2016年11月17日木曜日

米国選挙戦から1週間以上過ぎました

トランプが選挙に勝ってから 1週間以上経ちました。マーケットは、なにやら「トランプが何とか景気を立て直すんじゃないか。」とでも期待してるんでしょうかね。日本では何でも、「実はなかなかいい人らしいで。」という噂が広まってるって話も聞きましたけど。

アメリカ自体は混乱してるようですね。デモも続いているようだし、政府の要人を指名するたびに、いろいろ、KKKとのつながりだとか、悪い話(デマ?)が流れてくるし。

今日はテレビでドイツの反応を報道してました。ドイツではトランプに対する嫌悪感が非常に強く(ヨーロッパではどこの国もそんな感じです。)、人々は不安と不信感で一杯のようです。世界のリーダーが、リップサービスにしろトランプに大統領選勝利祝福のメッセージを送ったのに対し、ドイツのメルケル首相は、「米国がこれからも民主主義と、性別、人種、宗教、セクシュアリティでの平等の原則を重んじる限り、アメリカはドイツにとって大切なパートナーであり続ける。」と、釘を刺すようなメッセージを送っていました。さすがアンゲラ!

イギリスのメイ首相は、当たり障りのないメッセージを発表してましたが、まあイギリスはそれどころじゃないですからね、今は。

実際に、トランプが大統領になっても、今の政治システムでは一人の発言力で大きくやり方を変えることはできないし、一部で言われているように、30年代のドイツナチス化するなんてことは(たぶん)ないでしょう。案外大統領になったら中庸に傾いて、なかなかうまくやるかもしれないし。

イギリスも、EUを離脱しても、今は混乱していても、数年後には丸く収まってるかもしれません。

しかし、一番の問題は、トランプが大統領になったことでも、UKIPのファラージが国民を扇動してEU離脱に持って行った事でもないと思います。そういった政治的、組織的変化ではなく、社会の空気が変わったことに、多くの人は危機感を持っています。

EUの国民投票と米国の選挙戦のの最大の悪。それは危機感を感じている不満だらけの(特に教育レベルの低い白人代男性の)大衆を煽り、少数派をスケープゴートにすることをや、それをはばからずに公言することが出来るような環境にしたこと。

選挙の翌日、アメリカのイスラム教の中学生の女の子が、お母さんから「明日はヒジャブをかぶらないで学校に行きなさい。アラーも許してくれるはずだから。」とのメールを受け取ったそうです。悲しいことです。

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