

そういうわけで最近はぜんぜん勝ってくれないから、楽しみがすごく減りました。ルイは学校から帰ってくると一言目は「阪神勝った?」ですが、

「NOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!」

とお母さんが絶叫する日が続いています。

あまりに負けるので、ルイにこの「暗黒時代」の話をし、もしかしたらこれが暗黒時代の始まりなのかも・・・・というと、ルイはその後数日かなりこだわって、ぶーっとしながらいろいろしつこく聞いてきました。ルイちゃんもそんなにタイガースが好きだったのね。

そういう話をメールで知人としていたら、その人の亡くなったお父さんも大阪神ファンで、そのころは暗黒時代でよく負けていたので、お父さんがテレビに向かって暴言を吐くことが多く、食卓が毎晩暗かったといっていました。

でも野球なんて所詮他人事なんですよね。別に阪神が勝ったって負けたって、個人的には何の影響もない。個人的どころか、社会的にも何の影響もない。まあ阪神くらい大きい球団なら、ちょっとくらい地区の経済効果が変わってくるかもしれませんが、広島、ヤクルト、横浜やパリーグの球団ならぜんぜん関係ない。

それでも朝起きて、「あ、今日は試合があるな」と思うとちょっと楽しみだし、勝った日はYouTubeで何度もハイライトを見たりと、楽しいことがあります。逆に負けると、ハイライトなどもちろん見たくもない。去年のように優勝争いして、1ゲーム差で負けたりしたら、本当に暗い気持ちになる。自分にはぜんぜん関係ないことなのに。

きっとそれが野球に限らず、サッカーとかプロスポーツの役割なんでしょうね。個人的な悩みとか心配事からまったく離れたところで、自分とぜんぜん関係ないことで、熱くなったり喜んだり悲しんだり。現実逃避といえば現実逃避。でも実際に巨額なお金が動いているすごい大きいイベントなんだという、現実的な現実逃避。

他のスポーツでもそうなのかもしれませんが、甲子園球場に行くと、本当にその人気の強さに感動します。もう御堂筋線の梅田の駅を下りた時点で一目で分かるようなたくさんファンが歩いてます。ナイターを見に行く人がみんなそれと分かる格好をしてるわけではないので、実際の数はそれの倍はあるでしょう。しかも時間は試合開始1時間以上前です。

梅田から阪神電車に乗り換えて20分くらいはかかるのですが、梅田(大阪)の駅でもうすでに応援風船を売っています。電車は満員。

甲子園球場に入ったのは去年の夏が初めてだったのだけど、その日はほぼ満員に近い4万2千人で、とにかくその人間の多さに驚きました。そしてもっとすごいのは、こういう試合が公式戦だけで1年に144試合もあること。シーズン中はほぼ毎日なんだから、すごいですよ。

これだけ多くの人が、自分とはぜんぜん関係ないことのために熱中して、たくさんのお金を使っています。阪神が勝っても負けても、自分の生活には何の影響もないんだけど、歓喜したり怒ったり泣いたり。

これもすべて現実逃避。でもそれが唯一の楽しみの人もいるし、生き甲斐の人もたくさんいます。現実逃避って否定的な含みがあるけれど、でもそうとも言い切れない。身の回りのこと、自分の直接的関係あることだけが重要って言うわけじゃない。


野球って青少年に夢を与える職業ってよくいわれるけど、本当は大人に夢を与える職業なんじゃないかな。現実のことをしばし忘れ、野球なんて本当はどうでもいいことで熱くなる。まさにエンターテーメントのきわみ。

まだまだシーズンは始まったばかり。今タイガースファンは愛を試されています。どれだけ連敗が続こうと、優勝を夢見て応援し続けます!

ではこちらのボタンをよければクリックしてくださいませ。よろしく。
人気ブログランキングへ

2 件のコメント:

こんの さんのコメント...

あつこさん >今タイガースファンは愛を試されています。どれだけ連敗が続こうと、優勝を夢見て応援し続けます!

うふ、その意気! 夜の明けない日はない...(笑い)
フレー フレー あつこさん
フレー フレー 阪神タイガース

Atsuko さんのコメント...

こんのさん、でも他のチームのファンは勝っても負けても楽しそうなんですよね。横浜なんてぜんぜん勝てないけど、雰囲気よさそうだし。いっそのことだから同じ大阪のオリックスなんてどうかなあと思ったら、オリックスは阪神以上に負けてました。

パリーグは今年は楽天にがんばって欲しいですね。