2012年10月2日火曜日

11歳女子の虐待死

日本のニュースで11歳の女の子が母親に虐待されて死んだニュース。11歳って体も大きいし、一体どんな風に殴ったら死ぬんだろう。赤ちゃんなら育児ノイローゼで一瞬の狂気で赤ちゃんを大きく揺すって殺してしまったなんてニュースはたまにあるけど。

そう思っていたら、ゴルフクラブで 殴ったらしい。虐待死なんて書いてあるけど、要するに凶器で殴り殺したってことですね。しかも体中に古い痕がたくさんあったらしい。

赤ちゃんと違って11歳なら学校も行くし、他の大人との接触もあるし、それでもそんなお母さんと暮らしていたなんて、一体どんな気持ちだったんだろう。もうそれこそ生きる希望なんて全然無く、おびえて生きていたんだろうなあ。

こういうことがあると、「そんな母親がいるなんて信じられない。」「鬼のような母親だ。」 ってみんな口をそろえて言いますよね。それは確かにそうです。でも外から見て、日本ってこういうことが頻繁に起こりすぎる。それがどれだけ異常なことか、日本に住む人たちって分かってるんだろうか?

こういう事件って、本当は社会の構成員である大人たち全員が、ほんの僅かにしろ責任の一端を担ってるとおもいます。

母親の責任は言うまでも無いけど、たとえばこの子供の学校の先生達。友達の父兄。祖父母。近所の人たち。日本の学校では健康診断もあるし、体育や水泳もあるし、学校関係者は誰も気づかなかったんだろうか。上にも書いたように、彼女が接する大人は母親だけじゃないんだから、どこかに彼女が助けを求めることができる機関が、日本ってどこにも無いんだろうか。

この例で言えば、イギリスにはチャイルドラインという子供専用の悩み相談の電話のチャリティー(日本ではいのちの電話かなにかがありますよね。)があります。主にいじめなんかが一番多い相談らしいけど、家庭の問題とか、妊娠とか避妊とか異性の問題とか、何でも極秘で相談できるようになってます。

親による子供の虐待って言うのは、日本ほどの頻度ではぜんぜんないけどイギリスでもあるし、最近ではアフリカの黒魔術関係や女子割礼関係の虐待もあるし、日本だけの問題ではないのは確か。それでもこういうことがあると、ただマスコミがわいわい書き立てるだけでなく、政治家が動いたり、法律や制度が変わったりします。

日本でも、私が日本に住んでいた25年前なんかに比べたら、一般人の意識が高まった来た気がするので、ぜんぜん何も動かないわけではないんだろうけど、それにしても、やはり「子供を守るのは社会の責任、社会の構成員の全員の責任」という意識がぜんぜん低いと感じます。

私はもう日本には住んでないので、日本で起こったことに関しては責任が無いと言えるのかも知れないし、言えないのかも知れない。でも、たとえばこうして私がこのブログを書くことで、読んでくださった人が少しでもこの問題について考えるきっかけになれば、やっぱり私にもできることはあるのだし、そういう意味では世界市民として、世界中の子供達の福祉は、世界中の、特に先進国に住む大人全員の責任だという気持ちは持っていたいと思います。

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2 件のコメント:

あくあ さんのコメント...

この事件、日本でもかなり連日取り上げられてるようです。一時期虐待のために施設に預けられていたのに、大丈夫だとのことで親元に戻されたものの、そうした履歴について学校には知らされていなかったそうです。個々人が子供のことを考えずに適当に日々の仕事をやってる様子がうかがえますよ。これって日本人独特なのかな・・・だとしたらさみしいことですね。

Atsuko さんのコメント...

へえ、そうなの。学校が知らされてないってへんだよね。それに戻されたのなら戻されたで、ちゃんとモニターされているのかなあ。

昨日もニュースで、母親が女児二人を刺殺した記事を読みました。一体どんな頻度で起こってるんだろう?